ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

政府の『約束』とは、こんなことでしかありません。

2015-10-30 06:28:20 | 日記
愛媛県の中村時広知事は、26日、四国電力の佐伯勇人社長へ、
伊方原発3号機の再稼働に同意すると伝えました。
福島第1原発での事故があってもなお40年続く原発との共存を選択。
これで、原発の停止で冷え込んでいた町に活気が戻ることとなっても、
原発事故に遭った県民の一人としては、
「これでいいのですか」との疑問を投げかけざるを得ないのです。

電源3法交付金などの「原発マネー」が町に落ち、
これらを財源に道路や診療所、公共施設などが整備され、
原発関連の固定資産税は原発立地地域の歳入に大きな割合を占め、
「出稼ぎ者」を出さなくともよくなる。
政府は、そうした地域を選んで原発政策を押し進めてきました。

「本音は反対だが、口に出すことは差し控える」
多分、いずこの原発立地市町村も、同じ状況なのだと思います。
悲しい現実です。

「原発」の危険性は、政府が責任を取るなどと言っても取れるものではありません。
狭い半島では事故時の逃げ場さえ無いのではないでしょうか。

福島第一原発では、汚染された地下水が港湾へ流出するのを防ぐ「海側遮水壁」が完成しました。
 《港湾に流れ出ている放射性物質を含む地下水は推計で1日約400トン。
  遮水壁の完成で流出量は1日約10トンまで減る見通し。
  汚染水対策が前進する。》
と、報じられました。
おかしな話です。
汚染水は、
〈港湾内の0・3平方キロメートルの範囲内で完全にブロックされている〉
筈ではなかったでしょうか。

『2013年9月11日 日記』から。
  今日、私は、「誰もいない海」(トワ・エ・モアの歌が好きです)で、涙をこぼしました。
  警戒区域で津波に遭った被災者は、放射線値が高くて、
  遺体を捜すことすらかなわなかったのです。
  オリンピック招致成功に多くの方たちが、喜んでいるとき、
  ひがみと思われるかもしれませんが、
  今日、私は海辺で涙をこぼしました。

  聖火が被災地を通ることも、国内のアスリートががんばってくれるのも
  嬉しいことではありますが、どうか、「アスリート」だけでなく、被災者のためにも、
  責任をもって、誠実に向かいあってくださいませんか。
  また、「汚染水は、港湾内で完全にブロックされています」とも、安倍首相は語りました。
  でも、〈汚染水による影響は、福島第1原発の港湾内の0・3平方キロメートルの範囲内で
  完全にブロックされている〉なんてことはありません。
   ♪海は大波 青い波 
       揺れてどこまで続くやら♪
  希釈されても、どこまでも、揺れて、流れていきます。

『汚染水は、港湾内で完全にブロックされています』
などと言った安倍首相の、あの言葉は、どこへ流れて行ってしまったのでしょう。

政府の『約束』とは、こんなことでしかありません。
                                   〈ゴマメのばーば〉
コメント (2)
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