「お気に入り」4コマ漫画1巻作品いろいろです。
他にも数点ありましたが、数が多いので、紹介は次の機会に・・・
『鉄仮面のイブキさん』1巻 (市川和馬 先生)
【試し読み可】 「無表情≠無愛想」 (オビ文より)
まったく表情が変わらない少女・イブキさん。
そんな彼女に興味をもった隣の席の喜多くん。
2人の交流を中心に、繰り広げられるコメディ4コマ作品です。
無表情なイブキさん。
一見、何事にも動じず、冷たいように見えるものの、表情が変わらないだけ。
内面は感情豊かでお茶目な普通の少女であり、
その表情と内面のギャップが面白味につながっています。
そして、彼女を観察しているのが、隣の席の喜多くん。
彼の視点と干渉が、イブキさんの個性を魅力的に感じさせていますね。
たとえば、表情からは彼女の感情を読み取れないので、
ジェスチャーで表現してみたらどうだろう、と提案した所、
スキップで喜びを表現するイブキさんなのですが、無表情なので妙に可笑しかったり、
ハデに転んでも表情は変わらなかったりと、行動と表情の食い違いが楽しいです。
本来であれば、キャラクターの表情はマンガの記号として、
その人物の感情を表す大切なファクターかと思うのですが、
それを封じてしまい、感情を読み取りづらくすることで、
むしろ面白さを増している作品だと思えます。
また、イブキさんの感情を読み取ることができる親友・相楽さんや、
笑顔を作ることにかけては芸術的なまでの先輩・哀原さんなど、周囲の人たちも個性的。
イブキさんの無表情が、読んでいるうちに可愛く思えてくるのも良いですね。
ワタシ的注目作であります!
『ポイズンガール』1巻 (瀬野反人 先生)
【試し読み】 心優しいのに毒舌な少女が繰り広げるポイズン4コマ!?
心優しき優等生でありながら、ひょんなことから毒舌体質となってしまった少女・薬丸桃子。
そんな彼女の毒舌が、周囲を巻き込み爆発しまくる様子に、面白味のある4コマ作品です。
たとえば、人から挨拶されて、本音は「おはよう!いい朝だね」と思っていたとしても、
口から出るのは「あなたの挨拶さえなければ、いい朝だったのに」となってしまう薬丸さん。
そうした毒舌が他人に突き刺さりつつも、何だかんだで受け入れられている彼女。
【いさぎよいバカ】ツン子さん、【クラス一の喪女】委員長、【存在感のないマゾ】麻曽谷くん
といった友人たちの、毒舌への反応が愉快ですね。
ツン子さんへは、「金髪でツインテ生やせば萌えキャラ気取れると思うなよ!」、
委員長へは、「ありがとう、ガリ勉ぼっちメガネ!」、
麻曽谷くんへは、「脳に食べる方のミソ入ってるの?」などなど、
もうヒドイ言葉の洗礼が、次々襲いかかる様子が面白おかしいのですけども、
それでも皆は、薬丸さんをむげには扱わないあたり、良い友人たちです。
元の薬丸さんの性格を熟知しているゆえ、でしょうね。
毒舌を中心にしてはいますが、気軽にコミカルに楽しめる4コマ作品となっています。
薬丸さんの毒舌が“ボケ”の役割、友人たちの反応が“ツッコミ”となっているため、
ギャグとして成立しているのだと感じる内容。
やがて、「一見美少女な沢田さん」も参加して広がる毒舌空間。
その刺激がクセになりそうな面白さがあります!
『うしろのご先祖さま』1巻 (勇人 先生)
【試し読み可】 「不思議でほっこり ユーレイコメディー開幕!!!!!!!!!!」 (オビ文より)
OLの遊佐菜々緒さん(23)が、お盆にご先祖さまをお迎えしたところ、
帰れなくなってしまった3人のご先祖さまが、部屋へ居ついてしまうことに・・・
そこから始まる可愛らしくて温かい、コメディ4コマ作品です。
ご先祖さまと言いながら、外見は子供のようで、
精神年齢まで、その姿にふさわしくなってしまった3名。
菜々緒さんの祖父・正宗さん、明治時代の梅さん、そして石器時代のハナさんと、
時代ごとの違った個性をもつ面々が、菜々緒さんと共同生活することに。
子孫である彼女を見守りつつ・・・ と思いきや、比較的まともなのは正宗さんだけで、
あとの2人は子供のようにはしゃぎながら、現世での生活を楽しいでいる様子。
そうしたにぎやかな日々が、心温まる楽しさに包まれているお話です。
ほとんどの登場人物が純粋なので、ピュアな空気感が魅力になっていますね。
これは勇人先生作品にみられる特徴で、『はなまる幼稚園』などを楽しめた方であれば、
じゅうぶん期待に応えられる作品かと思います。
まんがくらぶオリジナルにて連載中!
隣の住人・静さんなども加えて、外の世界へも広がりを見せるご先祖さまワールド。
一般的な4コマ漫画のコミックスとは、サイズが異なっていますので、探す際はご注意を。
気楽に読めて、温かな作風が心地よい4コマ作品です!
『青春過剰Sisters』1巻 (ぼるぴっか 先生)
【試し読み可】 「めくるめく5人姉妹の恋と欲望の青春絵巻。」 (オビ文より)
七草桔梗さん(高校2年)は、5人姉妹の3女。
長女(社会人2年)、次女(大学2年)、4女(中学2年)、5女(小学2年)と、
さまざまな2年生のそろった姉妹たちの、過剰なる青春の日々を描いた4コマ作品です。
一般的には、中2病なんてものが有名ですが、
この5人姉妹は、それぞれ「〇2病」をわずらったような性格をしていて、
そうした言動が面白味になりつつ、恋模様=百合要素を加えた内容となっています。
中心となる主人公・桔梗さんは、重度の中2病だったこともあって、
コミュニケーション力が不足しており、ぼっち生活に突入してしまいますが、
憧れの「川崎さん」への恋心や、姉妹たちとの交流を軸に、物語が展開します。
その中で繰り広げられるあれやこれやが、ハイテンションなコメディ作品。
自慢げでウザさ満点の社会人・萩野さん、根拠なき女子力を誇る大学生・尾花さん、
現役中2病の中学生・葛葉さん、ぬいぐるみのフランソワを友とする小学生・撫子さんと、
それぞれ強烈な個性をもつ姉妹たちのやりとりは、かなり可笑しな空気を醸し出すのです。
桔梗さんの恋を応援する5人姉妹との交流から、
やがて桔梗さんの想い人「川崎さん」を交えつつ、しだいに百合要素が色濃くなります。
むしろ、ぼるぴっか先生の作風としては、これこそが真骨頂!
そこから本番が始まると言っても、過言ではないでしょう。(物語の本番という意味ですよ?)
まんがタイムきららミラクにて連載中!
何度かのゲストを経て、ようやくコミックスとなった作品ですので、
雑誌読者としては感慨深かったりも・・・ なので、今後が楽しみです!
『ゆずりはコーポレーション』1巻 (しんと 先生)
【試し読み可】 女子高生による起業4コマ物語!
大企業の令嬢・ゆずりはさん。
ある日、父親から1000万円を渡されて、それを10倍にするまで
帰って来てはならないと言われたため、友人たちの協力を得つつ、起業をめざすことに・・・
といった感じの作品で、「女子高生の起業」を主軸に、
少女たちの交流が面白おかしく描かれる4コマ作品になっています。
主人公であるゆずりはさんは、元手を持っている以外は大した取り柄もなく、
前途多難ではあるものの、面倒見がよく金銭の計算が得意な薫さんや、
手先が器用でマスコット作りが趣味の彩音さんなど、友人たちの助力が頼みの綱。
そんな女子高生たちが、いかにして事業をつくりあげてゆくのかが見所となっています。
起業に必要なあれこれについての解説や、
どのような手続きをするのか、そして具体的にどう動くのかなど、
なかなか興味深い内容ではありますが、お話としては難しくないので、
これといった気構えなどなく楽しめるかと思います。
基本は、夢見がちで頼りないゆずりはさんを中心にした
女子高生たちのやりとりが、可愛らしくて愉快といった風味ですので、
その延長線上で起業物語を堪能する感じですかね。
やや現実的でないかな? と思われる部分もあって、
必ずしも起業モデルとして成り立つわけではないですけども、
それでも起業をめざすための流れのようなものは、じっくり楽しむことができます。
まんがタイムきららミラクにて連載中! 彼女たちの先行きに、注目ですね!