ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

破綻している汚染水対策。

2016-08-21 06:29:40 | 日記
《東京電力福島第一原発の汚染水対策として、1~4号機を「氷の壁」で囲う凍土壁について、
東電は18日、凍結開始から4カ月半で、なお1%ほどが凍っていないと原子力規制委員会の
検討会に報告した。
地下水の流れを遮るという当初の計画は達成されておらず、
規制委の外部有識者は「破綻している」と指摘した》
(朝日新聞デジタル 8月18日(木)20時47分配信)
と、報じられました。

福島県に住む私たちは、こうしたニュースに、
「やっぱり」
「またか」
と、憤りを覚えます。
でも、なかなか進まない汚染処理に、諦めとも言えない〈しらけた気分〉に
陥ってしまうことも多いのです。

東京オリンピック招聘のためのIOC総会での安倍首相発言、
   【(汚染水問題は)結論から言って全く問題ない。
    汚染水による影響は福島第1原発の港湾内の
    0・3平方キロメートルの範囲内で完全に
    ブロックされている】
の、発言は、今でも間違いだと私は思っています。

《凍土壁の下流でくみ上げている地下水の量は、凍結開始前とほとんど変わっていない。
外部有識者の橘高義典・首都大学東京教授は
「凍土壁で地下水を遮る計画は破綻している。
このまま進めるとしても、別の策を考えておく必要がある」
と指摘》
とも、報じられました。
福島原発事故は、もう政府機関にとっては過去の問題になってしまったのでしょうか。
責任ある言葉を聞きたく思います。

四国電力伊方原発3号機も再稼働し、発電と送電が始まりました。
中村時広知事は記者会見で、
「考えられる最高の安全対策が施されている。福島と同じことは起きない」
と断言しています。
原子力防災の観点から見ると、
伊方原発は、日本の原発の中でも格別に不安材料が多い、といわれています。
〈まるで、原発安全神話の復活〉
ではないかと、この知事の発言、大変気にかかります。

鹿児島県の三反園訓知事は、19日、就任後初めて九州電力川内原発周辺の避難道路や
福祉施設などを視察したそうです。
知事は川内原発の運転一時停止と、再点検を九電へ申し入れることを表明しており、
今後の申し入れや避難計画見直しの参考にするとのこと。

どうか、しっかり視察していただきたいと思います。
事故が生じたときは、周辺の住民への加害者となってしまいます。
また、稼働することによって生じる「高レベル放射性廃棄物」
の置き場をどうするのでしょう。
原発は、まだ人間が使いこなせない「火」だと思います。
                             〈ゴマメのばーば〉
コメント
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