ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

「若者たち」そして。

2014-09-10 07:51:37 | 日記
夕飯が済んで、テレビをつけましたら、『NHK歌謡コンサート』。
森山直太朗が「若者たち」を歌っていました。
懐かしくなって聞いているうちに私は、数十年も前にタイムスリップ。

職場の昼休み。
テニスコート脇の広場で、「若者たち」を歌っていました。
素足で、私はヘタなアコーデオンを鳴らしていました。
仲間が数人集まれば「うたごえ」をやっていたのです。

♪君の行く道は 果てしなく遠い
 だのになぜ 歯をくいしばり
 君は行くのか
 そんなにしてまで

 君の行く道は 希望へと続く
 空にまた 陽がのぼるとき
 若者はまた
 歩きはじめる♪

ハモっても、ハモらなくとも、
リクエストに、伴奏が応えられなくても、
歌って、うたって、未来を呼び込みたい
と。
若かったのです。みんな、みんな。

退職者組合は、今年の夏で解散しました。
暫し、思い出に浸かっていました。
今という時限を超えて「思い出」の時限に入りこむ速度は、何で測れるのでしょう。

あの頃、呼び込もうとしていた社会にはなっていません。
遠くで、爆弾が。
いや、戦争の影に怯えてもいます。

あの先輩は一昨年亡くなりました。
お世話になったあの方は、老人施設に入りました。
若くて、かっこ良かった青年部長は、孫の写真を持ち歩いています。

でも、でも、でも。
それが、生きるということなのかもしれません。

     『生きる』
                          谷川俊太郎
      生きているということ
      いま生きているということ
      それはのどがかわくということ
      木漏れ日がまぶしいということ
      ふっと或るメロディを思い出すということ
      くしゃみをすること

      あなたと手をつなぐこと

      生きているということ
      いま生きているということ
      それはミニスカート
      それはプラネタリウム
      それはヨハン・シュトラウス
      それはピカソ
      それはアルプス
      すべての美しいものに出会うということ
      そして
      かくされた悪を注意深くこばむこと

      生きているということ
      いま生きているということ
      泣けるということ
      笑えるということ
      怒れるということ
      自由ということ

      生きているということ
      いま生きているということ

      いま遠くで犬が吠えるということ
      いま地球が廻っているということ
      いまどこかで産声があがるということ
      いまどこかで兵士が傷つくということ
      いまぶらんこがゆれているということ

      いまいまがすぎてゆくこと

      生きているということ
      いま生きてるということ
      鳥ははばたくということ
      海はとどろくということ
      かたつむりははうということ

      人は愛するということ
コメント
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