五里霧中

★ マンガなどの感想 ★

◆ 「お気に入り」 プチ感想67

2010年07月12日 | ◆「お気に入り」 (旧プチ感想)

端っこの「お気に入り」プチ感想です。 (前回

 

・『ダブルパティシエール!』2巻 〔完結〕

・『たびびと』5巻 〔完結〕

・『ヤング松島喜久治』2巻 〔完結〕

・『猫びより!ヒルネちゃん』

 

 遅れまくり。

 いずれも、4コマ漫画の完結作品です。 ぜんぶ大好きでしたー(ToT)

 

 もーいろいろ書けていなんですけど、次回から書き方変えてみます。

 もっとラフに書いてみたり、やや長めくらいの感想であれば、

 普通の感想記事に入れていこうかと思っております。

 

 

『ダブルパティシエール!』2巻

(野広実由 先生)

 私の大好き作品『パティシエール!』の続編・・・なのに、2巻で完結は早すぎます!

 バイトの吉本果歩さんが、前作の主人公・まさこねーさんと共に主人公をつとめます。

 そんな2人の、パティシエール(女性お菓子職人)な日々。

 

 吉本さんが目的意識を持って成長、そしてまさこねーさんの更なる成長もあって、

 まさに「ダブルパティシエール!」のタイトルにふさわしい、2人主人公の物語でした。

 このあたりが物語の軸を二分してしまい、入り込みにくくしていた可能性はあるかも。

 しかし、どちらの主人公も「ハンデを抱えての出発」から始まっており、そこからの成長が

 さわやかに楽しめる作品でした。 できれば、もっと読みたかったです!

 

 

『たびびと』5巻

(重野なおき 先生)

 三郎太、みちる、クロの2人+1羽の旅。 旅先で出会う仲間や人々、そして事件!

 みちるさんの故郷をさがす旅に、ついに終わりが近づいてきたものの、何やらおおごとに?

 新たな仲間、そして伝説の大冒険家も登場し、物語は大団円へと“コマ”を進めます。

 

 こちらも大好き作品・・・だけど、終わっちゃいました(T_T) 私は、巴さんスキー!(主張)

 掲載4コマ誌「まんがタイム」では本作終了後、重野先生の『ひまじん』がやっていますけど、

 面白いのは『たびびと』が「動く」作品なら、『ひまじん』は「動かない」作品だということ。

 それぞれに面白味がありますが、『たびびと』ではとくに「出会い」の魅力を感じますね~。

 一期一会。 これが本作品で、私にいちばん響いた要素でした。 旅=人生ともいえます。

 

 

『ヤング松島喜久治』2巻

(ふじのはるか 先生)

 『派遣社員 松島喜久治』の若きころを描く作品。

 若い彼は派遣社員ではなく、普通のサラリーマン・・・だけど、マイペースな男。

 彼の仕事ぶりや周囲の人々とのやりとりを楽しく、そして真面目に描いた作品。

 

 こちらも終了が残念・・・というか、終わるの早すぎませんか?と思っちゃった作品です。

 ご時世が「派遣社員への道」を描くのにふさわしくないとか、そーゆーことなのでしょうか。

 それはともかく、この作品で私が魅力を感じていた点は、仕事を軸とした「人間関係」。

 今巻でも、上司が勧める縁談話に喜久治くんが巻き込まれつつ、“心の行き場”を確認して

 本作品は終わります。 みんな真剣に、まっすぐぶつかって生きている・・・そんな感覚。

 

 

『猫びより!ヒルネちゃん』

(智 先生)

 猫のお嫁さんになるのが夢・・・なんて言っちゃう、猫大好きな女の子・ヒルネちゃん。

 だけど、マンション住まいなので猫が飼えない! だから、友人ちまりちゃんの猫・ナンを

 愛でて愛でて愛でまくる日々。 そんな愛らしさ満載の、ほのぼの雰囲気4コマ漫画です!

 

 たまらん魅力あふれる作品。 この雰囲気大好きすぎて、単巻完結が無念この上なし!

 「可愛い猫」を愛でる「可愛い子」という、愛らしさ2重構造が本当に素晴らしい。

 絵柄・仕草をはじめ、ヒルネちゃん天然の明るさが、作品全体をあたたかく彩っています。

 そんな猫を中心に置いた日々の楽しさは、ヒルネちゃんが猫と接する時にみせる嬉しそうな

 表情からにじみ出てきて、読者にしっかり伝わってきます。 おまけ「中学生編」も楽しい!

 

 


◆ 「お気に入り」 プチ感想66

2010年05月27日 | ◆「お気に入り」 (旧プチ感想)

端っこの「お気に入り」プチ感想です。 (前回

 

・『一緒にかえろう』1巻

・『プレミアム天子様

 

 どちらも「まんがタイムweb」今月の新刊にて、試し読みできます。

 それにしても、なんだか最近「プチ」感想じゃなくなってきたなあ・・・

 

 関係ないんですけど、『コミック大河』今月号が近所の書店で見当たらない(T_T)

 人気薄なのかな~・・・でも私ゃ好きなのさ。(コンビニで購入できました)

 あと、『マンガでわかる心療内科』1巻も見つからない~。早く読みた~い!

 

 

『一緒にかえろう』1巻

(矢直ちなみ 先生)

 小学4年生の夏休みに出逢った「初恋」が、6年後に破れて始まる4コマ物語。

 ガサツだけど思いやりのある時沢春と、どんくさ泣き虫な近藤詩緒。

 そんな少女2人を中心とした学園生活、周囲の人々との日常が描かれます。

 

 コミックス化、待っておりました!・・・な期待作。

 本作品の特徴は、少女(や少年)たちの荒削りながらも繊細な心情の描き方でしょうか。

 そうした要素がとても良い具合に、物語のメリハリをつけています。

 

 まず主軸となるのは、転校してきたばかりの詩緒の心情。

 転校が多かったためか、同級生との距離感をはかることが苦手な詩緒は、

 内心はビクビクしながらも表向きポーカーフェイスな態度で、自分を「守って」います。

 そんな彼女を、幼なじみで「ムードメーカーだけど口が脳と直結型」な春が、

 ガサツな天然ぶりで引っ張ってゆくやりとりが、安心感あふれる感覚。

 

 ポーカーフェイスの「仮面」をかぶっている詩緒が心を許しているのは、はじめは春1人

 なのですが、それがしだいに春の友人である真名、そして男子2人も含めた交流の中で

 ひろがりを見せ、「仮面」が外れてゆく様子は見ていて楽しく、緊張とける心地よさ。

 そして、詩緒にやたらイジワルな態度で接してくる女子・杉山。

 彼女の存在が、作品を単純な仲良し空間にはしない味わいになっていたり、

 杉山本人の心情にも、いろいろ複雑なものがあったりするのが面白いです。

 

 そうした風に、登場人物たちが内心いろいろ抱えながらも、とても真っ直ぐな心情で

 笑いあったり、時にぶつかり合ったり、そして泣いたり、泣いたり、泣いたり・・・

 そんな感情の純粋さがストレートに響いてくる魅力が、本作品にはあります。

 

 以前、4コマ誌の別作品感想でも書きましたけど、やはり矢直ちなみ先生は、

 人と人の間の“距離感”と、それを飛び越えた“ふれあい”の描き方がとても秀逸な作家先生

 だと、本作を読んであらためて感じさせられましたね~。

 基本おもしろ4コマ漫画ですけど、そんなところも趣深い良い作品だと思います。

 

 

『プレミアム天子様

(安堂友子 先生)

 天子様が、人々の願いを叶えます!・・・な笑える4コマ漫画。

 天子様はカップ麺をあけると、ごくまれに出てくる妖精さんであり、願いを叶えてくれる存在。

 とはいえ、そこは4コマ漫画。面白オチがつき、笑える楽しさあふれる作品になっています。

 

 基本的に、天子様をはじめとするフェアリーズが人の願いを聞き、それが予想とは

 ハズれた状況にオチる・・・というネタの連続なのですが、これが不思議と飽きない作り。

 

 そこには、フェアリーズの個性の違いがネタに多くのバリエーションを生み出していること

 もありますが、なんというか「願いの叶え方」にも、「ズレた叶え方」「願った当人のおかしさ」

 「周囲の反応・状況のおかしさ」といった違いがあって、そのあたりに様々な面白味が

 醸し出されている印象。

 

 フェアリーズには天子様のほか、

 ・福美  : ふわふわなスナック菓子の精。「見てみたい」シリーズ・ネタの担当。

 ・三千華 : 「みちか」と読む炭酸飲料の精。 爪がコワイ。けっこう強引。 

 ・小夢  : 乳製品の精。 願いの叶え方がハンパな、自称未熟者のフェアリーズ。

 ・ユキジ : 値引きシールを貼られた菓子パンの精。 幸薄くフビン。単独で行動中。

 といった個性的なメンバーがそろっていて、それぞれがそれぞれに楽しませてくれます。

 

 さらに本作品は、フェアリーズ以外にも準レギュラー的な人々がおり、

 そうした登場人物たちの定番ネタも、飽きさせない魅力となっていると感じます。

 

 本作品は1巻が出ていたはずですけど、今回は「永久保存版」という形でコミックス化。

 この売り上げ次第で続刊の行方が左右される・・・・・・のかどうかはわかりませんが、

 4コマ漫画としての楽しさは、高水準で安定したレベルにある作品かと思いますので、

 ぜひぜひ続いてほしいものであります。

 

 


◆ 「お気に入り」 プチ感想65

2010年04月25日 | ◆「お気に入り」 (旧プチ感想)

端っこの「お気に入り」プチ感想です。 (前回

 

・『マリア様がみてる』1巻 [コミック版文庫]

・『マリア様がみてる』2巻 [コミック版文庫]

 

 私はこの作品、原作小説未読で、アニメ版のみ視聴(第3期は未視聴)していました。

 コミックスも未読だったものの、今回、文庫で刊行されるとのことで購読したのですが・・・

 これがすんごい面白かったー! アニメ版でも楽しんでいた作品でしたが、

 このコミック版で面白さを再確認したというか、再発見したような気分。

 物語の内容はだいたい覚えているけど、早く次の巻が読みたいほど楽しみです!

 

 

『マリア様がみてる』1巻

(長沢智 先生  原作:今野緒雪 先生)

 伝統ある名門校、私立リリアン女学園の高等部にかよう1年生・福沢祐巳。

 あこがれの上級生、“紅薔薇のつぼみ”小笠原祥子との出逢いを経て、

 生徒会活動を手伝うことになった彼女と、その周囲の人々の学園生活物語。

 

 「スカートのプリーツは乱さないように セーラーカラーは翻らせないように

 ゆっくりと歩くのが ここでのたしなみ」・・・という優雅な校風のリリアン女学園。

 

 主な舞台となるのは、そんな学園の「山百合会」と呼ばれる生徒会。

 そこのメンバーたちと主人公・祐巳との関わりが、この物語の大きな要素。

 本作品は、1人1人の個性的な登場人物のみならず、彼女たちの紡ぎだす関係性にこそ

 大きな魅力があると感じます。

 

 その関係性をつよく特徴づけるのは、「姉妹(スール)」というシステム。

 これは、上級生からロザリオを受け取ることで、「姉妹」の契りを交わすというもの。

 ロザリオを受け取った下級生は「妹(プティ・スール)」となり、「姉(グラン・スール)」から

 さまざまな指導を受け、その交流により学園生活を充実させることとなります。

 

 はじめ、主人公・祐巳に「姉」はいないものの、あこがれの存在である祥子との関わりが、

 まずは物語の主軸になる展開。

 

 一般生徒というだけでなく、性格も庶民的というかお嬢様っぽくない祐巳は、

 いかにも高嶺の花といった風格の祥子に対してドギマギしまくり。

 ひょんなことから、祥子が所属する「山百合会」の活動を手伝うこととなり、

 しだいに祥子との関係を深めてゆきます。

 

 祥子に対して一途で健気な祐巳と、楚々としながらも結構キツイ所がある祥子との関係は、

 見ていて面白かったり微笑ましかったりと楽しませてくれるのですが、何というかそれ以外

 にも、この2人が一緒にいたり会話したりするシーンでは、特別な雰囲気を感じたりもして

 しまいます。上手く言えないんですけど、特別な感覚。

 

 もちろん、祐巳とそのほかの「山百合会」メンバーたちとの交流も面白く、

 この巻の後半では、祐巳と同学年でもある島津由乃と、その「姉」支倉令のエピソード

 があって、祐巳と2人(とくに由乃)との関係の深まりが描かれます。

 

 そんな作品空間は上品で穏やか、優雅に静謐、神聖にして美麗。

 それでいて少女たちのかしましさ・コミカルさ、そして心情の真摯さも含んでいて、

 知らず知らずのうちに引き込まれてしまいます・・・少なくとも、私はそうでしたー!

 

 

『マリア様がみてる』2巻

(長沢智 先生  原作:今野緒雪 先生)

 この巻で描かれる主なエピソードは、「山百合会」のセクハラ王・佐藤聖に関する物語。

 

 リリアン女学園高等部における生徒会、「山百合会」。

 そのトップを務めるのは、3人の「薔薇さま」、

 紅薔薇(ロサ・キネンシス)、白薔薇(ロサ・ギガンティア)、黄薔薇(ロサ・フェティダ)。

 

 この「薔薇さま」という肩書きも、本作品を面白く彩る要素の1つでしょう。

 会長・副会長・書記・会計といった役職を、3人が均等に担当しているようです。

 響きがカッコイイですよね。「ロサ・むにゃむにゃ」て、どこの悪の幹部だよっ!・・・とか(ぉぃ

 

 そして、このうち「白薔薇さま」の位置にいるのが、佐藤聖。

 主人公・祐巳に対して、セクハラまがいのスキンシップを仕掛けてくるフランクな人物。

 お嬢様っぽくない自由人タイプであり、それでいて美形な頼りがいのある3年生。

 そんな彼女の過去にまつわるエピソードは、ふだん陽気な人物の「陰」の部分をのぞき見る

 ような気分にさせられて、引き込まれます。

 

 聖の過去は、彼女の友人である「紅薔薇さま」「黄薔薇さま」がなるべく触れないように

 守っているほどのワケありらしく、読者として気になるのはもちろん、

 そうした「友人を守る姿勢」などに清々しいものを感じたりも・・・

 とくに私は、「紅薔薇さま」水野蓉子がお気に入りキャラクターなもので、

 彼女と聖の友人関係も興味深いものなのです。(ちなみに蓉子は祥子の「姉」)

 

 そして、人と接することに対して不器用な少女の、はかなくも激しい心情と苦悩が描かれる

 過去編『白き花びら』のエピソードは、胸が引き裂かれそうになる痛みを感じさせつつ、

 ラストでは、切なくも透明な清涼感をもたらす感覚で、読者を包んでくれることでしょう。 

 この話を読み終わった後、読者の多くは「白薔薇さま」佐藤聖が

 どうして1年生の藤堂志摩子を「妹」にしたのか、気になって仕方なくなるはず!!(たぶん)

 コミックス版でも、早く読んでみたいですね・・・『片手だけつないで』。

 

 また、祐巳が聖にさそわれて「合宿」へおもむくエピソード『長き夜の』も、

 それまでのシリアス路線とは一風変わったコミカルな話で楽しませてくれたり、

 とにもかくにも、面白いです!

 

 

 そいえば、本作品は実写映画化されるんでしたね。

 今回、コミック版文庫を読んでみて、ふたたび「マリみて熱」がわきあがってきた私としては、

 どうなるのか大いに期待したいところです!

 

 


◆ 「お気に入り」 プチ感想64

2010年04月14日 | ◆「お気に入り」 (旧プチ感想)

端っこの「お気に入り」プチ感想です。 (前回

 

・『ヒーロー警報!』1巻

・『はねる!レンタル少女』2巻(完結)

 

 追いつけなかったり抜けがあったり、グダグダですが・・・

 今回は4コマ漫画から、1巻作品と完結作品。

 

 

『ヒーロー警報!』1巻

(トノ・アンナ 先生)

 悪の秘密結社ASKの魔の手から、世界を守った怪力超人J。

 それから20数年後、超人は・・・ただのおっさんになっていた!!

 そんな彼がかつての仲間や敵と、飲んだり談笑したりする日々を描いた4コマ漫画。

 

 バイトで生計を立てつつも、不器用+怪力ゆえに仕事がつづかないJ。

 そこで彼がすがるのは、かつてのASK総帥・ミスターYだったり、かつての助手Hだったり

 と、Jには世界を救ったヒーローの面影はみじんもありません。

 が、そんな境遇にも関わらず、Jはいつも笑顔で物怖じせずに、日々を楽しむ男。

 (たんに超絶鈍感人間であるとも言うけれど・・・)

 

 また、Jを翻弄していたかつての大盗賊レディAや、Yの孫かおりちゃんなども加わって、

 Jの日常はにぎやかに過ぎてゆきます。

 元悪の総帥Yも孫には弱いとか、元助手Hは万年フラレ青年だとか(何が悪いんだろ?)、

 元盗賊レディAはバーのママしてるとか、かおりちゃんはJになついているとか、

 それぞれに面白い要素をもったキャラクターがくり広げる面白コメディ。

 

 いや正直、こんなおっさんが主人公で、基本はY・Hという「大人の男たち中心」の作品て、

 珍しいし面白いと思います。 私は好きだし、こんな“貴重”な作品、楽しまなきゃ損損。

 もちろん、JとレディAの関係をめぐるお話とか、かおりちゃんが絡む話も楽しい!

 ふだん冷静・厳格なYの孫ラブっぷりと、Jへの嫉妬ぶりもなかなか見もの。 

 そして何より、Jが卑屈だったりせずに元気一杯なところが、ポイント高いと感じます。

 

  

『はねる!レンタル少女』2巻

(しいなみなみ 先生)

 レンタルショップ「笑う兎亭」。 そこで貸し出されるのは擬人化されたアイテム!

 オルガン、水筒、火打石・・・様々なモノが、ヒト型になってお客様をアシストします。

 オーナーの妹カチュカが案内人となって、提供される小さな幸せの数々が心地よい作品。

 

 完結していたのを知らなかったので、この巻を読み終わって大ショック!

 本作品の魅力は擬人化アイテムの可愛らしさはもちろん、彼らをレンタルしたお客の側が

 コミカルな体験をしたり、時にちょっとした幸せを感じたりするところ。

 「秤」を借りたら、なぜか恋愛アドバイスをうけて、あこがれの先輩に近づけたり?

 「如雨露」を借りたら、他所との交流ができて、部員のいない園芸部に部員が増えたり?

 いずれも笑わせてくれながら、心地よさも感じさせてくれる良さがあります。

 

 ただ、1話ごとに主軸となるキャラクターが異なるために、物語の一貫性を欠いているように

 見受けられるかもしれませんが、1つ1つの話が丁寧に作られているので楽しめます。

 

 それにしても、最後にカチュカの秘密や、オーナーであるお兄ちゃまや天孝の正体が

 明かされたのには驚きました。 いや、こんな「オチ」つけてくるとは・・・思いもよらず。

 でも、こんなにも素敵なお話の「店じまい」にふさわしいラストだったのかな?

 そんな感じで、私は大好き作品でした。 ホント、もっと読みたかったー!!!

 良い作品だと思うので、また新たな場所で店を開いてほしいな~・・・

 

 


◆ 「お気に入り」 プチ感想63

2010年04月02日 | ◆「お気に入り」 (旧プチ感想)

端っこの「お気に入り」プチ感想です。 (前回

 

・『ひよぴよえにっき。』1巻

・『境界線上のリンボ』1巻

 

 今回は、きらら系4コマ漫画で最近購読した1巻作品です。

 もっと色々書きたいんですけどね・・・力不足。

(追記)

 「よつぎりポテト」さんの『ひよぴよえにっき。』感想記事内おとなり感想にて、

 ご紹介いただいたようです!つたない文章でお恥ずかしい&申し訳ない~。

 

 

『ひよぴよえにっき。』1巻

(琴久花央 先生)

 こちらで試し読みできます。

 小学5年生の姉・ちあきと、2歳の妹・はる。 そんな2人のほのぼの日常風景。

 仲良し姉妹モノであり、姉による小さな妹のお世話奮闘記でもある、あったかな作品です。

 

 姉・ちあきの健気な一生懸命っぷりと、妹・はるの無邪気な愛らしさ。

 それらの醸し出す雰囲気が、“包み込むあたたかさ”と“緩やかなドタバタ感”になっていて、

 言葉にできない心地よさ! 基本2人だけのやりとりが「微笑まし空間」を創りだしてます。

 ちあきもまだ小学生、いっぱいいっぱいに思考錯誤のくり返し。それでも妹大好きだから、

 明るく元気にそして楽しくがんばる。 そんな彼女の姿勢がとてもよいのです。

 

 はるもまた、お姉ちゃん大好きっ娘なので、無邪気に状況をかき回しつつも彼女なりに姉を

 気づかったりと、この姉にしてこの妹ありというような仲良しぶりを見せてくれます。

 基本そんな2人の世界なのだけど、後半ちあきの友人・きえこ&ももいが登場することで

 はるがヤキモチ焼いたりと、はるの「世界」もひろがりを見せたりして楽しませてくれます。

 

 無垢・無邪気・仲良し、そうした要素の微笑ましさが全体にあふれる作品。

 この雰囲気は、「子供たち」への優しい視点から発せられているものではないかな~

 ・・・という気がしますので、そんな感覚にハマれる人なら楽しめるかと思います。

 

 

『境界線上のリンボ』1巻

(鳥取砂丘 先生)

 こちらで試し読みできます。

 「耳の形が違う」ために居場所をなくした少女フゥがたどり着いたのは、リンボという街。

 “こちら”と“あちら”の境界線上であるその街を舞台に、フゥの優しい日々が始まります。

 

 「NG恋」のSD絵を描かれていた鳥取砂丘先生の作品というだけでなく、内容も私好み!

 ファンタジーな世界観で描かれる「異形の者たちが集う街」で、少女フゥが出会う人々。

 耳の形の違いのためツライ境遇で育ったフゥは、警戒心を持っておびえていたものの、

 その街で出会うのは耳の形など気にしない“異形”で・・・優しい人たち。

 

 はじめに出会った「先生」の営むお店で働くことになったフゥの穏やかで忙しない日々が、

 幻想的な世界観の中でとてもイイ感じに過ぎてゆく雰囲気が、私は大好きです。

 料理を覚えたり、感情を持たない「公園の管理者」と交流したり、幽霊騒ぎの調査をしたり、

 どの話もちょっとした寂しさをベースにしながらも、あたたかい物語になっています。

 リンボでの生活は、おびえて生きてきたフゥにとって“新生”の意味を持っているわけで、

 そんな心洗われる感覚がおだやかな楽しさ。

 私は、感情を持たない「公園の管理者」アポジーさんが好きですね~。

 

 たしか、“リンボ”というのは「天国と地獄の間」にある場所のことでしたか・・・

 同じような位置関係の「煉獄」とは別モノらしいけど。

 そんな境界線上の街での優しい物語・・・面白いです!