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フィリピン国鉄(PNR)、Bicol地方の状況について

2024年02月19日 18時01分30秒 | フィリピン
Magandang hapon po sa inyong lahat!
皆さん、こんにちは!
大変ご無沙汰しております。


ブログの更新が約10ヶ月ぶりになりますが、フィリピン国鉄(PNR)の話題から提供させていただきたいと思います。
実は昨年7月末、今年1月中旬にフィリピンに行って参りまして、昨年の7月は9日間滞在し、Bicol地方にも行って来ました。2回とも現地ではフィリピン国鉄(PNR)の状況を見るため、乗務員室への添乗、駅構内にある車両の撮影を実施し、PNR職員への質問なども行ないましたが、まずはBicol地方における昨年7月末の状況や最近の状況について簡単にご報告させていただきたいと思います。

私の家内や子供は現在もマニラ南部の交通拠点であるAlabangの近くに住んでおりますが、7月25日夜21時にBicol方面の夜行バスに家内と子供を連れて乗り込み、Nagaへ行くことにしました。Nagaまではおよそ350kmあり、時間にして8時間かかりますが、バスは3列シート、トイレ付きということで快適なもののLucenaから先は路面の状況は悪く、カーブの連続で快適な乗り心地ではなく、ウチの子も寝れないようなんて言っていました。私もあまりにも乗り心地は良くないので、ウトウト出来る程度しか寝れませんでしたが、あっという間に朝5時過ぎにNagaのバスターミナルに到着しました。バスターミナルの近くにフィリピンではおなじみの時間貸しホテルのSogoがあり、そこへすぐにチェックインし、3時間程仮眠したあとに朝食を済ませてからPNRのNaga駅へ行ってみました。


駅に到着して、まず目にしたのはRescue Carになったキハ52-122で、Calambaから回送され、Nagaに到着したばかりということでラッキーでした。本当はあまり使用されていなかったオレンジ1色の時代に撮影してみたかったところですが、今後はNagaに常駐するようで、異常時に出動するようです。なお、警備員に聞いたところ許可証がない限り撮影は不可とのことで、警備員も多く居ますので、撮影は異常時にしか撮影できないなもしれません。


翌日もNaga駅に行ってみたところ、新たにBoagong Pilipinas(新しいフィリピン)のロゴが取り付けられており、これはPNRだけでなくフィリピン政府の関係施設などに取り付けられております。
車内は下の写真のとおりでこんな感じですが、いつ出動するのかわかりませんし、動いている姿は皆さんが思うように私も見たいものですが、LegazpiのMayon火山とのツーショットは絵になるのではないでしょうか。


続いて、目にしたのは2編成のINKA製造のDHL9000+PC8300です。DHL9002+PC8302、DHL9003+PC8303の2本が留置され、7月31日からNaga~Ligao間の営業再開で1本が使用されました。Sipocot~Naga間についてはこの時点でDL+キハ3519 キハ3518が使用されていましたが、なんと7月27日にはDHL9000+PC8300が使用されており、DL+キハ3519 キハ3518は駅東側に留置されておりました。使用されてきたキハ350はおそらく休車となり、役目を終えるのかもしれませんが、しばらくは予備車両になるとのことでした。


下の写真が7月27日朝からSipocot〜Naga間で使用されたDHL9000+PC8300で、朝はキハ350の2両ですと乗り切れないほどの大変な混み具合になるのですが、この日からDHL9000+PC8300が使用され、クーラーの効いた車内でゆったりと座ることも可能になり、快適な乗車サービスが提供できるようになりました。


7月27日からDHL9000+PC8300(5両)の使用開始に伴い、乗客たちは涼しい顔でNaga駅を下車していきましたがこの日は遅れて到着しました。フィリピンでは日本のように出社時間や始業時間に遅れても上司や先生から強く怒られることもありませんし、乗客たちは快適な利用ができて嬉しいのではないでしょうか。


その後、12月下旬からはCalamba〜San Pablo間で使用されていたINKA製造のDMU8000系3両編成が使用され、今まで使用されていたDHL9000+PC8300の1編成はLigao〜Legazpi間の2023年12月27日からの6年ぶりの運行再開により、Naga〜Legazpi間で使用されることになり、朝2本、夕方2本はDHL9000+PC8300(3両)の2編成がともに使用されています。
時刻は2024年2月19日現在で、朝はNaga5:38発→Legazpi8:42着、Legazpi5:45発→Naga8:49着、夕方はNaga17:30発→Legazpi20:42着、Legazpi17:47発→Naga20:51着になります。
時刻は変更される場合もあり、運休する場合もありますので、あくまでもご参考程度にお願いします。


7月26日は2本のDHL9000+PC8300がお互いに顔を向けて留置され、いずれSipocot〜Naga間にこの車両が使用されることを聞いていましたが、まさか翌日の27日から使用されることまで予想できず、乗車することまではできませんでした。


他に留置されている車両としてはキハブルーのキハ52-102、キハ52-120、キハ52-121の3両がありますが、長年、この場所で朽ち果てるのを待つばかりの状態であり、やはり復活は相当難しいのではないかという状況でした。


以上がNagaに留置されている主な車両の状況でしたが、その後、Naga〜Sipocot間の乗車を楽しむことになり、Naga10:40発の列車に乗車し、Sipocotを折り返して、Naga13時着の列車に乗車しました。
列車はDL+キハ3519 キハ3518であり、まさかこの日がキハ350の最後の営業日になるとは思いませんでしたが、昼間の利用状況は朝のような酷い混雑ではなくほとんどの乗客が座れる程度でした。


下の写真はNagaからSipocotに向かう列車内の状況であり、車掌が途中から乗車した客に切符を売っています。
また、DL牽引ですので、こちらの車両のエンジンは使用されていませんでした。


Naga〜Sipocot間は40km弱あり、1時間ちょっとの乗車になりますが、ほとんど田園風景が広がる中を時速40km/hで走り、心地良いのかついウトウトとしてしまいます。
Sipocotには定刻時刻の12時10分前に到着し、DLの機回しがすぐに行われました。


乗務員室への添乗許可証も持っていたのですが、家内と子供がいっしょでしたので帰りも座って乗車を楽しみました。
列車は定刻時刻12時ちょうどに発車し、Nagaへ向けて走り出しました。
途中、Libmanan駅ではこの区間では最も大きい町であり、多くの乗客が下の写真のように乗り込みます。
高床式のホームはほとんど整備されていないこともあり、乗客全員が乗り込むには時間もかかりますが、この駅では早急に高床式のホームが整備されることが望まれます。


Libmanan駅を発車しますとすぐにLibmanan川の橋梁を渡り、Bicol地方の雄大な自然を味わうことができます。


帰りもNagaにほぼ定刻時刻に到着しましたが、朝の列車では乗客が多いため、数年前に乗車した列車では本当にすし詰めの状態で、遅れも常態化していました。しかしながらDHL9000+PC8300の投入、12月下旬からはDMU8000系の投入により、少しは改善されているのかもしれません。
ちなみにSipocot〜Naga間の時刻は以下のとおりです。
こちらの時刻もあくまでも参考程度にしていただければと思いますし、日中の列車が運行されないこともありますので、ご注意いただきたいと思います。


次回はCalabarzon地方のCalamba〜San Pablo間、San Pablo〜Lucena間の状況について述べていきたいと思います。



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