ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

「ぶどうの木」

2014-09-20 07:20:56 | 日記
NHkテレビ小説「花子とアン」も そろそろ終わりに近づきました。
戦争が終わり、憲兵だった吉太郎は、自分が信じて生きてきたことが誤りであったのでは
という忸怩たる思いと、世間の冷たい視線に傷心の日々を過ごしています。

そんな吉太郎に、病を得ている父・吉平は、
『人生に無駄なんて、これっぽっちもない』
と諭します。
『世間が何と言おうと、お前は俺の誇りだ………よく帰って来てくれた』
とも。
あたたかい言葉です。
ありがたい言葉です。
こんな言葉こそが、生きて行くための心の「ふるさと」なのでしょう。

花子も また傷ついています。
国策とは言え、ラジオで子どもたちの戦意向上の番組を放送していたことに。

花子の幼なじみ朝市もまた、
〈お国のために、いのちを捧げることは立派なことだ〉
と生徒たちに教え、戦場へ送ってしまったことなどを、悔いています。

『んだけんど、自分に出来ることを、いっしょけんめいやって償っていくほかねぇ』
と自身への決意も込めて朝市は花子を諭します。
吉太郎は ふるさとで、父のように葡萄酒造りをしたいと父に頼みました。

あの太平洋戦争を指導したのは、政府であり軍部でした。
でも、僅かな人たちを除いて、私たち国民も あの時代を生きるためとはいいながら、
大なり小なり戦争に加担したことを忘れてはいけないと思います。
日の丸を振り、「国賊」「非国民」などと口にしたことを。

3年半前に、原発事故を経験しました。
私は、「原子力発電」について いかに無知であり無関心であったかを思い知らされました。
なんと迂闊であったかと、恥ずかしく思っています。
ですから、
『原発は使用していけない。再稼働をしてはいけない』
と、微力であっても訴え続けたいと思い、願っているのです。

原子力規制委員会の島崎邦彦委員長代理が退任されます。
氏の退任で、原子力規制委員会の審査が前進するであろうと、電力会社から歓迎の声が
あがっているとか。
気にかかります。

吉太郎が、造ろうとしている「葡萄酒」。
このドラマの初めに映し出される美しい「葡萄の木」。
とても象徴的に思えてくるのです。

私の好きな「ぶどうの木」です。
『わたしは ぶどうの木、あなたがたは その枝である………』
                         (ヨハネによる福音書15章5節)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする