ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

何やら異次元世界へと、

2016-08-20 06:21:52 | 日記
昨晩は、お月さまが出ていました。
月齢は、17日ぐらいだったでしょうか。
雲も周囲に広がってはいましたが、お月様を遮るほどのものではありません。
〈さそり座〉が大分南西にまわっていました。
あぁ、秋が来るんだ そう思いました。

いつも訪問させて頂いているブロガーさんから、
  『雲の形と虫の声に秋本番を感じるようになりました。
   ボンヤリ雲追いかけ、色の変化に包まれる素適な時間私も大好きです。
   昨夜も いつものように星空を見たくて外へ、そこには空一面にウロコ雲が広がり、
   ウロコを照らす大きな月とウロコの隙間から所どころに瞬く星。
   虫の声を聞きながら、この不思議な風景に魅せられて
   しばらく夜空を見上げてしまいました』
との、嬉しいコメントを頂きました。

そんなこともあって、私も、昨夜 夜空を眺めたのです。
ブロガーさんが見たような「ウロコ雲」ではありませんでしたが、
月明かりに浮かぶ雲は、何やら異次元世界へと、私を いざなっているようでした。

そういえば、宮沢賢治の「月夜のでんしんばしら」の、あの夜空も、
「ウロコ雲」が空いっぱいに広がっていたのです。
  《うろこぐもはみんな、もう月のひかりがはらわたの底までもしみとほつて
   よろよろするといふふうでした。
   その雲のすきまからときどき冷たい星がぴつかりぴつかり顔をだしました》
と記されています。

そして突然 線路わきの電信柱が一斉に行進を始めたのです。
軍歌の様な歌をうたいながら。
     ドツテテドツテテ、ドツテテド、
     でんしんばしらのぐんたいは
     はやさせかいにたぐひなし
     ドツテテドツテテ、ドツテテド、
     でんしんばしらのぐんたいは
     きりつせかいにならびなし

そんなことを思い出しましたら、近くに立っている高圧線の鉄塔が、
急に巨人のように見えてきたのです。
ブルっと 一つ身震いが出ました。
「ほしめぐりの歌」も聴こえてきたような。

月の光に照らし出されたものは、
見えるようで 目を凝らすと はっきりは見えなくて…………。

何だか、どこかへいざなわれそうな、そんな気がして、慌てて室内に入り込みました。
まるで、かくれんぼ遊びで身を隠しながら、オニの様子を伺っているみたいに。
窓を閉め、暫し ガラス越しに夜空を伺っていたのです。

今朝、庭のプランターの草花に水やりをしました。
何事もない、いつもの朝でした。
離れた屋根越しに見える鉄塔に
“おはよう”
と、言ってみました。
鉄塔は、いつものように、しっかり かっきり と、立っていました。

コメント (2)
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