くぬぎのたろぐ

くぬぎ太郎の日常的視点

地獄の食卓

2010-12-03 07:26:11 | Weblog
先日、中学&高校と同級生だった友人と会ってきました。
場所は新宿のとある中華料理屋。
別に取り立てて有名な店ではなく、
かといって閑古鳥が鳴いているわけでもなく、
インターネットのグルメサイトでたまたま見つけただけの店です。

会うのは数ヶ月ぶりだったので
あれやこれやと近況を話しつつ、
メニューを見ながら料理をオーダーしていきました。

しばらくして料理が運ばれてきたのですが、
その中のある一品によって私は地獄を見たのです…!

その料理とは豚ヒレ肉の唐揚げ。
豚ヒレ肉は別にいいんです、とても美味しかったです。
問題は一緒に添えられていた数本の鷹の爪です。

鷹の爪は通常そのまま食べる物ではありませんが
丸ごと油でカラッと揚げられており、
いかにも食べてくださいというオーラを放っていたので、
不意に友人が立て続けにそのうちの2本を口に入れ、
ムシャムシャと食べてしまいました。

「この男は一体何を考えているんだ?!」と思いましたが
「全然辛くないからお前も食えよ」と言うので、
人を疑うことを知らない純粋無垢な私は
小さな鷹の爪を一本食べてみました。

しかし長年の友人の言葉を簡単に信じた私が馬鹿でした。

あまりの辛さに舌が焼けるように熱くなり、
喉から胃にかけて軽い痙攣を起こし、
ついには手足の末端まで痺れてくる始末。
以後は食事どころではなく、かなりグロッキーでした。

そんな私の様子を見て友人は「大袈裟な奴だな」と、
さらに鷹の爪を一本口に入れました。
するとどうでしょう、今度は友人の顔も苦痛に歪み始め、
ちょっとかじっただけで鷹の爪をお皿に出し、
慌てて頼んだ水をカパカパと飲み始めたのでした。

どうやら鷹の爪には当たり外れがあったようです。

一本目から当たりの鷹の爪を引いてしまい、
そのダメージに打ちのめされながら私は、
会社勤めをしていた頃に出張で行った上海で
同じように鷹の爪を食べて地獄を見たことを思い出しました。

人間という生き物はどうしてこう同じ過ちを繰り返すのでしょう。
そして翌日、出口で再び地獄を見たことは言うまでもありません…