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Asian Railway Plaza

アジア各国の鉄道やJR南武線の話題などをお届けします

PNRの主力形式として活躍する203系

2019年07月08日 23時04分46秒 | フィリピン
本日はPNRの主力形式として活躍する203系について簡単に述べていきたいと思います。
2012年4月8日にTutuban〜Sucat間で試験的に203系が運用が開始され、7月頃から本格的に203系が運用されてから7年が経過しますが、現在も203系はPNRの主力形式としてマニラ首都圏のTutuban〜Alabang間(約28km)及びTutuban〜Calamba間(56km)の運用に充当されています。

下の地図は203系が活躍する区間です。地図上のBuendia駅は現在では廃止され、その代わりにDela Rosa駅が開業しています。


203系が運用開始した当初は一部の編成で5両編成がありましたが、基本的には4両編成に組成されていたものの、現在では5両編成に組成されています。
また、下の編成表を見ると5編成分が運用に充当され、発電機の付いている制御車は全てCalamba寄りに組成されています。


下の写真は旧塗装の車両と現在のPNR塗装の車両が混結する08編成で、PNRでは唯一の混色編成として活躍しています。


続いて下の写真は予備車両としてTutubanに留置されている07編成でこちらも混色編成ですが予備の車両になっています。


Caloocan工場には6両が入場し、唯一エメグリ帯のM8は部品取用車両で、M'7は乗用車との接触なのか、下の写真のように側面下側が抉られており、修繕の見通しは無理なのかもしれません。


別の日の朝、北方線の終点であるGov. Pascual〜FTI間に運行されているRotemのDMUの車両に乗るついでにBlumentritt付近で撮影しましたが、TutubanからAlabang方面への列車はほぼ時刻どおり運行されていたものの、AlabangからTutubanへの列車は遅れ気味でした。


なお、先日も述べましたようにPNRのウェブサイトでも公開されている時刻表の中で、車両不足なのか一部列車で運休になっている列車があります。
また、Mamatid発着の列車はここ最近運行されておらず、今までCalamba発着の列車にはRotemのDMU3両編成が充当されていましたが、5月現在では少しでも混雑解消のためか203系が充当されていました。
この他、最近のSNSなどフィリピン、インドネシアのマニアの話題にもなっているようにINKA製造のPNR向け車両がデビューし、7月3日にPT.KAIの本線上で試運転が実施されていましたが、来月あたりにはマニラに到着するのではないでしょうか。このINKA製造のDMUは1編成が3両編成で構成され、まず2編成分が製造されますが、今年末から来年始めにかけて同じくINKA製造のDMUがさらに4編成分(4両編成?)と3編成分のDL+客車5両が完成する予定です。PNRでは空調関係の取替など15両分の入札が出ておりましたので、203系については引き続き使用されるものと思われますが、やはり現在でも空調機器に問題がある車両が多いだけに来年以降の動向が気になるところです。


まだまだ頑張るフィリピンのキハ52

2019年06月25日 02時04分43秒 | フィリピン
先日、私がフィリピンを訪問したのは5月中旬でしたが、つい先日嬉しい話題が1つありました。
私が訪問した5月時点で、キハ52は全て運用に就いておらず、昨年は国鉄色のKiha Orangeと称される車両はDLに牽引され、Tutuban〜Alabang間で運用に充当されていましたが、なんとPNRの運転士からの情報によりますと6月8日から北方線のTutuban〜Gov. Pascual間にキハ52-122が1両単独で運用に充当され、Kiha Whiteと称されるキハ350とともにこの区間専用の列車に充当されているようです。
現在もキハ350とともにキハ52-122が充当されているようですが、Tutuban車庫に留置されているもう1両のキハ52-137は機器に不具合があるのか、こちらの車両は運用に入ることは今のところないようです。
下の写真は5月に撮影したもので、Tutuban車庫に留置されていたキハ52-122(左)とキハ52-137(右)で、このあとまさか自走で復活するとは思ってもいませんでした。


下の図がキハ52の配置状況ですが、Tutuban車庫には上記の2両が配置され、Caloocan工場には2両が留置され、ビコール地方のNagaには3両が配置されています。


Caloocan工場に留置されている1両は国鉄色のキハ52-127でエンジンに問題があるようで、もう1両の新潟色であるキハ52-123は部品取用ですが、こちらは倉の中で静かに余生を過ごしているようです。


下の写真はキハ52-127で、この車両の復活も期待したいところです。


また、ビコール地方Naga車庫に配置されているキハ52は元々新潟色として活躍していた車両ですが、2012年に現地ではKiha Blueと称されるブルートレイン色に変更され、しばらくはTutuban〜Alabang間の列車に充当されたあとはNaga車庫に配置され、当時、Naga地区で活躍していた老朽化が目立っていた12系客車を置き換えました。しかしながら、このキハ52も機器の不調から新たに譲渡されたキハ350によって置き換えられ、マニラに戻されることなくNaga車庫に留置されたままの状態が続いております。


こちらのKiha Blueは床に穴が空いている箇所もあったり、車内は荒れ放題の状態でもありますが、一部はセキュリティーガードマンの休憩室としても使用されています。


以上、PNRで活躍するキハ52の状況でしたが、ここ数年自走で走るキハ52の姿は見られなかっただけに、キハ52-122の1両が旅客需要の少ない北方線で活躍することは個人的にも面白いものですが、今後とも他の車両の復活も期待したいところで、いつまで自走するシーンが見られるのか、今度、フィリピンへ行く時までに運用に就いていることを願いたいところです。


気になるキハ59「Kogane」の去就

2019年06月24日 00時26分06秒 | フィリピン
先日のフィリピン国鉄(PNR)の近況報告の際に14系や12系客車、また、キハ59の「こがね」について述べておりませんでしたが、今のところこれらの車両が使用されるべくマニラとビコール地方を結ぶ列車の運転再開の予定は残念ながらないようです。フィリピン国鉄の一部社員の情報としては一部橋脚の修繕が必要とのことで、その修繕が実施されないかぎり列車の運転再開は難しいのではないかとのことのようですが、その橋脚の修繕の入札が既に実施され、修繕が実施されたあとには運転再開の見通しも期待できるのではないかとのことでした。
また、一部報道ではCalambaから東側の区間において、今年の第三四半期から中国政府から整備のための支援が実施されるとのことですが、今後、計画されているPNR及びNSCR(南北通勤鉄道)の標準軌化がどのタイミングで実施されるのかによって、14系や12系、キハ59の運命も大きく左右されるだけに、個人的には今後の計画に目が離せないところです。

ということで、今回は2011年に譲渡され、マニラとビコール地方を結ぶMayon Limited De LuxeやIsarog Limited Expressとして活躍し、マニラとビコール地方を結ぶ列車が途絶えたあともPremiere Trainという名でマニラ首都圏のホームライナーとして活躍したキハ59の「こがね」の様子について、少々述べていきたいところです。
下の写真は2012年7月23日のものです。


マニラ首都圏のTutuban〜Mamatid間のPremiere Trainという名で活躍していた「こがね」は最終的に2014年末を最後に営業列車としては活躍することなく業務用として使用されていましたが、一昨年頃からは車両整備のためにTutuban車庫とCaloocan工場で留置されたままであります。今年5月現在ではCaloocan工場の倉の中に留置されたままであり、整備も中途半端な状態でありますが、先程も申し上げましたようにマニラとビコール間の軌道の整備と橋脚が修繕されたあかつきにはこの区間を結ぶ列車として復活するのではないでしょうか。


この車両の組成状況は以下のとおりでありますが、綺麗に整備された姿と再び営業列車として活躍する姿を見たいものです。
←Tutuban       Naga→
キハ59-510 キハ29-506 キハ59-511


車内は埃まみれなものの掃除をすればまだまだ使えますし、私自身はPremiere Trainとして活躍していた列車しか乗車したことがありませんので、この車両でビコールへ行ってみたいものです。


PNR(フィリピン国鉄)近況報告-2019年5月

2019年06月02日 15時35分44秒 | フィリピン
大変ご無沙汰しております。
前回のキハ52でAlabangへの記事も中途半端に終わってしまい大変申し訳ございません。
今日は久しぶりにフィリピン国鉄(PNR)の話題について近況報告させていただきたいと思います。

実は私の家内と子供はマニラの郊外に現在も住んでおりますが、家内が4月下旬に高血圧のせいか急な目眩を起こし病院へ3日館ほど入院してしまいました。
その時の家内との会話の中では人生に対して悲観的なことばかりを言うものですから、まったくマニラへ帰ることは予定していないかったものの心配になってしまい、急遽、ほぼ1年ぶりになりますが5月16日から21日までの6日間滞在することにしました。

私は貧乏人ですから、飛行機のチケットを取るにあたってはまずはトラベル子ちゃんなどのウェブサイトでできるだけ安いものを探すのですが、セブパシフィックやジェットスターのLCCで預荷物を入れると3万円ちょっと、レガシーキャリアですとJLの4万前後がありましたので、時間を有効に活用する上では羽田深夜便を使うと便利ということで思い切ってJLを使ってみることにしました。JLにしては値段も安く、機内でのサービスは日本のモットーである「おもてなし」のサービスも行き届いていることから搭乗率も行き帰りともに8割程度と深夜便にしては高い搭乗率でした。

まあ、そのようなことはともかく、いざ家内の自宅へ行ってみると家内は病気からある程度快復しており、まったく悲観的なことを言っておらず、私の子供もすぐに肩車やお馬さんごっこを要求され大変でした。
家内の健康状態も良かったので、私にとってはお決まりのコースですが、さっそくフィリピン国鉄探訪ということで、家内と子供を残しフィリピン国鉄の本社へ列車で訪問することにしました。

実は飛行機のチケットを購入してから、すぐにフィリピン国鉄の広報担当の方にPNR車庫や工場、列車内での撮影許可証を取得すべくタグリッシュでリクエストレターを送ったのですが、許可してもらえたのかどうかまったくわからず、前日にこの担当者に連絡をして本社へ訪問してみることにしました。
担当者にお会いしてみると、やはり想定していたように「あなたからのリクエストは私に送ったの?」という感じで、「これからそのリクエストレターを
GMに見てもらうべく、常駐のアトルニーに審査してもらうから待っていてね」という状況でした。
今や幹部と知り合いであっても簡単には撮影許可が出ない状況になってしまったことはジャカルタのKCIと同じで、雑誌に掲載する記事を書くから施設内での撮影をお願いしても難しい状況になってしまっています。あとはできるだけ丁寧な表現、理由もある程度正当な理由で説明しなければなりませんが、私の言語能力は現地の言葉を30年ほど勉強したからって上達しておりませんし、あとは神に祈るばかりです、
30分以上、GMの執務室脇で待たされたあと、以前、何度か会ったことのあるアトルニーが出て来ました。
「あなたのリクエストは今では本当に難しいのよ」と言うので、ダメだったかなと思っていたところ「Congratulations!」とアトルニーが言うので、「でも、今回だけは許可します。ただし次回はわかりませんよ」とのことで、今回特別な配慮のもとで許可をいただくことができました。
許可証をゲットするとともに水戸黄門の印籠的な効果のあるリサーチャーズパスを受け取ると早速Tutuban yardの車両の状況確認と撮影を楽しみました。
その後においても、Caloocan工場訪問とビコール地方で活躍するキハ350のコミュータートレインに乗車したのですが、これらについては後日ご報告することとし、まずは形式別に簡単にご報告します。

まずは203系ですが、稼働できる編成は5編成になっています。
ちなみに203系の編成は以下のとおり
編成番号はTcT'c基準(左はTutuban 右はAlabang/Calamba、(G=gen set))

Tutuban yard(計34両)
02 M'12 T5 M9 M'9 T'c4(G)
04 M12 T6 M’15 M10 Tc4(G)
05 M14 T114 M’120 M121 Tc3(G)
06 M’8 T7 M11 M’11 T'c3(G)
08 M’119 T9 M13 M’10 T'c5(G)(M13=シルバー・オレンジ帯) 
予備
01 T10 Tc107(G)
07 T8 M7 M’14 T'c107(G)(T8 M'14=シルバー・オレンジ帯) 
M15
留置、荒廃している
T113 M’13

Caloocan rolling stock(計6両)
予備
03 Tc5(G)
M119 M’121 M120(M120=シルバー・オレンジ帯)
倉庫の中(ほぼ部品取り?)
M8(シルバー・エメグリ帯)
損傷(復帰はほぼ無理?)
M’7

203系40両の状況はこんな感じです。
なお、朝夕に運転されているTutuban〜Mamatid間の列車(従来203系使用)は運休が続いており、Tutuban〜Calamba間の列車は従来RotemのDMU3両が使用されていましたが、最近ではMamatid始発の代わりをすべく203系が充当されています。
日中時間帯においても運休の列車があり、Alabang14:00発は運休が多いようで、日中1時間置きの運転が実施されておらず、しかも1年前は日中においても臨時列車を運行させ30分間隔の輸送サービスをしていた頃の時代と比べてかなり輸送サービスが落ちています。




続いて、元関東鉄道のキハ350について簡単にご報告します。
マニラで活躍するキハ350の4両はキハホワイトと称されていますが、残念ながらそのうち2両はエンジンの故障などによりCaloocan工場に収容されています。
一方、もう2両についてはTutuban〜Gov. Pascual間の運用に充当され、元気な姿で活躍していますが、輸送需要の多い南方線には充当されていないようです。
また、Bicol地方のNaga地区で活躍するキハ350の2両はSipocot〜Naga間でDL牽引のもとで1日3往復の運用に充当されていますが、キハブルー(キハ52)が使用できない状態のため、このキハ350もしくはDL5001が故障した場合は運休となります。

運用中(Tutuban yard常駐)
キハ3518 キハ3519

Caloocan rolling stock
キハ353 キハ354

運用中(Naga yard常駐)
キハ3511 キハ358




キハ52の状況については、キハブルー3両はNagaに留置され休車状態で、修繕にはかなりの時間と費用がかかりそうということで、このままでは復帰は難しいかもしれません。一方、キハオレンジ3両は昨年1月の滞在中においてはDL牽引のもとで運用に充当されていましたが、昨年のちょうど今頃はTutubanで休車状態となり、先日の滞在期間中においてはキハ52-127のみCaloocan工場に収容されていました。
まとめてみると以下のとおりです。(左がTutuban、右がLegazpi)

Naga yard
キハ52-102 キハ52-120 キハ52-121

Tutuban yard(バラ)
キハ52-122
キハ52-137

Caloocan rolling stock(バラ)
キハ52-127
キハ52-123(新潟色、部品取用)

ということで、キハ52の走っている姿は見られませんでしたが、やはり部品不足、エンジンの故障というのが運用に充当できない大きな原因であり、今後、INKAから新型DMUが到着するとますます運用に入ることは難しくなるのかもしれません。




最後に2009年に導入されたPNRの韓国Rotem社のDMR1型車両について簡単にご報告します。
導入されてから10年を迎えるDMR1型ですが、現在、マニラ首都圏のTutuban〜Alabang間と北方線のGov. Pascual〜南方線のFTI間、そしてその運用の入出庫を兼ねてTutuban〜Gov. Pascual間の運用に充当されています。
使用できる編成は3編成のみで、使用できない車両の修繕の予定については未定のようです。
各車両の状況については以下のとおりです。
左がTutuban 右がAlabang/Gov. Pascual
車両の向きは5月中旬のもので、Tutuban、Blumentritt、Solisのデルタ線の使用状況によって向きが変わります。

Tutuban yard
DMR-05 ITR-05 DMR-09 使用可能(ブルー)
DMR-06 ITR-06 DMR-04 使用可能(ブルー)
DMR-02 ITR-04 DMR-10 使用可能(ブルー)
DMR-03 ITR-01 DMR-07 使用不可(シルバー)
     ITR-02 DMR-08 使用不可(シルバー)
     ITR-03 DMR-12 使用不可(シルバー)
          DMR-11 使用不可(シルバー・損傷)

Caloocan rolling stock
DMR-01 使用不可(ブルー)

また、Gov. Pascual〜FTI間に充当される時刻については以下のとおりです。
停車駅は北方線内の各駅、Blumentritt、España、Sta.Mesa、Paco、Dela Rosa、EDSA
Gov. Pascual 5:05→FTI 6:03
FTI 6:08→Gov. Pascual 7:06
Gov. Pascua l7:11→FTI 8:09
FTI 8:16→Gov. Pascual 9:14
Gov. Pascual 15:05→FTI 16:03
FTI 16:08→Gov. Pascual 17:06
Gov. Pascual 17:11→FTI 18:09
FTI 18:16→Gov. Pascual 19:14


以上、簡単にご報告しましたが、また、時間がありましたらフィリピン国鉄の話題についてご報告します。





キハ52(Kiha Orange)でAlabangへーその1ー

2018年07月04日 20時01分26秒 | フィリピン
前回のフィリピン国鉄(PNR)の近況報告に引き続き、今回もPNRの話題を述べていきたいと思いますが、マニラ滞在時にはいつも恒例になっているPNRの乗車レポートということで報告したいと思います。
今回は今年5月末から6月上旬にかけての滞在時のことではなく、その前の今年1月のマニラ滞在時のことですが、この時はKiha Whiteと称されるキハ350の2両編成が運行され、同時にKiha Orangeと称されるキハ52の国鉄色がDL牽引により運行されていました。
キハ350は当初の予定ではBicol地方のコミュータートレインとして使用されるということで、マニラ首都圏のTutuban〜Alabang間では使用する予定はありませんでしたが、マニラ首都圏での車両不足に伴い、第3編成のキハ3518+キハ3519が白色にオレンジ色帯で塗装変更されると、昨年の8月頃から2両編成で運行開始され、さらにBicol地方で使用されていた第1編成のキハ354+キハ353が同じく昨年8月にマニラに戻され、9月4日から第3編成と第1編成の1両(PNR色)の3両で運行されました。その後、第1編成はPNR色の青色+オレンジ帯から第3編成と同じ色に変更され、一時は4両編成として運行されていましたが、車両の不調により今年1月からは第3編成のみの2両編成になりました。
一方、キハ52は近年においてはブルートレイン色(Kiha Blue)の3両のほうはSipocot〜Naga間のコミュータートレインに使用され、その後はこの区間をキハ350の第2編成が運用に充当されることになり、休車状態となっています。また、国鉄色のKiha OrangeはCaloocan工場にしばらく留置されていましたが、昨年の7月頃からDL牽引によりマニラ首都圏で使用されました。
今年1月19日、家内と子供の住まいであるラグナ州San PedroはAlabangの先にあり、PNRの列車で帰宅する上ではせっかくですから、乗務員室に乗車させていただくべくPNRの幹部職員の方にお願いしてみたのですが、ちょうどTutuban16:37発にはキハ52が充当され、17:37発にはキハ350が使用されるとのことで、1時間待っても良いのでできればキハ350に乗車させていただこうかと聞いてみたのですが、乗務員室が狭く、しかも乗務員の作業上の邪魔になるかもとのことで、キハ52に乗車させていただくことになりました。
以前、DL牽引でない頃にキハ52の乗務員室にお邪魔させていただいたことがありましたが、今回は床下機器の不調なためかDL牽引ということで、基本的にこのディーゼル機関車に乗車しました。



下の写真はDLのうしろにつく女性専用車の車内で、Tutubanではご覧の通り、全員が着席できるぐらいの乗車率です。これがこのあと大変な混み具合になります。


列車は定刻16:37に出発すると、203系やキハ350などが留置されているTutuban車庫の脇を通り過ぎました。


Tutuban駅の北方約1km先まで進むと、線路はそのまままっすぐCaloocan方面にのびる線路と右(東)に大きくカーブする線路の分岐に達しますが、ここでは右に大きくカーブする方へ90度曲がります。


次の駅はLRT1号線と接続するBlumentritt駅に停車しますが、やはり接続駅ということもあることから、多くの人達が乗り込んできました。
今回の運転士は機関車の運転士に似合わないようなさわやか、かつスマートな青年ですが、ブレーキとノッチ(加速のためのハンドル)をうまく扱い、各駅では慎重に列車を止めていました。


Sta.Mesa駅手前ではLRT2号線が高架で交差しますが、PNRのSta.Mesa駅とLRT2号線のPureza駅とは約500mほど離れており、乗り換えを行う上ではとても不便です。PNRが電化及び連続立体交差化される際には乗り換えの利便性を少しでも改善すべく、PNRのSta.Mesa駅がLRTと交差する付近に移転すると良いのですが、今後の詳細な計画が気になるところです。


Sta.Mesa駅を発車すると線路は大きく右にカーブし、マニラの母なる川であるPassig川を渡ります。このあたりには違法になりますがスケーターと呼ばれるペディアキャブの鉄道仕様の自家製の乗物が操業しており、この橋にも多くのスケーターが行き来し、列車との衝突の危険性も多くあります。


このあと、話しがもうちょっと続きそうですので、今日はこのへんにして、次回、その続きを述べていきたいと思います。

PNR(フィリピン国鉄)近況報告-2018年6月

2018年06月19日 17時00分30秒 | フィリピン
約2ヶ月ぶりの更新となりますが、先日、5月25日から6月3日にかけて、マニラとジャカルタへ計10日間滞在しましたので、そのご報告ということで簡単に説明などさせていただきたいと思います。今回の遠征はマニラに居る子供の誕生日が5月31日ということもあり、そのお祝いということでマニラへ行くことにしましたが、前回、ジャカルタへの訪問は昨年3月以来であり、かつ、武蔵野線の205系がジャカルタへ譲渡され第1陣が到着とのことで、久しぶりにジャカルタへ訪問することも視野に入れ考えていたところ、やはりフィリピン航空を利用して両都市を滞在することが最も時間的に効率が良く、コスト的にも僅か全部込みで4万円ちょっととレガシーキャリアとしてはお得でしたので、昨年3月時と同様にフィリピン航空で行くことにしました。
マニラ、ジャカルタ滞在時においては今回もフィリピン国鉄(PNR)とKCI(PT.Kereta Commuter Indonesia)の撮影ならびに状況を確認しましたが、本日はPNRの近況報告ということで、述べていきたいと思います。


6月1日時点でのPNRの運行区間はTutuban〜Calamba間の56.16kmとBicol地方のSipocot〜Naga間の37.07kmのみにとどまり、かつて、マニラ〜ビコール間の14系寝台車などによるBicol Express、キハ59によるMayon limited(Isarog Limited Express)、キハ52による運転は現在も実施されておらず、Naga〜Legazpi間の101.43kmについてはキハ350により2015年9月21日から1往復のみ運行が開始されたものの、その後は車両故障と車両不足に伴い運休に追い込まれました。

現在の運行区間であるTutuban〜Calamba間では、Tutuban〜Calamba間に1往復、Tutuban〜Mamatid間に1往復、Tutuban〜Alabang間に19往復の列車が運行され、Tutuban〜Alabang間では朝夕のラッシュ時は毎時30分間隔、データイムにおいては毎時1時間間隔で運行されていますが、今回の訪問時においては車両が整備されたことから、スキップトレインと称される臨時列車が運転されることが多く、データイムにおいても30分間隔で運転されることが頻繁にありました。
また、Calamba発及びMamatid発については朝Tutubanに向けて、夕方、TutubanからCalamba行きとMamatid行きの列車が設定され、Tutuban〜Calamba間は基本的に韓国RotemのDMU3両編成、Tutuban〜Mamatid間については基本的に203系が使用されています。
一方、Bicol地方のSipocot〜Naga間のコミューターについては、今回、急遽日程の都合上、Nagaへ行くことができませんでしたが、キハ350の第2編成であるキハ358+キハ3511がDL牽引の元で運用されていると推測され、元新潟色で現在ブルートレイン色に変更されたキハ52-102+キハ52-120+キハ52-121は休車状態であると推測されます。
ビコール地方のコミューターについては、国道から離れているSipocot〜Naga間のほうが、国道に沿っているNaga〜Legazpi間よりも需要が多いためにSipocot〜Naga間の運転を優先させた結果、Naga〜Legazpi間は運転休止となっていますが、今後、車両に余裕ができればこの区間の運転を再開するとのことです。
この他、マニラ〜ビコール間の長距離列車の運転については先程も述べましたように運休中ということで、運転再開にあたってはLos Baños〜Sipocot間の橋梁の補強、補修工事が必要とのことで、今後、工事に取りかかる予定とのことです。


続いて、車両の使用状況ですが、6月1日現在、203系4編成分(01、02、05、06編成)、韓国RotemのDMU3編成分(1編成分は予備)、キハ350形1編成分(キハ3518+キハ3519)が稼働し、今年1月のマニラ訪問時に比べて、稼働できる編成は多くなっていました。
キハ350形の運用状況は1日に2〜3往復し、2両編成であることから乗車できる人数も限られることから終点に近い駅を除いて、乗車制限がかけられます。(主要な駅で100人、小さな駅では30人が乗車できます)


203系については今年1月の訪問では04編成のみ運用に充当されていたものの、発電機の交換が徐々に実施され、4編成が運用に充当されていたため、車両の運用面でも余裕あるものとなり、データイムにおいては臨時列車が運転されていました。


また、現地ではKiha Orangeと称されるキハ52の3両編成(キハ52-137+キハ52-127+キハ52-122)については、今年1月時点ではDL牽引により運用に充当されていましたが、6月時点では運用に充当されることがなく、Tutubanのヤードに留置されていました。


今後の車両整備と車両計画ですが、今年1月にPNRはインドネシアの車両メーカーであるINKAとの契約により、来年第三四半期を目処にDMU2編成分(1編成3両)が落成する予定で、続いてこれとは別に今年5月末の契約で同じくINKAが来年末から再来年初めにかけてDMU4編成分(1編成4両)と液体式DL+客車5両を3編成分が落成予定とのことで、これらの車両についてはマニラ首都圏のコミュータートレインとして配置される予定です。



同時に現在使用できない203系についても発電機の取り替えを実施し、整備が行われる予定で、Caloocan工場に入場しているキハ350形(キハ354+キハ353)の整備、キハ59こがねについても長期離脱しているものの整備中であり、あとはペイントが実施される予定です。(新色は未定とのことで、塗料の到着待ちの状況です)


その他の話題としては、Caloocan〜Blumentritt間の運転再開に向けて動きがあるようですが、具体的にいつから運転再開になるのか、運転本数は1日何本になるのかについては今のところ発表されていません。

以上、ここまでがPNRの現状であり、少しずつ改善されているものの急増する沿線の利用客を高速かつ大量に輸送するためには抜本的な整備が必要であり、マニラ首都圏及び近郊においては日本政府からの支援が必要とされるところであります。また、当初予定されていたLos Baños以東においても中国の支援の元で整備が実施される予定でしたが、その支援が現在も実施されておらず、今後、これらの区間でも整備が実施されるのか不透明であります。

RotemのDMUでAlabangへ

2017年06月11日 17時22分20秒 | フィリピン
昨日、JICA横浜国際センターにおいて、「日本の鉄道、アジアを走る」と題して、この分野では雑誌や本などで数々のアジア各国の鉄道中古車両の活躍するレポートを執筆している斎藤幹雄氏と、アジアの地下鉄、都市鉄道や地球の反対側のアルゼンチンの首都ブエノスアイレスなどの鉄道について詳細にレポートしている「西船junctionどっと混む」の管理人である杉林佳介氏によるトークイベントが開催され、私もお二方のトークと演出を楽しみ行って参りました。
お二方が作成された動画や写真を通して、ミャンマーをはじめ、マレーシアやインドネシア、フィリピンなど、日本の鉄道中古車両の活躍する姿を説明されておりましたが、90分という短い時間の中で、会場に来られた方々にわかりやすい演出が実施され、非常に面白いものでした。終了後は杉林佳介氏が作成された日本の中古車両の鉄道模型の運転会、来場された方々の名刺交換及び雑談会などとなったのですが、中には実際に中古車両の仕事に携わっている方や私の何百倍もコアな方も多くおり、私がこの場に居ることが恥ずかしいばかりで、私のブログ名も一掃のこと別の名前に変えたいという心境にもなったしだいです。
まあ、今さらブログ名を変えるということはさておいて、斎藤氏や杉林氏のように地域を広げて、かつ詳細にまとめるということは私にとっては非常に難しいのですが、私の第2のふるさととでも言うべきフィリピンや205系が活躍するインドネシアだけでも、今後においても訪問し、時間と資金がある限り、1人の趣味人ということでレポートを続けていきたいと思っております。

さて、前置きが長くなってしまいましたが、前回の続きで今年2月下旬〜3月上旬にかけて、マニラ、ジャカルタに行って来ましたが、今回はマニラ編ということで、PNR(フィリピン国鉄)に乗車しましたので、簡単にご紹介したいと思います。
と言ってもマニラではいつものことで、PNRへの本社訪問並びに車庫での撮影、そしてTutubanからAlabangまで乗務員室に乗車させていただきましたが、順を追って説明したいと思います。
3月2日にジャカルタからマニラに戻り、翌3日午前にPNR本社に訪問することにしていましたが、私もフィリピンに居ると、ついフィリピンタイムとでも言うのでしょうか、時間に縛られてまで行動することは大変ですし、今回は家内と子供といっしょということもあり、マニラから南方30kmに位置するSta.Rosaの自宅を出発したのは正午でした。
バスでVito Cruzまで向かい、そこからLRT1号線とジープを乗り継いで、PNRの本社があるTutubanへと向かったのですが、到着するやいなや腹がペコペコということもあり、Tutuban Centerのモールで昼食を取りました。日本出発前にPNRの幹部の方に3日の午前中に訪問することを伝えていましたので、もしかすると不在なのかもしれないと思っていましたが、昼食後すぐにPNRの本社に訪問すると、その幹部の方は既に午前中で退社されてしまったようで、お会いすることができませんでした。お会いできないということは何を意味するかというとTutuban駅構内と車庫に留置されている車両の写真を撮影できないということであり、10年ぐらい前でしたらこの駅には警備員はおらず、撮影もジャカルタと同様に自由でしたが、世界中で発生しているテロやイスラム過激派に対しての警戒感から、現在では撮影する際にはPNR社員から許可証が必要となっています。
表向き撮影はできないものの、子供の写真であればちょっとは隠れて撮影が可能ということもあり、駅構内に留置されている車両を撮影しましたが、駅構内には203系をはじめ韓国RotemのDMUや科学技術庁(DOST)のハイブリッドトレインが留置されていました。

まずはDOSTのハイブリッドトレインですが、以前も紹介しましたように5両編成の車両で、本線上において試運転を何度か実施したようですが、最大の難点がいくつかあり、低速での走行しかできないことと、ホームと車両床面の高さに大きなギャップがあることです。低速での走行に限るとは連結器に問題があり、縦や横の力に対しては問題がないものの、斜めにかかる力に対して弱いことが判明しており、ホームに対して車両床面のほうが約30cmほど高く、子供やお年寄りが乗降する際には不便さを強いられる結果になっています。
以前、PNRの車両担当の幹部がこのハイブリッドトレインを営業運転させることを述べておりましたが、実用化する上ではこれらの問題をクリアさせなければなりませんので、この車両での営業運転は難しいのかもしれません。


続いて203系ですが、Metro Manilaのコミューター区間であるTutuban〜Alabang間の主力形式であり、朝と夜に運行されているTutuban〜Mamatid間に運転されている1往復についても203系が使用されています。1編成が基本的には5両編成で組成されており、DL牽引で運行されていますが、終点のAlabangにおいてDLの機回しが実施され、RotemのDMUに比べて折り返しに多少時間を要します。


最後に韓国Rotem製造のDMUで、元々3両編成×6編成が在籍し、当初の計画ではその後のSucat〜Calamba間のリハビリにおいても、Rotem製の車両を増備する予定でありましたが、その計画はフェーズ1までしか実行されず、車両の増備も結果的に実行されず、現在、運用に充当されているのは2編成のみのようです。(他の4編成は故障中)


時間的には夕方の5時近くとなり、自宅のあるSta.Rosaに帰ることにしましたが、夕方のラッシュ時にマニラからバスで帰るのも大変なことですので、AlabangまでこのPNRに乗車し、Alabangからジープで帰ることにしました。17時7分発の列車は上の写真で紹介しましたRotem製のDMUでしたので、3両編成では車内は大混雑が予想されますので、子供達には苦痛にならないよう乗務員室に乗車させていただきたく、PNRの幹部らしき方にお願いしてみたのですが、あっさりと許可をいただくことに成功しました。
Alabangまでの切符を購入後、幹部の方とともに前方の乗務員室に入り、幹部の方から乗務員に対して私達の乗務員室への立ち入り許可の説明をいただき、我々家内と子供はAlabangまで乗務員室に乗車できたのですが、とても混み合う客室に乗車することは避けられたものの、乗用車などと衝突事故を起こしたらどうしようとネガティブなことを考えてしまいました。PNRにおいてはかつてのように70km/h以上のスピードで走行することも少なくなり、60km/h以下のスピードで走行することがほとんどですので、万が一、踏切で乗用車と衝突事故が発生しても大惨事にはならないと確信し、腹をくくって乗車しました。
乗車した列車は定刻17時7分に出発し、約28km先の終点Alabangを目指しました。各駅では高床のホーム延伸工事が進行中で、3両から6両対応すべく長さ120mのホーム整備が実施されており、203系のような5両編成でも対応できるようになっています。下の写真にはタガログ語で「Bawal dumaan」と書かれていますが、これは「通るな」という意味です。


列車は40km/hぐらいのスピードで快調に進みますが、各駅で多くの乗客を拾っていきますので、客室内はすし詰め状態を呈しています。なお、毎回のように説明しておりますが、進行方向の先頭車両は女性専用車になっておりますので、Rotem製の3両編成においては男性は2両目もしくは最後尾の車両しか乗車できず、時には乗る事ができずに次の列車を待つということも強いられることが時々あります。



途中、Vito Cruz駅南側の踏切においては、私の知り合いで鉄道マニアであるマーク君が踏切の番人をしていますので、乗務員室の窓から大きな声で「マーク」と叫ぶと、マーク君も気がついたのか手を大きく振ってくれました。勤務が入っていなければTutuban車庫での撮影やPNR本社訪問にも付き合ってくれる良い青年なのですが、マーク君の勤務する日と私のPNR本社訪問日が重なってしまったものの、一瞬だけ挨拶できただけでも良かったのかもしれません。
列車はAlabangに向けて南下しますが、Buendia〈Gil Puyat〉駅まで来ると、混雑率はいっそう拍車をかけ、250%に近い乗車率となりました。
このBuendia駅においても6両ホーム対応工事が実施されているのですが、以前も述べたように元々Buendia駅のホームは北側にBuendia Ave.という大通りとホーム南側にはDela Rosa St.の2つの踏切に挟まれたところに位置します。Rotem製DMUの3両編成であれば問題なく対応できるものの、203系では基本的に5両プラスDLとなりますので、どちらかの踏切を閉めたまま列車が停車しますので、朝夕においては渋滞の元となるので、5年ぐらい前の高床ホーム整備時に予めBuendia Ave.北側、もしくはDela Rosa St.の南側にホームが整備されることが望まれていたわけなのですが、今頃になって下の写真のように結果的にはDela Rosa St.南側に6両対応のホームが整備され、無駄遣いになってしまったようです。
また、SLEXの延長線上にあるOsmeña Ave.がRNRの西側に平行して位置していますが、この道路の上空にSky wayと呼ばれる高速道路が建設中で、マニラ中心部においてはこのSky way〈南北連結高速道路〉がPNRの脇に確保されていた標準軌用の用地と一部PNRの上空に建設されるとのことで、今後のPNRの連続立体化と電化計画に大きな影響が出るのかもしれません。

下の写真は現Buendia駅(Gil Puyat駅)ホームからAlabang方向を臨んだところで、新ホームがDela Rosa St.踏切の南側に建設され、Osmeña Ave.の上空にSky wayと呼ばれる高速道路が建設されています。


列車はBuendia駅を発車し、次のPasay Rd.駅に到着すると列車の混雑率は最高潮となります。また、Rotem製のDMUは1両に2扉しか付いておらず、乗降の際には時間がかかるのですが、この車両が配置される前から乗車率がわかっていましたので、なぜ、乗降には時間のかかる2扉の車両を採用したのか、実情にあった車両を投入すべきかと思いますが、たまたまJR東日本から無償譲渡によって配置された203系はTutuban〜Alabang間の区間においては最適ではとあらためて感じております。


下の写真はPasay Rd.駅で擦れ違う3両編成のRotem製DMUと203系第5編成で、203系のほうが主力形式になっています。近年においては203系の冷房装置に支障があるのか、冷風の温度が高く、サウナ状態の車両が多いようです。


列車はEDSA駅(Magallanes駅)を過ぎると乗車客より降車客のほうが多くなり、徐々に混雑率も解消されていきますが、2扉の車両では乗降に際して時間がかかり、少なくとも2分の停車時間は強いられます。
列車は複線区間の末端駅であるSucat駅に少々遅れながら到着したものの、AlabangからTutubanへ向かう対向列車が遅れており、結果的にこの駅で15分前後の停車が強いられました。

下の写真は夕闇が迫るSucat駅で停車中のAlabang行きの車両とTutuban方面の列車を待つ乗客たちです。


対向列車が到着するや否や我々を乗せた列車は次の終点駅であるAlabang駅に30分程遅れて到着しましたが、緯度が低いせいか日はとっぷりと暮れてしまい、あっという間に闇夜となりました。
乗務員に御礼を告げて降車したのですが、乗車してきた列車は機回しの必要のない203系とあって、遅れを取り戻すかのように早々に折り返し、乗務員たちは我々に手を振ってTutubanへと発車していきました。


以上が今回のPNRレポートであり、あまり大した取材などができませんでしたが、つい最近の現地マニアからの情報によりますと、キハ350第3編成の2両を使用して、Tutuban〜Pasay Rd.間においてシャトル列車が設定される予定や国鉄色のキハ52の3両が先日8日にDL牽引の元で試運転が実施されたとのことで、キハ350やDL牽引による国鉄色キハ52をマニラ首都圏で見ることができるのかもしれません。
また、Bicol方面関連ですが、2015年9月より運転再開されたNaga〜Legazpi間のキハ350によるコミュータートレインは2016年5月より運転休止となり、現在、Bicol地域におけるコミューターの運行区間はSipocot〜Naga間に限られており、この区間はDL牽引によるキハ350が使用されているとのことです。
この他、PNR色に塗られた元新潟色のキハ52の3両はNaga駅に留置されたままのようで、使用されていないようですが、マニラ〜ビコール間の14系、キハ59こがねによる運転についても今のところ再開の予定は残念ながらないようです。
PNRの全体の状況については以上のとおりで、あまり明るいニュースがなく、今後の展望も開けない状況で、PNR南方線の整備にあたって予定されていた官民連携事業〈PPP〉による入札も実施されておらず、一時、中国が支援するのだとか、メガ・マニラ地下鉄を日本政府のODAにより整備するというニュースもありましたが、メガ・マニラ地下鉄の整備には巨額な費用と時間がかかることが想定され、実現化されるまでにはほど遠いことであります。フィリピン国鉄南方線のTutuban〜Alabang間ないしCalamba間の整備が時間的にもコスト的にも難しいことではないと推測されますので、個人的には最優先で整備すべきことではないかと思うのですが、いつになったらフィリピン国鉄の南方線の整備が最優先の事業として見直されるのか私としても大きなジレンマを抱えております。

PNR(フィリピン国鉄)近況報告-2016年5月

2016年07月03日 00時19分59秒 | フィリピン
既に皆さんもご存知のようにバングラディシュの首都であるダッカのレストランで襲撃事件があったのですが、このニュースでJICA、交通計画、コンサルタントという単語が出てきたのでもしやという思いがあったのものの、まさか私が以前勤めていた会社の社員が巻き込まれるとは思ってもいませんでした。
この会社では私は主に駅前広場の計画や駐車場整備計画など国内の業務を中心に携わっており、その後、海外の交通計画や都市計画の仕事を任されていたかもしれませんが、海外では英語は仕事上必須で、私は英語が最も不得意で、学校で学んできた専門分野は地理であったためか、結局、私の能力に合わないと感じて約4年間勤めて辞めてしまいました。
もし、私に交通計画や都市計画の仕事に携わる能力があり、今でもその仕事を続けていたならば、この事件に巻き込まれていたかもしれませんが、昨夜の官房長官の発表ではコンサルタント業務に携わる日本人7人が亡くなられたと述べており、これらの方々は国の発展の為に尽力を注いできたにも関わらず、理不尽かつ無差別に殺されることに非常に残念でなりません。
世界のいろいろな地域でテロ事件が頻発していますが、今後において平和な地域でも親日国においても、どこでも起こりうることだと認識し肝に銘じると同時にこのような悲しい事件が少しでもなくなることを願いたいものです。

ところで、昨日、5月のマニラ、ジャカルタ遠征の話題を速報版ということでお知らせしましたが、本日はフィリピン国鉄の話題をもう少し詳しく報告したいと思います。
と言っても昨日も述べたようにジャカルタでの疲れを引きずってしまい、フィリピン国鉄の幹部の方々も外で会議とのことで全くお会いすることもできず、現状と今後の予定についてはわかりませんが、とりあえず、わかる範囲の中で報告をさせていただきたいと思います。

昨日の報告の中では203系は冷房を使用していないと述べましたが、先程、フィリピン国鉄に携わる方に聞いてみたところ、冷房は使用されているものの、どの車両も冷たい風が生温い風になっているようで、どうりで私が車内を移動した時に冷たい部分と生温い部分があり車内でも温度差があることを感じておりました。なぜ、このような現象を起こしているのかわかりませんが、これではRotemのDMUのほうが今や冷房の効きが良いようで、せっかくのパワーのあるAU75Gの能力が発揮できていません。


上の写真はDL+203系5連の列車ですが、España駅ではホーム直近にEspaña Blvdの踏切があり、下の写真のとおり列車の停車時においては列車のお尻が通りの一部を塞いでしまうため、二輪車はうまくすり抜けて踏切を通過できるものの、乗用車やバス、ジープニーなどは待たされるため、一時的に交通渋滞の元凶となっています。もう少し停車する位置やホームの設置位置を十分検討することが望まれますが、昨日も報告しましたようにBuendia(Gil Puyat)駅でも同じことが言え、現在、Buendia Ave.の南側にあるDela Rosa St.の踏切の南側に新ホームを設置する工事が実施されているようです。


韓国RotemのDMUも当初3両編成が6本あったものの、現在、使用できるのは2本のみのようで、残りの故障中の1本は整備して復活することが予定されているようですが、稼働状況はよくないようです。
また、203系についても故障が頻発するようになり、8編成あるうちの3編成はどうも故障中のようで、Nagaへ回送された03編成4両編成(Tc5 M121 M'120 M10)についても故障中の1編成ということで、結局、現在ではNagaに留置されたまま使用されていないようです。
ついでにBicol地方のCommuter列車について述べますと、Nagaに配置されているDL3両のうち2両も故障中とのことで、実質1両のDLしか使用できないのですが、Sipocot〜Naga間とNaga〜Legazpi間の列車は別々に運行されていることから、Naga〜Legazpi間を休止し、Sipocot〜Naga間のみDL+キハ350という編成で運行されているようです。
この他、キハ350の3番目の編成についてはTutubanもしくはCalaoocan工場に留置されているようですが、その一部のパーツがキハ59こがねに移植されたようで、その編成については使用することは不可能なのかもしれません。


ここでAlabang駅の話題に移りますが、Alabang駅のプラットホーム延伸工事が終了し、この駅の警備員の話としては、現在、駅横の大型商業施設のStar Mallが資金提供の元、商業施設からプラットホームまでの屋根の設置と待合室の整備が実施されているようです。


切符売場についても移設するものと思われ、暑い中、乗客は切符を買うため待たされていますが、クーラーの効いた待合室の中に切符売場が設置され、涼しい待合室の中で切符が買えるようになるのかもしれません。


Aalabang駅ホームから南側のCalamba方面を眺めてみると写真のとおり複線の用地が確保されているのですが、AlabangからTutuban寄りの隣駅であるSucatから相変わらず単線区間となっており、複線化工事は頓挫したままとなっていいます。事業としては韓国の政府開発援助の元に韓国Rotem製のDMU18両の車両投入がフェーズ1で、その後に続く15両の車両投入がフェーズ2で実施され、Sucat〜Alabang間の複線化工事がフェーズ1、Aalabang〜Calamba間の複線化もフェーズ2で整備されるものと思われていましたが、その事業がいまだに実施されていないことから、2020年頃整備予定の官民連携事業(PPP)の中で整備されるものと思われます。ただ、先日就任したばかりのDuterte新大統領が鉄道を含めたインフラ整備に重点を置いた政策、事業が実施されるのか甚だ疑問であるため、フィリピン国鉄の再建には遠い道のりしかないのかもしれません。


Alabang駅は1面1線と機回線しかありませんが、この機回線にもホームがあるとある程度効率的な運用が可能となり、Sucat〜Alabang間だけでも複線化されると大幅な改善が見込まれるのですが、これさえも難しいのかもしれません。


最後に私の家内や子供が暮らすSta. Rosaにはフィリピン国鉄の駅が家内の自宅から歩いて約20分のところにあります。
フィリピン国鉄に今でも列車が走っていれば必ず利用するはずなのですが、現在は昨年のレール略奪による脱線事故により、Alabangより南側の区間では運転が再開されておらずバスでマニラまで出るしかありません。
駅舎自体は綺麗なままになっており、警備員が24時間常駐しているのですが、なぜ常駐しているのですかと尋ねると、駅舎の施設であるガラスや電球などを盗むやつがいるとのことで、そのために24時間警備しないといけないとのことです。
Alabang~Calamba間の運転再開は朝夕の1往復を近日中に予定しているとは聞いていますが、たった1往復では勿体ないし、せめて1時間に1本は走らせてほしいものです。


駅の南側には旧国道の踏切があり、さらにその南側にはCalamba方面に向かって行くレールの上を走るスケーターがあるのですが、このスケーターはスペシャルで貸し切れば可能な限りどこへでも行くのですが、通常はせいぜい隣駅のMamatidあたりまでということです。2年ぐらい前にCalamba駅からSan Cristobal橋梁まで、このスケーターに乗って問題のこの橋梁を見に行ったことがありますが、ある程度郊外ですと風を受けて走りますので、少しは涼しさを感じて心地よいかもしれません。

Caloocan工場訪問

2016年04月04日 00時16分56秒 | フィリピン
前回に続いてフィリピン特集ということでこれで最後になりますが、PNRのCaloocan工場訪問の話題を簡単に説明していきたいと思います。
Caloocan工場はPNR(フィリピン国鉄)の起点の駅であるTutuban駅の北方約5kmのところに位置し、TutubanからCaloocan工場の最寄駅に相当するCaloocan駅までは、現在でも列車は運行されておらず休止区間(工場への入出場列車の回送は可能)となっているため、Caloocan工場を訪問する際にはタクシーやジープ、またはLRT1号線のMonumnetoまで利用することになり、少々行きにくいところです。
昨年は5月下旬と9月中旬に訪問したのですが、9月訪問時は写真を多く撮影しておりませんので、5月撮影の写真とともに説明していきたいと思います。
Caloocan工場訪問前に見ておきたいのが、中国の援助で進められていたノースレールの建設現場ですが、2006年から開始された建設はその後工事の遅れや中断などがあり、最終的には事業が中断し、軌道が整備されたのは起点のCaloocan周辺のたった1kmでした。建設されたこの軌道が現在も残されているのかということで確かめるべく行ってみたのですが、下の写真のように現在も複線の軌道が残されていました。ゲージは巻尺のようなもので測っていませんが、確かに標準軌の1435mmはあるようで、昨年、決定した日本のODAによりTutuban~Malolos間約38kmが2021年を目標に完成させる予定ですので、せっかく整備されたこの軌道もゆくゆくは撤去されてしまい、高架レベルで鉄道が整備されるものと思われます。また、調達条件については日本タイドとなっているため車両は日本製であり、ゲージはPNRと同じ1067mm、電気方式は架線方式で直流1500Vもしくは交流25000Vが考えられるのではないかと思います。


続いて、PNRのCaloocan駅もついでに見ておきたいところですが、Caloocan工場の北側、Monumento駅に通じるSamson Roadの南側にその駅が位置しますが、そこには以前までTutuban~Biñan間に使用されていたCommexのボロボロ12系が5両ほど留置されており、その脇では高速道路のSLEXとNLEXを結ぶために南北連結高速道路の基礎工事が行われていました。


その後、Caloocan工場のゲートで警備員に許可証を見せて工場内に入場したのですが、まず目にしたのがDOST(科学技術省)のハイブリッドトレインで、Bicutanの研究所で見たハイブリッドバスにそっくりな車両です。この車両は各車両に電動機を取り付けて動かすとのことで、昨年5月の時点では取り付けている最中でしたが、9月訪問時においては工場内で起動試験が実施され、工場の脇にあるPNRの線路上でも試験が実施されていたようです。PNRの車両担当者はこの車両を使用して、Tutuban~Caloocan間で運行させ、その後、南方線のTutuban~Alabang間でも運行させるというようなことも述べていたかと思うのですが、果たして今後このような車両が活躍し、普及に至るのか気になるところです。


車内に入ってみると、やはりハイブリッドバスと同じような造りですが、こちらのほうが若干広く感じます。ちなみにこの車両はFIL-ASIA製で、フィリピンで製造されたようです。


運転台にはマスコンやブレーキ弁のようなものは設置されておらず、その後、取り付けが実施されたのかもしれません。また、乗務員室は非常に狭く、1人が入るのがやっとの広さで、ちょっと太めの人にはきついかもしれません。


こちらが連結面で、基本的には各車両間の通り抜けはできないようですが、今後、ホロなどを設置して通り抜けができるようにするのかもしれません。


トラバーサー付近には203系や14系が留置されていましたが、203系は01編成が留置されており、この01編成だけ発電機の搭載位置がTcの後位に設置されているため、運用に充当する上では非常に厄介であり、発電機の位置を後位から前位に移設させるのかもしれません。
また、14系はBicol Expressの運転が昨年末までを目処に運転再開させるというような予定があったもののいまだに運転再開はされていないことから、長い間留置が続いておりますが、ある程度メンテナンスがされているようで、運転再開時には再びこの14系が使用されるものと思われますが、現在のところBicol Expressの運転再開の目処についてはいっさい報道されていないようです。


キハ52は国鉄色3両がこのCaloocan工場に集結しており、昨年6月の報告以来現在も修繕が実施されておらず、今後、修繕が実施されるのか気になるところですが、元新潟色でブルートレイン色に変更されSipocot~Naga間で使用されていたキハ52もエンジンが3基故障し、最近、203系の03編成をその運用に充当させる代わりにブルートレイン色のキハ52をマニラに回送させたという話しを聞いております。したがって、キハ52は現在のところ運用に充当されていないことが推測され、今後の去就がますます気になるところです。


最後に部品取り用となっている唯一新潟色のキハ52-123ですが、倉の中で台車を外されたままになっており、再び運用に就くことは絶望的なのかもしれません。


以上、簡単にCaloocan工場内とCaloocan駅周辺について簡単に説明しましたが、今年も5月下旬頃にでもマニラへ行く予定ですので、その際にはPNRに乗車と撮影を行い、ご報告したいと思っています。

DOST(科学技術省)に訪問

2016年04月02日 23時20分41秒 | フィリピン
3月10日以来のブログの更新となり、このブログも半休業状態となってしまいましたが、ダイヤ改正の3月26日に北海道新幹線が開業し、九州から北海道まで新幹線で結ばれるという華々しいニュースがあったものの、新幹線にほとんど乗車もしないし、興味もない私にとってはそれよりも南武支線(浜川崎線)の新駅である小田栄駅が開業したほうがより身近でありますが、この話題については後日、南武線ウォッチングの中で述べていきたいと思っています。
また、ダイヤ改正前に18きっぷを使って広島へ遠征し、可部線で活躍する4扉の105系の活躍する姿を撮影してきましたので、後日、こちらについてもご紹介していきたいと思っています。

遅くなりましたが、前回のお約束通りフィリピン関連でPNRのCaloocan工場かBicutanにあるDOST(科学技術省)施設内の次世代の乗物を紹介ということで、本日はDOSTに訪問した時のことについて簡単にご紹介したいと思います。
DOSTはマニラ首都圏の南部に位置するTaguigのBicutanに研究所があり、そこでは次世代の乗物というのでしょうか、モノレールや連接のハイブリッドバスが配置され、日々実験や改良が実施されているようなのですが、その施設を是非見に行ってみたいということで、DOSTに勤務する私の友人を通じて訪問させていただくことにしました。

訪問させていただいたのは昨年2015年9月11日でしたが、家内と子供を連れて訪問することとし、DOSTはPNRのBicutan駅から東側すぐのところに位置しますので、家内の実家のあるSta.RosaからジープでAalabangまで行き、AlabangからBicutanまではPNRを利用することにしました。
Alabangで切符を購入すると203系に乗車したのですが、子供は生まれてからこれが3回目のPNR列車の乗車ということで喜んでいたようで、下の写真のように私が幼少時の頃と同様に窓の外を眺めていました。


Alabangから僅か10分ほどで目的地Bicutanに到着し、ちょっとした鉄道の旅になったのですが、子供にとっては普段は利用しない乗物だけに面白かったのか、列車が発車するまで見届け、出発する列車に向かって日本のちびっ子のようにいつまでもバイバイを繰り返していました。
電車や車はどうも好きなようで、約1年前に江ノ電の小さな模型をプレゼントしたのですが、その電車を用水路に落としてしまい拾うことができず、わんわん泣くばかりで大変なようでしたが、日本に来た時にはいろいろな列車に乗せてあげたいと思っています。


Bicutan駅を降りると踏切のある通りを東方向へ歩いて行くと僅か3分ほどのところにDOSTの入口がありますが、警備員に担当者の名前を告げるとすぐに通していただき、担当者にお会いすることができました。
ここの施設では2台のハイブリッド連接バスが配置されており、下の写真のとおり5両で構成される連接バスを見ることができました。
現在も実験中とのことで、昨年の7月あたりにアジア最大のショッピングモールとも言われているモール・オブ・アジア周辺で、このバスが使用され試験運行されたとか言っていましたが、全長が40m近くありますので、曲がる際にはかなりのテクニックと運行される場所がかなり限定されるのではないかと思われます。


車内はというと下の写真のとおりで、プラスティックのシートが設置され、各車両の行き来はできない簡素な造りで、後日、紹介するCaloocan工場及びCaloocan駅付近で実験が実施されているやはりDOST所有のハイブリッドトレインと全くそっくりです。


もう1台のハイブリッドバスは道路を挟んだ北側の施設の通路に留置されており、こちらのバスも5両で構成され、造りはほとんど同じなようです。


続いて、モノレールのほうですが、現在、フィリピンではモノレールにより運行されている路線はないものの、ここDOSTとQuezon Cityにあるフィリピン大学(UP)のDiliman校内にモノレールの実験線が設置されており、DOSTのモノレール施設は直線のみで約400mと短いながらも実験線が設けられています。
今のところDOTC(運輸通信省)の計画の中にモノレールで建設される路線はないものと思われますが、輸送量が少なく、かつ路線延長の短い区間で、今後、モノレールが新設されるのかもしれません。


駅は実験線の中央に1ヶ所設置され、この車両1両のみのようですが、車両の造りとしてはやはり先程のハイブリッドバスにも似ています。


車内には重量実験を実施しているのか、プラスティックの大きな容器がいくつも並べられ、その容器の中に砂もしくは水を入れて実験が繰り返し実施されているのかもしれませんが、車内へ全く入ることができず確かめることができませんでした。


以上、BicutanのDOST施設にあるハイブリッドバスとモノレールを簡単にご紹介しましたが、次回はCaloocanにあるDOSTのハイブリッドトレインとPNR工場内に留置されている車両について紹介していきたいと思っています。