くぬぎのたろぐ

くぬぎ太郎の日常的視点

バナナバナ

2011-04-15 02:05:51 | Weblog
満開になった駅前の桜が間もなく散り、
陽気もだんだんと暖かくなり、
ここ百合ケ丘の地には
去年と変わらない春が巡ってきたようです。

被災地のことを思えば、
当たり前の春ってとても有り難いことですよね。

スーパーの品揃えもほぼ平常通りになりつつあり、
春の味覚が並び始めました。

この時期の旬の野菜といえば菜の花があります。
ちょっと苦みのある甘さがいかにも春らしい味です。
調理方法は色々とあるでしょうけれど
私はもっぱらサッと湯がいて辛子醬油で和えて食べてます。
簡単だし、シンプルな味がお気に入りです。

スーパーへ行く度に菜の花を買って、
飽きもせずに辛子醬油で食べていたある日、
ふと見慣れぬ野菜が売られておりました。

その名もチンゲン菜花。
スリムなチンゲン菜のような、菜の花のような、
何だかキメラな成り損ないの姿をしております。

現在のバイオテクノロジーが生み出した
チンゲン菜と菜の花の合いの子だろうか。
気になった私はとりあえず購入することにし、
いつも通りに湯がいて食べてみましたが
味はほぼチンゲン菜でした。

また別のある日、
スーパーには小松菜の花という野菜が
売られてるではありませんか。

一体この国のバイオテクノロジーはどこまで進んでいるのか、
私は背筋に冷たいものを感じました。

しかし菜の花というのは
あらゆる野菜と交配ができる優れものなのだな。
このまま技術が進歩していけば
バナナと交配させて「バナナの花」も可能なのではないか…。
いや「バナナバナ」の方がナイスネーミングか…

などと考えていた矢先、衝撃の事実がわかりました。

菜の花という名前の野菜は実は存在しないのです…!
チンゲン菜や小松菜などの
アブラナ科の野菜が花を付けた段階を
菜の花、あるいは菜花と呼ぶのだそうです。
一般的に菜の花と呼ばれているのはアブラナの菜の花なんですね。

「へぇ~」っと一人でうなづいた、とある春の日、
また一つ賢くなりました。