ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

待合室から。

2016-08-30 06:47:05 | 日記
4週間に一度の割で 持病の診察と投薬を受けるために、
掛かり付けの お医者さんへ行きます。
もう、25年以上お世話になっている医院です。

いつものように診察券と保険証を受付で提示して順番待ち。
待合室にいる患者さんの お話が耳に入ってきます。
今日は、市が行っている高齢者検診の方が多かった感じでした。

たまたま、知り合いの方と待合室で遇ったものでしょうか、
挨拶を交わし、簡単な近況報告などしている模様です。

「ところでさぁ、あなた80越した? まだ?」
と、やや遠慮がちに。
『来年よ、来年なるわよ。あのさぁ、50の坂・60の坂・70 80の坂ってもんがあるのよ』
と、少し年齢が上らしい方の応え。
「その坂の時って、けっこう体調に不具合が出てくるんじゃない」
と、身を乗り出しがちに。
『でもさぁ、その坂 何とか乗り切ってしまえば、また それなりに やっていけるもんよ』
割と大きな声で応えたのは、心身ともに健康に自信があるからかもしれません
「そうかもねぇ、確かに」
年下と思われる方が、感心したように肯いていました。

聞いている私も、心の中で肯いています。
なるほど 言えるかも、と。
やや間をおいて、
『わたし、もう坂は無いのよ、在るっていえば あるし 道そのものが無いってこともあるし』
『とにかく、体のことで、痛いところが無ければ、
くよくよしないで、面白そうなことだけ考えりゃいいのよ』

私は、拍手をしたくなりました。
いいね! いいね! いいね! と。
自在に生きてらっしゃる。
それって、知恵ですよね、と。

私の名前が呼ばれました。
何時ものように血圧を測って、問診があって、
お薬を頂いて…………。

今朝の新聞に、
《高速増殖原型炉「もんじゅ」について、現行計画に基づいて今後10年間運転する場合、
国費約6000億円の追加支出が必要になると政府が試算している》
という記事が載っていました。
知恵の仏さま・文殊菩薩さまの名に恥じるシロモノだな、と思いました。
これから、どうするのか、運用する側の「知恵」が問われているのではないでしょうか。

   『とにかく、体のことで、痛いところが無ければ、
       くよくよしないで、面白そうなことだけ考えりゃいいのよ』
こんな、知恵で生きている「高齢者」もいます。

待合室からの報告者は、〈ゴマメのばーば〉でした。
コメント (4)
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