ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

一にも二にも、“声を上げ続けよう”

2015-10-21 06:20:00 | 日記
〈忙しい 忙しい〉
と言って、臨時国会も開かずに、安倍総理は、原子力空母ロナルド・レーガンに乗艦。
それも仕事の内と言えばそれまでですが、
現職の首相で、米空母に乗艦するのは初めてとのことです。
〈緊密な日米同盟をアピールする狙い〉
とのことですが、そんなヒマがあるなら、
ひと言でも、ふた言でも、先の国会終了後の国民への約束、
《粘り強く、丁寧に法案を説明していきたい》
との発言を、少しでも守ってほしいものです。

「経済最優先だ」
「1億総活躍だ」
と、威勢のいいスローガンは掲げていますが、なんだか虚しい響きにしか聞こえません。
「1億総活躍」と聞きますと、空恐ろしさを覚えるのみです。

しかし、安倍政権は、来年の参院選に向けての若者対策には力を入れている様です。
来夏の参院選の比例代表の候補者1〜3人を、
党員以外も参加できるインターネット投票で決めると発表。
《来年の参院選から、選挙権年齢が「18歳以上」に引き下げられることを受け、
 若い世代に関心を持ってもらい、同党の支持拡大につなげる狙い》
と、発表しました。

そこに来て、今度は、
「携帯料金下げろ」
との安倍首相のツルの ひと声。
これも、若い世代に向けた自民党への関心拡大を狙ったと言えるかも。

首相は、
『携帯料金等の家計負担の軽減は大きな課題である。
 その方策等についてしっかり検討を進めてもらいたい』
と述べていますが、
実質賃金の増加対策や、電気・ガスなどの公共料金の値下げ等をしてもらいたいものです。
何でも、やりたい放題、言いたい放題の安倍自民党政権とは、
“さようなら”する以外はありません。

18日、東京・渋谷のJR渋谷駅前広場で、
安全保障関連法に反対する若者の団体「シールズ」の集会がありました。
野党の国会議員も登壇し、法律の廃止を訴えたそうです。
 『将来を真剣に考えましょう。
  自分たちの思いを託すために選挙へ行きましょう』
 『与党の強行採決を忘れないで。
  自分たちの生活が脅かされる問題だから、声をあげていきましょう』

と、若者たちは、政治参加と法律の廃止を訴えました。

後期高齢者の私も、若者たちに励まされて、声を上げ続けたいと思います。
                                    〈ゴマメのばーば〉
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

“こんな啖呵、私も切ってみたい”

2015-10-20 06:22:44 | 日記
「何が子育て支援だ。
 いくら選挙目当てでも、どうせやるんなら、
 若い姐ちゃん集めて昼は保育所、夜はキャバクラの二毛作ってのはどうだ」
「それに、私らも、いまさらガキのおむつなど替えたくないし…………」

高村 薫さんの小説『四人組がいた』(2014年8月刊・文芸春秋社)を読んでみました。
好きな作家の一人ですが、作品の好みから言えば「太陽を曳く馬」とか「マークスの山」ですが、
この小説、“えっ、何これ”って言う感じ。
小気味のいい、落語の市井の人たちの啖呵を思わせます。

図書館の書籍内容紹介によれば
【村の老人四人組の元には不思議な来客ばかり。
 タヌキのアイドルに、はたまたキャベツの大行進。
 最後には閻魔様まで。
 ニッポンの偉大な田舎から今を風刺する著者初めてのユーモア小説】と。

上記の会話は、保育所は必要だが先立つ予算がない市長が考え出した保育施設(子どもたちの
面倒を見るのはジジババのボランティア)提案に対するジジババの反論。
ジジババといっても、元村長・元助役・郵便局長、そしてキクエ小母さんの四人組。

この四人組の考え出す奇想天外な町おこし。
24時間託児所付きで営業するホストクラブ、
思いっきり田舎町という風情の駅前にそびえ立った高さ三〇メートルの巨大看板には、
赤、青、黄の電飾付きで、
 『ホストクラブと水子地蔵の街へようこそ!』と。

シルバー会の慰安旅行は、ひとまず無難な東京スカイツリーを中心に多数決で決定。
旅行会社の商品説明は、
 「そうですねぇ、お盆に間に合う豪華療養施設見学&スイカ食べ放題」
 「お安いところでは、豪華墓地霊園巡り&スイカ食べ放題・医師、看護師付き。
  いま お申し込みいただきますと、三割引きとなっております、はい」

シルバー会の要望としては、
 「バスガイドは二〇代で」
 「トイレ休憩は多めに」
 「念のため、らくらくパンツも忘れずに」(各自心得)

元村長曰く、
 「第一に、善人なんて反吐が出る。
  私らは退屈な善人にはなる気もないし、善人であったこともない………
  山の生きものはみな友だちだ。
  しかし、人間は嫌い。
  社会秩序も嫌い。
  勤勉や労働はとんでもないし、嘘もつけば、人も騙す。
  ひるがえって好きなものは一に金、二に金、三四がなくて五に異性、もしくは美食、
  もしくは名誉といったところだ」

したたかな「四人組」の造反ぶり。
“あぁ、こんな啖呵、私も切ってみたい”
一人、声を出して笑いながら読みました。

“なにか面白いことはないか”
とヒマを持て余していた四人組は、ちょうどやって来ていた「閻魔」と「アミダ」の誘いで、
浄土と地獄への、ツアーへ。

四人組も「閻魔」と「アミダ」も、見る間に薄く透明になって、
手を振りながら煙の様に…………。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「失言」どころか。

2015-10-19 06:15:55 | 日記
 『河野太郎とかけて北海道・釧路と解く。その心は「シツゲン」が多い』
麻生副総理は、河野太郎行政改革担当相が東京都内で開いたパーティーで、
こんな謎かけを披露したそうです・
脱原発や公務員制度改革などで政府・与党の方針を批判してきた河野氏を、
揶揄した形のようです。

 『副総理が“太郎ちゃんは失言が多い”と話していたが、
  私はいつも福岡(麻生氏の地元)の太郎さんの失言を気にしている』
と云ったのは、菅官房長官。
麻生副総理のこれまでの「失言」をちょっぴり非難したつもりでしょうか。
こうした やりとりが、パーティーでの笑いを誘ったとか。

いやはや、余裕ですねぇ。
麻生副総理も菅官房長官も、長かった、安保関連法の国会も終わって、
ほっと一息ついているのでしょうか。
「与党寄席」でもあるまいし。

失言も、然るべき立場にある人は心して“口は慎む”ことが肝要でもあり、
失言はしないにこしたことはありません。

ところで、安保関連法が、あのドタバタ委員会で法律が成立した直後、
安倍首相は、国民の理解が深まっていない現状に関して、
 『まだまだこれから粘り強く、丁寧に法案を説明していきたい』
と、記者団に語ったはずです。
この「言葉」、この約束はどこへ行ってしまったのでしょうか。
捜索願を出したく思います。

「1億総活躍社会」などというスローガンは踊っていますが、まずは国民との
約束を、守りましょう。

新しく任命された大臣様方には、首を傾げたくなる様な経歴の方も おありです。
外遊日程が忙しいとか何とか云って「臨時国会」も開かないとか。
ことば遊びで言うなら
「臨時国会」を  開か(ない)
  〃       開き(ます)
  〃       開く(とき)
  〃       開く
  〃       開け(ば)
  〃       開け
「開け(ば)」は仮定形です。
“国会を開けば、厄介なことになる”
そう、仮定したものでしょうか。

 『まだまだこれから粘り強く、丁寧に法案を説明していきたい』
は、単なる、その場しのぎの「放言」だったのでしょうか。
だとすれば、こちらは、国民を侮った「失言」を凌ぐ「巨大虚言」だと思います。
                                    〈ゴマメのばーば〉
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

原発再稼働も、「COP21」も、

2015-10-18 06:27:53 | 日記
川内原発2号機も再稼働しました。
こうして、一つ一つと稼働させられて行くのでしょうか。

川内原発にはテロ対策として、
新基準で義務付けられている「特定重大事故等対処施設」の設置がありません。
設置申請も出されていないそうです。
当施設は、テロなどで原子炉が冷却できなくなった際、
「第2の制御室」として遠隔で冷却作業を操作する施設でもあります。
2018年7月までの猶予期間があるため、再稼働が可能になったわけですが、
福島第1原発事故を教訓など、もう過去のことになってしまったのでしょうか。

愛媛県伊方町議会は6日の本会議で、
伊方原発3号機の再稼働を求める陳情を全会一致で採択しました。
再稼働に必要な「地元同意」が大きく進むこととなります。
山下和彦・伊方町長は、開会した9月議会の冒頭あいさつで、
「原発との共存で町は発展し、豊かな暮らしを実現してきた」
と、原発の役割を評価しました。

いいのでしょうか。
このようにして再稼働が進められて。
原発事故の災禍にあった一福島県民としては、
こんなにも早く福島の事故教訓が忘れられてしまうことに不安を覚えます。

事故の恐ろしさ、教訓をないがしろにしているわけではないのでしょう。
伊方町長が述べたように、
「原発との共存で町は発展し、豊かな暮らしを実現してきた」
だから、地域の経済を考えると、原発の再稼働を選択するほかないのだと思います。

今、福島県では、除染で出た福島県内の汚染土を30年間保管する中間貯蔵施設の用地取得が
進んでいません。
除染廃棄物を一時保管する仮置き場の延長が相次いでいて、
期限付きで土地を明け渡した地権者からは「約束が違う」と不満が数多く出されています。
宮城、栃木などの5県でも、放射性物質を含む稲わらなど指定廃棄物の処分場建設に対して
候補地の反対が根強く、難航しているそうです。

いいのでしょうか。
「国が最終的に責任を負う」
と言う言葉を安易に受け入れてしまって。
高レベル放射性廃棄物の管理は、まだまだ筋道さへたっていないのです。

 《11月末からパリで開かれる(COP21)で合意を目指す地球温暖化対策の新枠組みは、
  各国が掲げる自主目標達成の義務化が見送られる見通しだ》
と報じられています。
地球温暖化で、干ばつや水・食料が不足すれば、
世界はとんでもない紛争が起こるかもしれません。

いいのでしょうか。
これで。
本当に、いいのでしょうか。
                                     ゴマメのばーば〉
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

“会津武士の老妻女だったか”

2015-10-17 06:19:44 | 日記
会津若松へ行って来ました。
福島県立博物館で毎月一回開かれる館長講座「司馬遼太郎の東北紀行」受講のためです。

《司馬遼太郎の会津びいきは、筋金入りであった。
「街道をゆく」というシリーズのなかには、六編の東北紀行が含まれているが、
その秘められた中心が会津であることに気づいたのは、いつであったか。
司馬は正義を嫌った、イデオロギーの専制を拒んだ。
だからこそ、心乱れながら、会津への愛を語らずにはいられなかった。
司馬の会津への、東北への愛の根っこを探ってみたいと思う》
                     (福島県立博物館ホームページから抜粋)

私は、館長である赤坂憲雄先生(民俗学者・学習院大学教授・福島県立博物館館長)が大好きです。
今回も、いい講座内容でした。

会津人は、戊辰戦争後、凄惨な運命を背負わせられました。
シベリア流刑を思わせられるような下北半島に追われ辛酸をなめさせられたのです。
司馬遼太郎は、
  『歴史の中で、都市一つがこんな目に遭ったのは、会津若松市しかない』
と、述べています。
そしてまた、
  『新選組の苛烈な白刃によって、都の大路小路に屍をさらした長州人や長州系の
   浪士の数はおびただしく、そのことが、長州人の恨みを買った。
   恨みは会津藩にむけられ、やがて会津攻めとなって晴らされる』と。

後に、逆賊と称された会津藩の雪辱を晴らすべく、
山川浩が『京都守護職始末』という史録を出しましたが、
―――京でのことは、新選組がやったこと―――
との言いわけは書きませんでした。
司馬遼太郎は、この点に関して、
  『会津人というのはどこまでも謹直で、このあたりは牢固たる士風から出ているといっていい』
と記しています。

確かに「責め」を、雇われの外人部隊であった新選組に押し付けて、
「会津藩の責任ではない」
と弁明をすることもできたことでしょう。
逆賊との汚名を着せられながらも、藩主の松平容保は、孝明天皇との守秘の約定を
生涯かけて守り通しました。

ユネスコ世界記憶遺産に登録された南京事件に関して
《過去の不幸な歴史に過度に焦点を当てるのではなく…………》
と述べた我が国の首相とは、心意気の違いを覚えます。

講座を終えて、お城の三の丸跡に立てられている博物館の周りを散歩しました。
西に回った日射しの輝き。
楓の紅葉。
近くに白虎隊が自刃した飯盛山の山並み。

一人の、高齢女性が近づいて来て、
「どちらから?」
と言葉をかけられました。
80歳半ばでしょうか、杖は持っていましたが、ふるまいに品がありました。
しばし、立ち話をし、
「お気をつけて、また お出で下さい」
と言い残して駐車場を横切り、木立のなかへ、ゆっくりと歩み去っていったのです。

“会津武士の老妻女だったか”
タイムスリップした そんな思いが過った城下町の夕暮れ刻でした。
                                    〈ゴマメのばーば〉
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする