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Asian Railway Plaza

アジア各国の鉄道やJR南武線の話題などをお届けします

フィリピン国鉄(PNR)、Calabarzon地方の状況について

2024年02月20日 18時25分08秒 | フィリピン
Bicol地方の状況に続き、本日はCalabarzon地方の状況について述べますが、Calabarzon地方はマニラ首都圏東方から南方にかけて近接する数州のエリアからルソン島南東部に位置するBicol地方に挟まれた地域で、フィリピン国鉄(PNR)の現在運行されている区間においてはCalamba〜San Pablo〜Lucenaがその区間に該当します。


2023年7月27日朝の出来事については前回述べたとおりで、前日と同様に朝食後に再びNaga駅で1時間ほど観察したあと、次の目的地Lucenaをバスで目指します。
LucenaまではNagaからおよそ200kmあり、Lucena17:50発の列車に乗車し、San Pabloまで行くことになっていましたが、バスのチケットは取っておらず、しかも時刻は10時近くということで、この列車に今日のうちに乗車できるかどうか微妙でした。バスターミナルに行ってみるとLegazpi方面からマニラ方面に向かうバスが到着しているので、車掌に聞いてみたところ私ども3人分の席はあるので乗り込み、バスは10時30分頃に出発しましたが、およそ6時間でLucenaに到着できるのか微妙という感じでした。途中、この乗車したバスにはなぜか昼食の食事休憩もなく、パンクなどのアクシデントにも見舞われず済んだことから16時頃にLucenaに到着し、あとはトライシケルに乗車して駅に向かいました。
Lucenaの街は大きな街で、もう少し時間があればLucenaのB級グルメと言われるTasa sa chami(焼きそば、パンシットの一種で、大きなお椀に盛られたもの)を食べて行きたいところでしたが、そのような余裕の時間がなく駅へそのまま直行しました。


Lucena駅は街の中心地から南に位置し、鄙びた感じのところにあり、地元の人でなければわからないところに駅がありました。
切符を購入し、列車の乗務員や駅員に乗務員室添乗許可証を見せると、お待ちしていましたと挨拶をしていただき乗務員室へ案内されました。


今回乗車するのは上の写真のとおりINKA製造のDMU3両編成の8100系(8102)で、PNRではINKA製造の車両としては最も早く導入された車両で、導入当初はマニラ首都圏で使用されていました。
また、今回乗車するこのLucena〜San Pablo間は2013年から運休していたものの2022年6月25日に運行再開し、8本(4往復)の列車が運行されていましたが、訪問時においては2本(1往復)のみの運行となっており、San Pablo6:15発→Lucena7:47着、Lucena17:50発→San Pablo19:22着になっております。
私とウチの子は乗務員室にお邪魔させていただき、ウチの家内はあまり興味がないのか客室に座って眠り込んでしまいましたが、普通の方であればやはり当然なのかもしれません。
列車は定刻17:50に発車すると、Lucena駅が街の南側の外れに位置することからあっという間に市街地の風景から田園風景へと変わりました。
その後はひたすら直線区間を快調に列車は進むばかりでした。


車内はどんな感じかと言うと、Lucena周辺ではある程度の乗客は居るものの徐々に降りていく人ばかりで空席が目立つ程度ですが、途中の駅から乗車する人に対しては下の写真のように車掌が切符を販売しています。


18時30分を過ぎると当たりは暗闇に包まれ、前方の見通しは悪くなるのですが、そのような中で列車は1台の車を発見し急停止しました。
下の写真のように線路脇そばに車が止まっており、このまま列車が進むと車に接触する恐れがありますが、運転士は警笛を鳴らして持主に知らせると、持主らしき人がすぐに現れ、ひたすらPansensiya na ho kayo!(ごめんなさい!)と言って、車はすぐに移動しました。


上記のような軽いトラブルがあったものの1時間半の旅はあっという間に終わり、San Pabloには駅本屋側のホームが6両編成に対応する本線側に入線し、定刻19:22に到着しました。

このあと、Calamba方面から列車が19:30に到着するのですが、昼食を取っていなかったためかウチの子が駄々を捏ねはじめ夕食にしようよと言い始めました。19時半過ぎても列車が到着しないので、駅員に尋ねてみると列車は遅れているとのことで、10分程遅れてようやく到着しました。
列車からは20人程降車しましたが、思っているほどの利用客は少ないことからなのか2023年12月下旬から運休になっています。
下の写真は左側の列車がLucena〜San Pablo間の車両(8002F)、右側の列車がSan Pablo〜Calamba間の車両(8001F)です。


列車が到着したところで、フィリピン人皆大好きなジョリビーではなく、すぐにマクドナルドへ直行しました。ウチの子はマクドナルドが大好きなようですが、マクドナルドには今や店員に直接オーダーするのではなくタッチパネルでオーダーするのが主流で、あのタッチパネルでオーダーするのが私は不得意で困ります。
また、San Pabloの街はLucenaに比べたら小さいもののある程度の宿泊施設があり、私達も街の中心から北西に1km離れたところにチェックインしました。

翌日朝は5時過ぎに起床し、こんな朝早くから食欲はないので駅にそのまま直行しました。


San Pablo〜Calamba間を走る列車もSan Pablo〜Lucena間の列車と同様に1日2本(1往復)しかなく、時刻は以下のとおりですが、先程も申し上げましたように乗客の少なさ等から2023年12月下旬からCalamba〜San Pablo間の運行は中止されています。


下の写真は左側の列車が6:23発のCalamba行きで、右側の列車が6:15発のLucena行きで、このような顔を付き合わせた姿を見ることができました。


Calamba側から見ると下の写真のとおりで、見た目6両編成のような姿を見ることができました。

昨日と同様に乗務員室添乗許可証を乗務員に見せるとウチの子といっしょに乗務員室へと導かれました。ウチの家内は昨日と同様にあまり興味がないので客室で朝寝タイムになりました。

San Pabloを定刻6:23に発車するとLucenaと同様にすぐに田園風景となりましたが、San Pabloは標高約230mもあり、Calambaへの途中駅Los Bañosに向かって徐々に高度を下げていきますので、途中、 Palicpic-Ayungin BridgeやSitio CurvaのΩカーブのダイナミックな光景や前方には成層火山のMt.Makilingの見事な姿も見られます。


Sitio CurvaのΩカーブを抜けると学園都市内の駅の1つであるIRRIに停車しますが、この駅も簡易な階段で乗り降りすることになります。


また、車内の状況ですが、やはり乗客は少なめで1車両に10人程度、学園都市であるLos Bañosの町内の各駅から生徒らしき方が乗車する程度でした。

およそ33kmの区間を1時間ちょうどで走り抜け、Calambaには定刻7:23に到着しました。
2023年7月28日時点で、Calamba〜San Pablo間、San Pablo〜Lucena間にそれぞれ1日2本(1往復)の列車が運行されていましたが、1日のうちに乗り継ぐことはできず、San Pabloに泊ることが必用でした。
Calamba〜San Pablo間の運行再開予定は早くて2024年9月頃のようで、マニラ首都圏での運休が大前提になるようです。


最後にCalambaのヤード内にも色々な車両が留置されていましたので、撮影許可証をPNR社員に見せて車両をみさせていただきました。
キハ59こがねが留置されていますが、現在、使用できるのかどうかはわかりません。また、14系寝台車も留置されていますが、綺麗な車両は居なかったようです。


この他、DOST(科学技術省)開発のHET(ハイブリット・エレクトリック・トレイン)も留置されており、昨年は試験のため使用されていたかと思いますが、ここ最近使用されているのかどうかはわかりません。


以上でBicol地方とCalabarzon地方の状況について簡単に説明しましたが、次回はマニラ首都圏地域の話題について述べていきたいと思います。

フィリピン国鉄(PNR)、Bicol地方の状況について

2024年02月19日 18時01分30秒 | フィリピン
Magandang hapon po sa inyong lahat!
皆さん、こんにちは!
大変ご無沙汰しております。


ブログの更新が約10ヶ月ぶりになりますが、フィリピン国鉄(PNR)の話題から提供させていただきたいと思います。
実は昨年7月末、今年1月中旬にフィリピンに行って参りまして、昨年の7月は9日間滞在し、Bicol地方にも行って来ました。2回とも現地ではフィリピン国鉄(PNR)の状況を見るため、乗務員室への添乗、駅構内にある車両の撮影を実施し、PNR職員への質問なども行ないましたが、まずはBicol地方における昨年7月末の状況や最近の状況について簡単にご報告させていただきたいと思います。

私の家内や子供は現在もマニラ南部の交通拠点であるAlabangの近くに住んでおりますが、7月25日夜21時にBicol方面の夜行バスに家内と子供を連れて乗り込み、Nagaへ行くことにしました。Nagaまではおよそ350kmあり、時間にして8時間かかりますが、バスは3列シート、トイレ付きということで快適なもののLucenaから先は路面の状況は悪く、カーブの連続で快適な乗り心地ではなく、ウチの子も寝れないようなんて言っていました。私もあまりにも乗り心地は良くないので、ウトウト出来る程度しか寝れませんでしたが、あっという間に朝5時過ぎにNagaのバスターミナルに到着しました。バスターミナルの近くにフィリピンではおなじみの時間貸しホテルのSogoがあり、そこへすぐにチェックインし、3時間程仮眠したあとに朝食を済ませてからPNRのNaga駅へ行ってみました。


駅に到着して、まず目にしたのはRescue Carになったキハ52-122で、Calambaから回送され、Nagaに到着したばかりということでラッキーでした。本当はあまり使用されていなかったオレンジ1色の時代に撮影してみたかったところですが、今後はNagaに常駐するようで、異常時に出動するようです。なお、警備員に聞いたところ許可証がない限り撮影は不可とのことで、警備員も多く居ますので、撮影は異常時にしか撮影できないなもしれません。


翌日もNaga駅に行ってみたところ、新たにBoagong Pilipinas(新しいフィリピン)のロゴが取り付けられており、これはPNRだけでなくフィリピン政府の関係施設などに取り付けられております。
車内は下の写真のとおりでこんな感じですが、いつ出動するのかわかりませんし、動いている姿は皆さんが思うように私も見たいものですが、LegazpiのMayon火山とのツーショットは絵になるのではないでしょうか。


続いて、目にしたのは2編成のINKA製造のDHL9000+PC8300です。DHL9002+PC8302、DHL9003+PC8303の2本が留置され、7月31日からNaga~Ligao間の営業再開で1本が使用されました。Sipocot~Naga間についてはこの時点でDL+キハ3519 キハ3518が使用されていましたが、なんと7月27日にはDHL9000+PC8300が使用されており、DL+キハ3519 キハ3518は駅東側に留置されておりました。使用されてきたキハ350はおそらく休車となり、役目を終えるのかもしれませんが、しばらくは予備車両になるとのことでした。


下の写真が7月27日朝からSipocot〜Naga間で使用されたDHL9000+PC8300で、朝はキハ350の2両ですと乗り切れないほどの大変な混み具合になるのですが、この日からDHL9000+PC8300が使用され、クーラーの効いた車内でゆったりと座ることも可能になり、快適な乗車サービスが提供できるようになりました。


7月27日からDHL9000+PC8300(5両)の使用開始に伴い、乗客たちは涼しい顔でNaga駅を下車していきましたがこの日は遅れて到着しました。フィリピンでは日本のように出社時間や始業時間に遅れても上司や先生から強く怒られることもありませんし、乗客たちは快適な利用ができて嬉しいのではないでしょうか。


その後、12月下旬からはCalamba〜San Pablo間で使用されていたINKA製造のDMU8000系3両編成が使用され、今まで使用されていたDHL9000+PC8300の1編成はLigao〜Legazpi間の2023年12月27日からの6年ぶりの運行再開により、Naga〜Legazpi間で使用されることになり、朝2本、夕方2本はDHL9000+PC8300(3両)の2編成がともに使用されています。
時刻は2024年2月19日現在で、朝はNaga5:38発→Legazpi8:42着、Legazpi5:45発→Naga8:49着、夕方はNaga17:30発→Legazpi20:42着、Legazpi17:47発→Naga20:51着になります。
時刻は変更される場合もあり、運休する場合もありますので、あくまでもご参考程度にお願いします。


7月26日は2本のDHL9000+PC8300がお互いに顔を向けて留置され、いずれSipocot〜Naga間にこの車両が使用されることを聞いていましたが、まさか翌日の27日から使用されることまで予想できず、乗車することまではできませんでした。


他に留置されている車両としてはキハブルーのキハ52-102、キハ52-120、キハ52-121の3両がありますが、長年、この場所で朽ち果てるのを待つばかりの状態であり、やはり復活は相当難しいのではないかという状況でした。


以上がNagaに留置されている主な車両の状況でしたが、その後、Naga〜Sipocot間の乗車を楽しむことになり、Naga10:40発の列車に乗車し、Sipocotを折り返して、Naga13時着の列車に乗車しました。
列車はDL+キハ3519 キハ3518であり、まさかこの日がキハ350の最後の営業日になるとは思いませんでしたが、昼間の利用状況は朝のような酷い混雑ではなくほとんどの乗客が座れる程度でした。


下の写真はNagaからSipocotに向かう列車内の状況であり、車掌が途中から乗車した客に切符を売っています。
また、DL牽引ですので、こちらの車両のエンジンは使用されていませんでした。


Naga〜Sipocot間は40km弱あり、1時間ちょっとの乗車になりますが、ほとんど田園風景が広がる中を時速40km/hで走り、心地良いのかついウトウトとしてしまいます。
Sipocotには定刻時刻の12時10分前に到着し、DLの機回しがすぐに行われました。


乗務員室への添乗許可証も持っていたのですが、家内と子供がいっしょでしたので帰りも座って乗車を楽しみました。
列車は定刻時刻12時ちょうどに発車し、Nagaへ向けて走り出しました。
途中、Libmanan駅ではこの区間では最も大きい町であり、多くの乗客が下の写真のように乗り込みます。
高床式のホームはほとんど整備されていないこともあり、乗客全員が乗り込むには時間もかかりますが、この駅では早急に高床式のホームが整備されることが望まれます。


Libmanan駅を発車しますとすぐにLibmanan川の橋梁を渡り、Bicol地方の雄大な自然を味わうことができます。


帰りもNagaにほぼ定刻時刻に到着しましたが、朝の列車では乗客が多いため、数年前に乗車した列車では本当にすし詰めの状態で、遅れも常態化していました。しかしながらDHL9000+PC8300の投入、12月下旬からはDMU8000系の投入により、少しは改善されているのかもしれません。
ちなみにSipocot〜Naga間の時刻は以下のとおりです。
こちらの時刻もあくまでも参考程度にしていただければと思いますし、日中の列車が運行されないこともありますので、ご注意いただきたいと思います。


次回はCalabarzon地方のCalamba〜San Pablo間、San Pablo〜Lucena間の状況について述べていきたいと思います。


CC300+新型客車、営業開始

2021年01月19日 00時17分27秒 | フィリピン
前回、インドネシアINKAからディーゼル機関車CC300型3両と客車15両(1編成5両)が到着した話題を提供しましたが、今年1月6日は本来あるべき姿のCC300+客車5両で、南方線のTutuban〜Alabang間約28kmにおいて試運転が実施され、15日には同区間で試運転を兼ねて乗客が乗車可能なフリーライドが実施されました。
INKAからのDMUの導入時と同様に試運転の列車に乗車することが可能ですが、規定の時間の試運転期間中は無料で乗車ができるシステムで、おそらく2週間程度はこのような措置が実施されるものと思われます。

また、これらのPNRでの車輛の形式ですが以下のとおりです。
まず、ディーゼル機関車ですが、左はインドネシアで使用していた運輸省の車輛番号で、右はPNRで使用されている車輛番号です。
CC300 20 01→ DHL 9001
CC300 20 02→ DHL 9002
CC300 20 03→ DHL 9003

客車については以下のとおりです。
TC2にはドア開閉の指令機、車内アナウンスなどの装置が設置されています。
Set 1
TC1-8301-04
TC1-8301-03
TC2-8301-01
TC1-8301-02
TC1-8301-01
Set 2
TC1-8302-08
TC1-8302-07
TC2-8302-02
TC1-8302-06
TC1-8302-05
Set 3
TC1-8303-12
TC1-8303-11
TC2-8303-03
TC1-8303-10
TC1-8303-09
なお、組成は変更される可能性があり、現在、上記の組成ではないようで、私自身、現場で確認していませんので、あくまでも参考程度にしていただければと思います。
(写真は全てMark Chua氏によるもの)


15日の営業運転では、DLは2セット目の車輛と3セット目の客車が使用された模様で、定期列車のMSC708に充当されました。
また、PNRのラインカラーであるオレンジ色のCC300型ディーゼル機関車の愛称は、地元鉄道ファンから「Ponkan」と名付けられているようで、まさにフルーツの柑橘を表しています。


Alabang駅においては203系と同様に機関車の付け替えによる機回しが実施され、機回しの不可能な北方線への乗り入れはできず、北方線には従来どおりDMUのみが使用されています。
また、朝夕1往復運転されているTutuban〜Calamba間の列車に、このCC300型+新型客車が充当されていることは今のところ確認しておりません。


インドネシアINKAからの車輛導入はこれにて完了しましたが、整理しますとDMUの8000系3両編成が2本、同じくDMUの8100系4両編成が4本、そして今回のDL+客車5両編成が3本の合計40両が導入され、NSCR(南北通勤鉄道)整備完了までは日本からの中古車輛とRotemのDMUなども含めてこれらの車輛が任務に当たるわけで、南方線も含めたNSCRの整備完了までに全ての車輛が健全に機能するのか今後の問題となるのかもしれません。

CC300+新型客車、マニラに到着

2021年01月14日 11時33分19秒 | フィリピン
新年、あけましておめでとうございます。
昨年はまったく更新ができませんでしたが、今年も昨年よりはフィリピンの情報を中心にお届けできればと思っております。


早速ではありますが、フィリピンから嬉しい便りが届きましたので、PNR(フィリピン国鉄)の情報をお届けしたいと思います。
当初の予定では2020年初めに納入予定となっていたインドネシアINKA製造のディーゼル機関車CC300型3両と客車15両(1編成5両)ですが、ほぼ1年遅れて昨年暮れの12月21日にマニラ港に到着しました。到着した車輛は試運転や調整などを経たのち、南方線のTutuban〜Alabang間で、203系やINKA製DMUとともに運用される予定のようですが、この3編成のDL+客車5両の導入により、車輛留置場所の確保で、数両の203系はPasay Rd.、14系寝台車はCalambaに送られているようです。
また、マニラ港に到着したこれらの車輛はTutubanのヤードに運ばれたのちに、リサール記念日の12月30日にCC300型2セット目のDLがTutuban〜Alabang間において試運転を実施し、今年1月6日には同区間においてCC300+客車5両という本来の姿で試運転が実施されました。
今後においては規定の時間で試運転が実施され、Tutuban〜Alabang間で運用されるものと思われますが、具体的にデビューはいつになるのかについては報道されておりません。
(下の写真はMark Chua氏によるもの)


Tutuban〜Alabang・Calamba間の運用に充当されている203系ですが、昨年6月に述べたように2編成が従来の冷房装置AU75からINKA製の同等の能力を持ったI-CONDに換装されていますが、別の編成の冷房装置については中国製のものに取り替えと聞いているものの、いまだに冷房装置の取り替えが実施されていません。聞くところによるとINKAの社員が現在もなおマニラに常駐しているとのことで、ひょっとすると別の編成もI-CONDに換装されるということもあり得るのかもしれませんが今後の動向が気になるところです。


この他、昨年6月に報告しましたキハ52-122ですが、その後の様子についてはまったく情報が入っておらず、おそらくCaloocan工場で整備が途中段階のまま現在も変わらぬ状況が続いているものと推測されます。今後はキハ350と同じような姿に変身し、ダイヤ改正とともに日中のTutuban〜Gov.Pascual間往復の運用に充当されるのか注目されます。


以上、PNRの近況について簡単にご報告しましたが、世界中で起こっているコロナ感染が収束しない状況では日本からフィリピンへの渡航はほぼ難しい状況で、早く渡航ができる状況になることを願うとともにINKAから導入された車輛や日本の中古車輛、RotemのDMUがどのような活躍を見せてくれるのか楽しみにしているところです。

PNR向けCC300+新型客車試運転とBicol地方帰宅困難者救済列車運転の話題

2020年06月29日 01時11分39秒 | フィリピン
インドネシアINKAでPNR向け車輛の製造が実施されている中、これまでにDMUの車輛が3回(2019年12月8日に第1陣8000系3両編成2本、2020年2月9日に8100系4両編成2本、2020年3月28日に8100系4両編成2本)に分けて到着し、これまでにDMUの8000系3両編成が2本と8100系4両編成が4本の計22両が納入されました。
また、私がINKAに訪問した今年2月下旬時点で、CC300ディーゼル機関車+5両の客車編成3本が製造中でしたが、第1編成目のDL+客車の編成が落成し、6月22日よりMadiun〜Kertosono間において、初めて試運転が実施されました。
(下の写真はBpk.Zidan Nando氏によるもの)


編成は以下のとおりで、インドネシア運輸省の車輛番号が暫定的に取り付けられ、試運転の際にはPT.KAIの赤いCC300を補助機関車が場合によっては使用されることが噂されていましたが、今回は残念ながら使用されませんでした。
CC300 20 01+K3 0 20 01+K3 0 20 02+K3 0 20 03+K3 0 20 04+K3 0 20 05
時刻は以下のとおりです。
Madiun9:00→Kertosono10:00
Kertosono10:15→Madiun12:11
(下の写真はBpk.Satrio AbiLaksono氏によるもの)


続いて6月24日はCC300+5両の新型客車の試運転がMadiun〜Surabaya Gubeng間の約160kmで実施されました。
この試運転の時刻は以下のとおりです。
Madiun7:00→Surabaya Gubeng9:24
Surabaya Gubeng10:00→Madiun12:18

さらに29日には南本線のMadiunからSurabaya Pasarturiを経由し、北本線のKalitiduまでの約300kmの試運転が実施されましたが時刻は以下のようです。
Madiun7:00→Surabaya Pasarturi10:10 10:20→Kalitidu12:20
Kalitidu12:45→Surabaya Pasarturi14:50 14:55→Madiun17:39

この他、PNR向けの客車には発電機が付いていないようで、電力の供給はおそらくCC300からのようですが、終点駅AlabangやTutuban駅での機関車付け替えの際には危険を伴わないのか、203系などの車輛といっしょに使用できるのか気になるところです。
(下の写真はBpk.Raditiya Putera Nur Susanto氏によるもの)


次にBicol地方帰宅困難者に対してPNRでは特別に救済列車の運行がTutuban〜Ligao間で実施されました。編成は以下のようで、DL+203系(05編成)+14系寝台車+DLというPNRでは今まで運行したことのない組成で運行されました。
DL922+Tc3 M121 M’120 T114 M14+スハネフ14-28+DL5009
203系、14系客車ともに帰宅困難者が利用していますが、203系の7人がけシートには3人が利用し、おおよそ120名の乗客を乗せて遠くはMasbateまでの帰宅困難者が利用されたようです。
(下の写真はQuezonNews様によるもの)


6月25日もPNRは前回に引き続き、Bicol地方帰宅困難者に対して救済列車が運行されました。
前回と同様の組成で、DL+203系(04編成)+14系寝台車+DLであるものの、203系は塗装変更途中の04編成が使用され、エメグリ帯と山手線のE235系のように側引戸部分が黄緑色になったまま使用されました。
編成はDL922+Tc4 M10 M'15 T6 M12+スハネフ14-30+DL5009で、Tutuban〜Ligao間に運行された模様です。
時刻は第1回目、2回目ともにTutubanを朝3時頃に出発し、2回目は途中Calambaには4:20頃着、5:30頃発、Lucenaには8:20着、9:30発、Nagaには19:00着、19:30発、終点Ligaoにはその日の夜21:30頃に到着しました。
(下の写真はQuezonNews様によるもの)


また、7月6日も上記のような時刻でBicol地方帰宅困難者の救済列車が運行され、編成はDL922+Tc3 M121 M’120 T114 M14+オハネ14-63+スハネフ14-30+DL5009で、1回目、2回目よりも14系寝台車が1両多い組成でした。

最後に先程も203系で塗装変更途中の姿のまま使用されている編成が04編成とお伝えしましたが、07編成も同じような状況で、側面は側引戸が山手線のE235系のように黄緑色になっており、帯色部分は剥がされ、前面の帯部分はエメグリもしくは以前使用されていたオレンジ色の姿になっています。以前、Rotemの車輛の塗装変更をする際にも同様な姿になっていましたので、これらの203系2編成については近々色替えが実施されるものと思われますが、果たしてどのような姿になってお目見えするのか楽しみです。

PNR(フィリピン国鉄)、6月1日より運行再開

2020年06月08日 16時02分53秒 | フィリピン
先日、「近年の鉄道記事や鉄道本の内容について」と私なりの意見を書いてみたところ、私に直接ご連絡をいただいた方にはやはり正誤表は知らせてほしいとのご意見をいただきました。
9年前のS氏が書かれた書籍に関しては本の末筆上に本を製作する上で私の氏名まで載せられ協力されたようなことが書かれておりますので、私も氏名が載ってしまっている以上、出版物の仕事に関わる人間としては責任を十分感じているところでありますが、今後、時間がある程度あるようでしたら、事実と異なるところや誤字などをまとめて、私のブログでお知らせすることを考えております。
勿論、これらの正誤表を出版社に送ってもそのお知らせすべきことがあまりにも多いと予想され、出版社にとっては読者からの信頼関係に支障が出る可能性があり、出版社は真摯に対応することは難しいのかと思いますので、あくまでも正誤表としてではなく、私なりにミスと思われるところということで発表を考えているところです。
また、今まで海外で活躍する日本の中古鉄道車輛の記事や書籍の製作においてS氏に対してはいろいろと協力して参りましたが、読者に対して正確な情報提供をするという姿勢は見られないと思いますし、今後も記事の投稿や書籍を出版される可能性もあるかと思いますので、もし1つ1つの事実確認がなされず、誤字脱字などがある場合は、私としても出版物の仕事に関わる人間としては読者に対して正しいことをお伝えするのが義務でありますので、このような場合においては出版社に随時お知らせするかぎりです。

さて、話しは変わりますが、ここ数ヶ月世界的な問題となっている新型コロナウィルス感染により、フィリピンでも外出禁止、各交通機関の運行中止が3月半ばから実施され、マニラ首都圏においてもバスやジープなどの公共交通の運行が中止し、鉄道についてもLRTやMRT、PNRも運行が中止されました。
その後、フィリピン政府は6月1日からマニラ首都圏及びラグナ州などにおいて、コミュニティ隔離措置(GCQ)の変更に伴い、バスやジープなど、鉄道についても約20%の乗車制限付きで列車の運行が再開されることになり、PNRでも北方線はTutuban〜Gov.Pascual間、南方線はTutuban〜Calamba間で運行が再開されました。
下の写真はINKA製8100系4両編成で、203系5両編成とともにTutuban〜Alabang間に運行されています。


時刻表についてはPNRのFacebookに掲載されていますのでご覧いただければと思いますが、2019年12月16日のダイヤ改正で合計84本の列車が運行されていたものの、2020年6月1日のダイヤ改正では合計56本と大幅に減少しています。
運行系統や使用される形式と本数については、朝1本夕1本のTutuban〜Calamba間は203系5両編成、Tutuban〜Alabang間は203系5両編成もしくはINKAの8100系4両編成による運行で上下合計で30本、北方線Tutuban〜Gov.Pascual間はRotemの3両編成もしくはINKAの8000系3両編成による運行で上下合計8本、Gov.Pascual〜Bicutan間においてもRotemの3両編成もしくはINKAの8000系3両編成による運行で上下合計16本が運行されているようです。
下の写真はTutuban〜Alabang間の運用に充当された203系5両編成


続いて各形式の状況を簡単に紹介させていただきたいと思います。まず、キハ59こがねですが、現在は運行されておらず、Caloocanの工場に留置されているようで、今後の使用についてはGCQが緩和されれば運行再開されるのかもしれません。
203系については、2編成程が従来の冷房装置AU75からINKA製の同等の能力を持ったI-CONDに換装され、一部車輛ではモケットをレザーシートに交換し、側引戸や側窓、前面窓などのガラスをポリカーボネートに変更し、投石ネットも取り外れた車輛が登場しています。(JNRのロゴマークが復活している車輛もあり)また、多くの車輛で新色に変更されるためかPNRの標準色であった紺色+オレンジ帯が剥がされ、丸々銀色車輛になった姿の車輛がTutubanのヤードや駅に留置されており、今後は新色に変更されるものと思われます。
キハ52については、キハ52-122が5月下旬に1両単独で運転されていることを確認しているものの、今年3月に報告しましたような姿のままでありますが、今後においてはこの車輛も新色に塗られて何らか使用されるものと思われます。
時々、キハ52-122が1両単独で走る姿が目撃されているようで、新色になって再びTutuban〜Gov.Pascual間の日中運用に充当されることになるのか気になります。現在の時刻表では単純にTutuban〜Gov.Pascual間往復の運用がありませんので、CC300+客車到着時またはGCQが緩和された時にでもダイヤ改正が実施され、キハ52-122が再び運行されるのか注目されます。


キハ350については、営業用としては運用に充当されていないようですが、3月に報告しました窓ガラスをポリカーボネートに変更した編成がPNRの職員輸送などで使用され、ビコール地方のSipocot〜Naga間においても従来どおりDL牽引のもと旧PNR色(紺色+オレンジ帯)のままの姿で5月頃から運行が再開されているようです。
Rotemの車輛については1編成が北方線及びGov.Pascual〜Bicutan間で使用されていますが、地元のマニラの鉄道ファンの情報によりますと残り2編成についても運用に充当できるよう整備されるとのことのようです。
この他、インドネシアINKAの車輛については上記の運用状況でもお知らせしたとおりですが、今まで幅の広いINKAの車輛の入線実績がなかったAlabang以南の各駅でもレールをプラットホームから約50ミリほど遠ざける措置が実施され、INKAの車輛がCalamba方面に入っても対応できるようになっているようです。
最後に5月末にINKAで製造中であるPNR向けCC300と客車が1編成落成したようで、今後は東ジャワ地区で試運転などが実施されたのち、今月末か来月頃にはマニラに到着するのかもしれません。
下の写真はPNRの職員輸送用として運行されたキハ350です。(写真は全てMark Chua氏によるものです)


DMU8100系第3・4編成、マニラに到着

2020年03月31日 00時51分44秒 | フィリピン
3月28日、INKAで製造されたPNR向けDMU8100系第3・4編成の2編成がマニラに到着しました。前回のDMU2編成がマニラに到着した2月9日は大きな話題となりましたが、今回は世界中がコロナ問題で騒がれている中、マニラ首都圏はほぼ閉鎖され、ほとんど話題にはなりませんでした。


なお、PNRでは2週間前から始まったマニラ首都圏のロックダウンに合わせ、LRTやMRTも含め運休されており、今後、運転再開される見通しが立たない中、今回導入された編成の試運転が実施されるのか注目されますが、日本よりもコロナ問題は深刻な状況で、かつ、経済活動はほぼ機能していない状況では試運転も難しいのかもしれません。

PNR(フィリピン国鉄)近況報告-2020年2月

2020年03月09日 14時52分09秒 | フィリピン
大変ご無沙汰しておりますが、今年1月13日のご報告でもお知らせしましたように、先月2月21日から3月1日にかけて、マニラ、ジャカルタ、ジャワ島東部のマディウンとスラバヤに行って参りました。
マニラではウチの家内と子供たちと会うのが目的でありますが、今回も前回に引き続き、PNR(フィリピン国鉄)訪問を実施し、現状について調べてきました。また、ジャカルタにおいてはこちらも恒例ですが、ジャカルタ周辺で活躍する元国鉄型の205系や203系の現状について調査などを実施しましたが、今回、ジャカルタにおいては実質2日間しか滞在できず、詳細な調査などについては次回に持ち越しとなりました。その他、ジャカルタから列車でジャワ島東部のマディウンにあるインドネシア国営車両メーカーのINKAを訪問し、現在、製造中のPNR(フィリピン国鉄)向け車両を見学し、ついでにジャワ島第二の都市であるスラバヤまで足を延ばしました。
今回、10日間という日程の中で、上記のことをやるとなると非常にタイトなスケジュールで、マニラ〜ジャカルタ間については深夜便を利用したものの、ジャカルタからマニラに到着するやいなや疲れが溜まっていたせいか、だるさと咳の症状が出てしまい、帰国後にもしや最近流行のコロナウィルスによる感染かもと心配し、病院で診察を受けた結果、インフルエンザに感染している恐れがあるとのことで、大きな問題にはなりませんでした。しかしながら、副業の仕事を3日間休まざるを得なくなり、これであれば余裕を持ってスケジュールを組んだほうが充実した調査ができたかもと反省しているところで、睡眠不足と無理なスケジュールでの行動は禁物ということで反省しているところです。

それはともかく、今回もPNR(フィリピン国鉄)について調べてきましたので、まずは簡単に2月下旬時点ということでご報告させていただきたいと思います。
また、Tutuban車庫やCaloocan工場内、PNR駅などの施設内での撮影については、PNRから撮影許可が求められますので、予め撮影許可の申請を行い、PNR本社事務所で撮影許可証の取得を実施した上で撮影を実施しておりますのでご承知のほどよろしくお願いいたします。

まずはキハ59の「こがね」ですが、現在も朝はCalamba〜IRRI〜Calamba〜Alabang〜Tutuban、夕方はTutuban〜Alabang〜Calamba〜IRRI〜Calambaに運行されおり、土曜日夕方と日曜日朝の運転はされていません。この列車の定員は全部で82名で、各駅で乗車制限があります。朝運行される上りTutuban行きはIRRI〜Calambaの1つ手前のPansol間までが定員82名であり、順次早い者順で着席できます。Calambaより北側についてはも席に余裕がある場合は切符の販売が実施され、列車の到着間際に各駅に切符の販売枚数がお知らせされます。また、定員82名という枠はあるものの、運転席後部にあるラウンジ室の席を解放し、定員数を少々超えて乗車させており、かつフィリピン国鉄の社員もこのラウンジ室の席を利用しています。おおむねAlabangより北側の区間においては定員に達するため、この列車に乗車することは難しいですが、降車においては各駅に停車するため、降車は降りたい駅で降りることができます。
逆に夕方のIRRI行きですが、平日において列車はTutuban始発であるものの、Tutuban〜Dela Rosaの1つ手前のVito Cruz間は利用できず、実質回送扱いとなります。(フィリピン国鉄職員は乗車可) Dela Rosa駅では43名、FTI駅では20名、Bicutan駅では19名が利用可能で、Sucat駅とAlabang駅においては席に余裕がある場合は利用可能となります。日曜日においてはTutuban駅で72名、Dela Rosa駅とFTI駅で5名ずつが利用可能で、始発駅のTutuban駅から利用可能で、Bicutan駅、Sucat駅、Alabang駅で席に空きがあれば利用可能となります。


時刻については、
MSC218-MSC821 Calamba4:33〜IRRI5:09 5:22〜Calamba5:59〜Alabang7:13〜Tutuban8:25(運転日:平日と土曜日)
MSC1708-MSC2321 Tutuban17:06〜Alabang18:19〜Calamba19:33〜IRRI20:09 20:22〜Calamba20:59(運転日:平日と日曜日)



続いて、キハ350ですが、PNRの新色に変更されたキハ3519 キハ3518は昨年12月16日よりAlabang〜IRRI間の3往復半の日中運用に充当されていましたが、度重なる投石により乗客にケガを負わせる事故が発生し、私が訪比した1週間前の2月中旬頃には残念ながら運休に追い込まれ、楽しみにしていたAlabang〜IRRI間の列車の乗車はできませんでした。
現在、この新色のキハ350はTutuban車庫に収容され、ガラスからポリカーボネートへの変更が実施され、投石避けネットが外された綺麗な姿を目にすることができます。いずれこの編成は同区間に運行されるものと思いますが、是非とも次回は乗車して、Calamba付近で聳えるMakiling山を見たいものです。


また、その他のキハ350ですが、キハ354 キハ353はCaloocan工場に収容され、キハホワイトの姿で編成がバラされており、残りのキハ3511 キハ358は今回確認していないものの、ビコール地方のコミュータートレインとしてSipocot〜Naga間でDL牽引の元、運用に充当されているものと思われます。


キハ52についてですが、昨年、国鉄色のキハ52-122が一時的にTutuban〜Gov.Pascual間を1両単独で運行されていたものの、床下機器などの不調から運用に充当されることがなくなりました。現在、このキハ52-122についてはCaloocan工場に収容され、なんと復活に向けて整備が実施されています。他の形式と同様にガラスからポリカーボネートへの変更と塗装変更が実施されるようで、今後は新色を纏い投石ネットのない姿でお披露目されるのかもしれません。


その他のキハ52については、キハオレンジのキハ52-127とキハ52-137は修繕の予定がないのか、トラバーサーの南側に留置されたままで、唯一新潟色のキハ52-123は以前と同様に倉の中で部品取用ということでひっそりと眠ったままでした。
キハブルーのキハ52-102 キハ52-120 キハ52-121の3両についても、Naga車庫に留置されたままかと推測されます。



203系ですが、5編成が使用できる状態で、そのうち2編成についてはインドネシアINKA製の冷房装置で従来のAU75と同等の42,000kcal/hrの冷房能力のあるI-CONDのACI-4202に換装され、INKAの従業員が整備と調整のために作業に当たっていました。また、残りの3編成については今後中国製の冷房装置に換装する予定として、冷房装置を目にすることはできませんでしたが、今後は中国製のものに換装されるものと思われます。
この他、他形式と同様にガラスからポリカーボネートへ変更する工事が実施されており、投石ネットのない姿を目にすることができるかと思いますが、この形式においても新色への変更が実施されるものと思われますので、白色基調で青のストライプまたはINKA製造の新型客車と同じオレンジのストライプを纏って登場するのかもしれません。
運用区間は南方線のTutuban〜Alabang間とTutuban〜Calamba間のみで、北方線の終点であるGov.Pascualには機回し線がないため、北方線には入線できません。また、PNRの時刻表には列車が設定されていても、実際には運休中の列車もあり、例えばTutuban〜Calamba間に設定されているMSC621列車とMSC1908は運休中であります。


DL917はPNRで唯一オレンジ色のDLとして活躍し、今後のDLもオレンジ色に変更されるものと思われます。


INKA製の冷房装置はAU75に似ているが、車内の保温にはかなり優れたもので、以前に比べて涼しく快適になりました。


ガラスからポリカ−ボネートに変更されているものが登場しつつある現状、203系でも投石ネットが外され、順次、このような綺麗な姿を目にすることができます。是非、ジャカルタで活躍する日本の中古電車でもこのような姿を見たいところですが、果たして実現するのでしょうか。


203系の編成表については以下のとおりです。(左側がTutuban寄りで、G=発電機、特に記載のないものはAU75搭載、編成番号は発電機(G)が搭載されている車両の編成番号を基準にしています)
Tutuban yard(計32両)
05 M14 T114 M’120 M121 Tc3(G) INKA製ACI-4202に換装
06 M’12 T5 M9 M’9 T'c3(G) INKA製ACI-4202に換装
04 M12 T6 M’15 M10 Tc4(G) AU75搭載
07 M’119 T9 M13 M’10 T'c107(G) AU75搭載(M13=シルバー・オレンジ帯)
02 M’8 T7 M11 M’11 T'c4(G) AU75搭載(発電機故障中)
予備
T113 M’13 T8 M7 M’14(T8 M'14=シルバー・オレンジ帯、T113 M’13は窓ガラスなし)
M15 T10

Caloocan rolling stock(計7両)
予備
01 Tc107(G)
03 Tc5(G)
M119 M’121 M120(M120=シルバー・オレンジ帯)
倉庫の中(ほぼ部品取り?)
M8(シルバー・エメグリ帯)
損傷(復帰はほぼ無理?)
M’7

08 T'c5(G)は確認できず。

続いて2009年に導入されたPNRの韓国Rotem社のDMR1型車両について簡単にご報告します。
導入されてから11年を迎えるDMR1型ですが、現在、北方線のGov. Pascual〜南方線のBicutan間、そしてその運用の入出庫を兼ねてTutuban〜Gov. Pascual間の運用に充当されています。
使用できる編成は3編成のみで、そのうち新色の2編成が運用に充当され、使用できない車両の修繕の予定については未定のようです。
各車両の状況については以下のとおりです。
左がTutuban 右がAlabang/Gov. Pascual

Tutuban yard
DMR-09 ITR-05 DMR-05 使用可能(新色)
DMR-10 ITR-06 DMR-06 使用可能(新色)
DMR-02 ITR-04 DMR-04 使用可能(ブルー)
DMR-03 ITR-01 DMR-07 使用不可(シルバー)
     ITR-02 DMR-08 使用不可(シルバー)
     ITR-03 DMR-12 使用不可(シルバー)
          DMR-11 使用不可(シルバー・損傷)

Caloocan rolling stock
DMR-01 使用不可(ブルー)



最後に昨年12月から導入されたインドネシアINKA製の8000系3両編成と8100系4両編成ですが、現在の運用区間はTutuban〜FTI間に限定され、4両編成の8100系は2月20日〜3月2日にかけてフリーライドが実施され、8000系と同区間で運行されました。
組成状況は3両編成、4両編成ともに先頭車にエンジンが付いており、中間車にはエンジンが付いておらず、これはRotemのDMUとも同じ組成になっています。


2月24日のINKA訪問時においては8100系の第3編成と第4編成が落成し、あとは東ジャワ地区において規定の試運転が実施されるのみの段階でしたので、今月あたりにはマニラに到着するのかもしれません。
今後、4両編成の8100系はTutuban〜Alabang間で使用される予定ですが、クリアランスなどの調整などがあるようで、しばらく本格的な運用には時間がかかるのかもしれません。


また、このINKA製のDMUはINKA基準で車両が製造されたため、車両の巾は2990mmと他の車両に比べると広いために、プラットホームと接触等が生じる可能性があるということで、多くの駅においてレールを軌道センター寄りに約50mm移動させる工事が実施され、まだ乗り入れていないSucat駅においても実施済みです。



以上、PNRの状況について簡単に報告しましたが、INKAではDL(CC300)3両と客車15両の製造も実施されており、おそらく今月あたりには完成するものと思われますが、これらの車両のマニラ到着は今年前半(6月頃)までかと推測され、203系と同様にTutuban〜Alabang間で使用されると同時に大幅な増発が実施されるものと思われます。INKAからの新車についてはマニラ首都圏で使用される予定ですが、従来の車両をビコール地域でのコミュータートレインとして活用することも計画されており、かつ、かつて使用されていた14系もポリカーボネートへの変更が実施されていますので、橋脚の強度の問題が解決されれば、ビコールエクスプレスの復活もあり得るのかもしれません。


それからいろいろと話題になっています東京メトロ丸ノ内線で活躍した02系のFEATI大学への譲渡ですが、私が訪問したのが土曜日ということで、学校には先生や担当者がおらず、学校敷地内へ入って撮影はできませんでしたが、大学のゲートからスマホで撮影してみました。
場所はLRT1号線のCariedo駅からすぐで、マニラの母なる川であるPassig川に面していますので、今であればLRTの電車内から02系を目にすることができますが、車両を建物内に収容するようですので、現状の姿を撮影したい方はお早めに撮影されたほうがよろしいかもしれません。
なお、平日であれば大学の先生もいらっしゃるかと思いますので、ゲートの警備員に聞いて撮影許可をいただくことをおすすめします。




PNR(フィリピン国鉄)に登場したHybrid Electric Trainに乗車

2020年02月10日 01時46分53秒 | フィリピン
以前もご紹介しましたHybrid Electric Train(HET)ですが、科学技術省(DOST)の元で主に韓国などからの各種部品を使って組み立てられ、2019年4月24日には初めて営業走行されるということで、Aalabng〜Biñan間でセレモニーを兼ねて営業運転が開始されました。
続いて、その年の5月6日〜12日、5月14日〜23日においても無料による試乗会が実施され、Alabang〜Calamba間に1日3往復が運行されました。
時刻については以下のとおりです。
Loop1 Calamba6:02→Alabang7:13 7:40→Calamba8:51
Loop2 Calamba9:32→Alabang10:43 11:09→Calamba12:20
Loop3 Calamba16:02→Alabang17:13 17:35→Calamba18:46


約半年前にも報告しましたように、私はちょうど運用期間中の5月16日〜21日の6日間、フィリピンに滞在し、計3回に渡ってこのHETに乗車しました。
1回目は5月16日にSan Pedro〜Alabang間
2回目は5月17日にSan Pedro〜Calamba〜Muntinlupa間
3回目は5月21日にAlabang〜San Pedro間

マニラに到着早々、まずはこのHETに乗車したいということで、Alabangのモールへの買い物がてらに乗車してみることにしました。San Pedro駅ではこの列車に乗車するにあたってIDもしくはIDに代わるパスポートの提示がセキュリティーガードマンから要請され、子供を含めて乗車する名前の記入を求められました。手続きとしてはこれだけであり、無料ということからも特に乗車券の配布はありませんでした。列車は定刻にSan Pedro駅に到着すると、車内は日中ということもあるのか、それとも沿線住民にはこの列車の周知が積極的に実施されていないのか、思ったよりも乗客は少なく、座ることもできました。列車はAlabangには定刻に到着し、乗客を降ろすとすぐにCalamba側に引き上げて行きました。この列車は上記の時刻でもわかるように折返Calamba行きということで、11:09に発車するのですが、この前にTutubanから列車が10:48に到着し、折返11:02に発車する列車がありますので、この列車の運行に妨げない措置として、HETが一時的にCalamba側に引き上げたわけでありますが、その一部始終を観察するためしばらくAlabang駅で様子を伺っていました。

下の写真は203系を牽引したDLが機回し線を通っているところで、そのCalamba寄りにはHETが一時的に待避されているところです。


2回目は初回の乗車の翌日の17日にも乗車しましたが、今度はAlabangとは逆方向のCalambaまで行ってみようということで、またまた子供と家内を連れてHETに乗車してみることにしました。San PedroからCalambaまで約1時間、折り返してCalambaからまたまたAlabangまで行くことになるのですが、これが1時間ちょっとと計2時間以上の旅になりますので、飽きてしまうのではないかと思っていましたが、家内はちょっとつまらない様子であったものの子供はそれなりに楽しめたようでした。Calambaまでの列車の旅はあっという間の1時間で定刻どおりにCalambaに到着しましたが、Calambaの後方に位置するMt.Makilingは麓は見えるものの天候が思ったよりも安定していないのか頂上付近は雲で覆われていました。


ここで車内の一部を紹介したいと思いますが、このHETは1両の長さがおよそ12mで、5両編成で組成され、Alabang側の先頭車1両は主に多くのバッテリーが搭載され、この車両には乗客は乗車することができません。残りの4両については乗車が可能で1両につき約50名が乗車できますが、各車両の行き来はできない構造にななっています。

Alabang側の先頭車1両の乗務員室後方にはたくさんのバッテリーが搭載され、一般乗客はこの車両には乗車はできません。


Calamba寄りの残り4両は一般乗客専用の車両として利用が可能で、1両の長さが日本の電車よりも短い車両ではありますが、車両の床面が低いことと高さがあることから圧迫感はそれほど感じません。


妻面の貫通部は非常用でいざという時はここから避難ができるのかもしれませんが、各車両への行き来はできない構造になっています。


各車両間の状況は写真のとおりで、連結装置と高圧ケーブルが通っています。連結装置は斜めの動きに弱いようで、おそらく60km/h以上では走れないのかもしれません。


乗務員室は比較的窮屈でやっと入れる状態で、最近、JR東日本の新車で見られるような車両と比べたら天と地の差ではありますが、太った方が運転士である場合は運転に支障を来すのかもしれません。また、各装置は非常にコンパクトにまとめられています。


話しが途中になりましたが、Calambaから折り返したのち終点のAlabangまで乗車することになるのですが、Calambaを発車した直後、San Cristobal Bridgeを渡ったあたりから強い雨に見舞われました。それでも列車は通常の30〜40km/hのスピードで走っていたのですが、終点Alabang1つ手前のMuntinlupa駅を出たところで、列車は止まってしまいました。前方を見るとやはりこの地域でもにわか雨に見舞われたようで、排水状況が悪いのか水が引いておらず、それがPNRの軌道部分においても浸水しており、水深が約30cmある場合は運転不可能ということで、列車は逆走してMuntinlupaに戻ってきました。残念ながらAlabangまで行けませんでしたが、マニラ到着初日と3回目にこの区間は乗車できましたのでヨシとし、今回のHET初乗車はある程度満足のできる旅となりました。


その後のHETの状況ですが、今まで所有がDOSTであったものをPNRに譲渡し、引き続きPNRで営業用車両ということで運行される予定でしたが、残念ながら何らかの理由で営業には至っておらず、車両はCalambaに留置されたままの状態のようです。引き続き、Alabang〜Calamba間の日中運用として運行されるのではないかと個人的には思っていましたが、先日、お伝えしましたようにAlabang〜IRRI間の日中運用にはキハ350が昨年12月のダイヤ改正から充当され、一時期、投石や車両の不調により、この区間の運行は中止されていたものの、1月下旬から再びキハ350が運行されるようになり、現在もAlabang〜IRRI間で運行されているようです。


最後にもう1つ嬉しい話題ですが、昨年12月にインドネシアINKAから新型8000系DMU3両編成が2本、マニラに到着し、約1週間後に運用に充当され、華やかなデビューとなりましたが、昨日9日にも同じくINKAから新型8000系(8100系)DMU4両編成が2本、マニラに到着しました。今回到着した車両の運用区間については報道されていませんが、現在、新型DMUの運用区間が主にTutuban〜FTI間であり、今回の車両については4両編成ということで、Tutuban〜Alabang間に充当されるものと思われます。
また、残りの新型DMU4両編成2本のマニラ到着は東ジャワ地域での規定時間の試運転を経たのち、スラバヤから船に載せられ約1週間で到着しますが、おそらく来月あたりにはマニラに到着するのかもしれません。この他、DL+5両客車の3本についてもDMUに続き現在製造中かと思いますが、今年前半にはマニラに到着するのかもしれません。

PNR(フィリピン国鉄)近況報告-2020年1月

2020年01月13日 23時48分01秒 | フィリピン
あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

昨年夏のPNR(フィリピン国鉄)のご報告からすでに半年が経過してしまいましたが、まだまだPNRのことで報告すべきことがあるにもかかわらず、その後は連日仕事に追われてしまい、今になってようやく落ち着いて報告ができる時間が持てるようになりました。
と言ってもこのブログの中でも述べたかもしれませんが、家内と子供は現在もマニラに居りまして、彼らをなんとかオリンピックの始まる前に日本へ呼び寄せる手続きをせねばなりませんが、今になって書類を集め、これから整理や書類の作成、その後の手続きをやっていかねばなりませんので、趣味のための時間が今後も持てるのかどうかわかりません。

とりあえずは私の状況はこのような感じでありますが、昨年夏から現在までのPNRの出来事について簡単にご報告させていただき、前回、マニラ訪問の際に体験しましたDOST(科学技術省)で製造されたHET(ハイブリット・エレクトリック・トレイン)の乗車の報告については次回にでも報告したいと思っております。

まずはおおまかに昨年夏から現在までのPNRの出来事について報告しますと以下のとおりです。
10月24日、キハ59のこがねがTutuban〜Calamba間のおはようライナーとでも言うのかそれともイブニングライナーとでも言うのでしょうか朝夕の座席指定の通勤用列車として久々に復活しました。それ以前は5年前の2014年にPremiere Trainということで、Tutuban〜Sta.Rosa間に運行開始され、その後Sta.RosaからMamatidに延長されましたが、2014年末を最後に営業列車として活躍することなく細々と業務用の列車として利用されたり、長い間、Caloocan工場の隅でひっそりと車両の整備が実施されていました。しかしながら今年の夏頃から急速に整備が実施され、下の写真のようにINKA製造の新型DMUと同様な塗装色に変更、前面窓の投石防止用のネットは外され、前面窓のガラスは衝撃強度のあるカーボグラスに変更されました。
列車の時刻についてはPNRのホームページをご覧いただけたらと思いますが、12月1日以降は、朝はCalamba〜IRRI〜Calamba〜Alabang〜Tutuban、夕方はTutuban〜Alabang〜Calamba〜IRRI〜Calambaに運行されているようで、土曜日夕方と日曜日朝の運転はされていないようです。(写真はMark Chua氏)


そして以前から大きな話題になっていましたインドネシアINKAからの新型DMUの導入ですが、本来、昨年の夏頃にはマニラに到着するはずであったものがようやく昨年12月8日23時にマニラ港に到着しました。先行分として3両編成2本が到着し、翌日の深夜にTutubanのヤードに運び込まれました。到着後はすぐに試運転が実施され、12月16日にはPNR史上、今までにない輸送力増強を実施すべく大規模なダイヤ改正が実施されました。
12月16日実施の時刻についてはこれもPNRホームページの時刻表をご覧いただければと思いますが、ピーク時の運転間隔はBluementritt〜FTI間で約20分になり、大幅な改善となっていますが、実際にはTutuban〜FTI間の列車を中心にキャンセルされているようです。
また、大規模なダイヤ改正とともに12月16日からINKA製造の新型DMU2本の運行が開始され、同時にインドネシアINKA製造の営業運転を祝うセレモニーがDela Rosa駅で開催されました。式典にはPNRのGMであるJunn Magno氏、フィリピン運輸省(DOTr)大臣Arthur Tugade氏、インドネシア国営鉄道車両会社(INKA)社長Budi Noviantoro氏らが参加、フィリピンの国歌である「Lupang hinirang(最愛の地)」とインドネシアの国家である「Indonesia raya(大インドネシア)」が斉唱され、ベルを鳴らしたり、テープカットが実施されました。
また、この形式の車両の形式は8000系であり、組成はMec1 T1 Mec2(先頭車の8001と8003、8004と8006はエンジンが付いて、中間車の8002と8005はエンジンなしと思われ、RotemのDMUと構成は同じになります)であり、今後到着する4両編成のDMUの組成はMec1 T1 T2 Mec2となり、それぞれ先頭車にエンジンが付いています。(写真はGrabriel Guiterrez氏)


新型DMUのインテリアはRotemの車両にも似ており、椅子はプラスティック製になっています。
(写真はINKA)


その他、この大規模なダイヤ改正により、Alabang以南のAlabang〜IRRI間で、データイムの運転開始と夜間時間帯の運転拡大(最終列車の運転繰り下げ)が実施され、Alabang〜IRRI間にはキハ350の2両編成が充当されたものの、投石による窓ガラスの損傷と床下機器の調子が悪いとのことで、最近では運転中止に追い込まれてしまったようです。
車両については韓国Rotem製造のDMUもキハ350とともにこれらの形式もINKA製造の車両と同様なカラーリングに変更されましたが、203系に対しては新たなカラーリングに変更されることなく、昨年は単行で活躍したキハ52は車両の調子が悪いとのことで、現在は運行に入ることはないようです。
(写真はMark Chua氏)


と言うことで簡単にPNRに関してご報告しましたが、来月頃には4両編成のDMU4本がマニラに到着する予定で、DL+客車5両の3本もDMUに続きマニラに到着するものと思われますが、私も早く新車の姿を見たいということで来月下旬にはフィリピンとインドネシアへ行く予定です。
しかしながら、昨日の報道のとおりマニラ南方約60kmに位置するTaal Volcanoが噴火し、飛行機の運休が一部で続いているようで、今後、火山活動がどうなるのか気になるところではありますが、なんとか沈静化してくれることをただひたすら願うばかりです。