2011年8月号
今月の「青春だったで賞」は、『動物のおしゃべり』より、お兄ちゃん&田崎さん。
この田崎さんが手をつなごうとする一連のやりとりが、なんというかなんというか・・・もー!!
青春ど真ん中って感じで、イイ!
あと、今月の「悩殺だったで賞」も考えていましたが、
『ななこまっしぐら!』と『スパロウズホテル』で迷ってしまったので「青春だったで賞」のみに。
涙目でのチラリズムが素晴らしいななこさんや、ダイナマイト水着(カラー)の佐藤さんなど、
悩殺間違いなしですので、ぜひ本誌にてご確認を~!!(力説すんな)
●やねうらの彼女 (北条晶 先生)
3ヵ月連続ゲスト!!
家賃が格安の「月見荘」にとびついた青年・片岡蓮くん。
しかし、そこはワケあり物件というやつでして、夜な夜な天井裏から足音が・・・
と思ったら、そこには人が住んでいた!?
ということで、屋根裏に謎の女性・紺野さんが暮らしている月見荘。
しかも、紺野さんは「ニート」らしく、常時屋根裏に!
格安とはいえ、よくこんな環境で生活できるな片岡くん(^◇^;)
そんな生活を描いている本作品。
いろいろツッコミどころはありますが、そこはそれ、コメディとして楽しみましょうホトトギス。
屋根裏から落っこちてくる紺野さんに困らせられながらも、
さほど迷惑がってもいない片岡くんのおかげで、それほどストレス感もなく読めますね。
今回、紺野さんの「正体」が判明していましたが、それなら「ニート」じゃないんじゃないの?
とはいえ、まだまだ謎が多い彼女。
3ヵ月連続ゲストということで、今後が楽しみです!
●保健室のユリカさん (大川マキナ 先生)
Y-1グランプリ出身のスーパールーキー、フレッシュゲスト!!
高校1年生の如月ユリカさんは保健委員。
いつもツンツン、なれなれしくされると思わず手が出るちょっとコワい人・・・?
と思いきや、彼女がそんなになるのは、極度の恥ずかしがり屋さんだったためなのです。
頭が良くてやさしくて、そんなユリカさんなのに、恥ずかしがり屋すぎるのが災いして、
うまく他人とコミュニケーションがとれないため、「誤解」されて距離を置かれてしまってます。
友達欲しい・・・けど、できない。
そんな少し哀しいユリカさんの様子が、大川先生の愛らしい作風とあわさって、
「報われてほしい」という感覚を読者に抱かせながら、物語に引きこむ印象。
そこへ登場するのが、ユリカさんを弁護する青葉双葉さん。
天然なのか度胸があるのか、ユリカさんのツンケンぶりにも物おじせずに急接近!
冷たい態度で周囲の人たちから敬遠されるユリカさんに、はたして友達はできるのか・・・?
私はユリカさんに報われてほしい!
これは、かなり期待できそうな作品、ぜひともつづきを~!!
●バーニーの絵日記 (MINECO 先生)
ハートフル猫物語ゲスト登場!!
単行本『バーニーの絵日記』1冊丸ごと無料配信、やってます!!
私は存じ上げなかったのですが、以前に単行本化されていた作品のようですね。
幻想的な世界で暮らす「猫」たちの物語。
その不思議な世界観の魅力にとらわれつつ、胸に響くものを感じずにいられない。
そんな感覚を味わいました。
ここでのお話は、森に迷った兄妹が、明るい場所をさがしてさまようところから始まります。
そして、おそらくこれは、作者であるMINECO先生のコメントから考えますと、
大震災がもたらした「闇」に対する「光」をテーマにしていると思われます。
冒頭、ころぶリーズ。 そこから立ち上がり、兄に背負われながら「光」を探します。
そして手をつなぐ兄妹。
書かれた言葉はすべて、「闇」の中での対処法と「光」をさがす姿勢を示したもの。
少しでも、よき方へ・・・
そんな願いを感じずにはいられない「癒し」の物語。
不思議な感覚で包みこむ作風が、穏やかにあったかな情感をもたらしてくれました。