ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

『明日に架ける橋』を。

2016-08-19 06:51:51 | 日記
《世界に壁が増えていくことを憂えている一人が、ローマ・カトリック教会のフランシスコ法王だろう。  
昨年秋から「壁と橋」について何度か語り、
この夏、ポーランドのアウシュビッツ収容所跡などを訪れた際も繰り返し口にした。
「平和は橋をかけ、憎しみは壁を築く」
「壁は分裂を生み、憎しみは増大する」
「橋は人々を一致させ、人は互いに話し合うことを学び、憎しみは対話に場を譲っていく」と。
集まった若者には
「たくさんの橋をかけてください。わたしは人間的な橋がたくさん築かれるのを見たい」
と語りかけた》
(『水説 <sui−setsu> 毎日新聞(2016年8月17日) 中村秀明』からの引用)

自身の身近な人間関係をみても、一旦 壁を作ってしまうと
関係の修復は、なかなかの困難を伴います。
壁を築いた数倍の労力を持ってしても崩すことはむずかしく、
よしんば 表面的に崩れたかに見える壁は、見えない部分で暗く 硬いしこりになって
残存することが多いように思われます。

国益が伴う国と国との壁、考え方の相違という壁。
壁はどこにでもあって、身の保全を考えれば、誰でも、どこでも「壁」を作らざるを得ないことも
あることは確かです。

核兵器の先制不使用政策について、安倍晋三首相は、ハリス米太平洋軍司令官に
〈北朝鮮に対する抑止力が弱体化する〉として、反対の意向を伝えたと報じられました。
〈米国が「先制不使用」政策を採用すれば、北朝鮮に対する核抑止力に影響が出る〉
と、いうのが反対の理由とか。

北朝鮮は、〈核燃料を再処理。核兵器の原料となるプルトニウムを新たに生産〉とのニュースも
流されましたが、唯一の被爆国の国民としては、まずは「核兵器の先制不使用」を
進めて欲しいものです。

「抑止力」というのも「壁」
自衛のための「包囲網」というのも、一つの「壁」
「壁」を強化すれば、疑心暗鬼が強まるばかりとなるのは必定です。
“風穴を開ける”という言葉もありますが、こちら側の裡を、見え易くするというのも、
自衛のためには必要な知恵かと思います。

こんなことを言えば、防衛大臣さまから、
『何を言うか、蒙昧な〈ばーば〉が』
と、一蹴されることでしょう。

日本の明日には、「壁」ではなく、「橋」を架けたいと思います。


コメント
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