ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

「応分の負担」と言いますが。

2014-09-04 07:56:01 | 日記
厚生労働省は、70歳以上の外来医療費の上限を引き上げる方向で検討に入ったそうです。
70歳以上の外来医療費の毎月の負担上限額は、70歳未満の負担額に比べると大幅に
優遇されているので、高齢者にも応分の負担を求めようとのことです。

高齢化社会を迎えた私たちの国です。
高齢者も応分な社会的負担はやむを得ないことでもあるでしょう。

しかし、高齢者の医療に対する支払い能力を、単に収入(殆どの高齢者は年金収入)のみから
算出するのは誤りです。
高齢者は罹病率が高まり、収入に対する医療機関への支出額の比率は高くなっているのです。
その上、地方の市町村は大都市の様な交通網はなく、通院のためにタクシーを利用しなければ
ならないことも多く、罹病すれば支出は増えるばかりなのです。

安倍政権は、女性の社会進出を進める政策として、『女性活躍推進担当相』なども新設しました。
大臣も決まりました。
でも、高齢者を振りむき、寄り添った施策には冷たい気がします。
高齢者のひがみと受け取られることは心外ですが、高齢者は、働けず、子どもも産めず、
生産性において「非効率的」な存在だからでしょうか。

人間誰でも、早死にしなければ、高齢者となり、心身の機能が衰えて来るのは自明のことです。
強いものだけが生き残れる社会は、住みやすい国とは言えません。

政治を司る側の立場になれば、すべての層の国民の希望を満たす政治にはならないことは
承知しています。
しかし、今回の「70歳以上の外来医療費の上限を引き上げ」に関して、
《統一地方選を来春に控え、「世論の地ならしが必要」との慎重論が自民党幹部内にある》
などという報を聞きますと、情けなくもあり、悔しくなってきます。

政策は時の与党の党利党略で考えるのは間違いです。
それは国民を愚弄し、騙すことでもあるのです。

悪い夢を見そうです。
『平成の姥捨て山』という夢です。
幼い児の虐待は防がなければいけません。
同時に、高齢の夫婦が老々介護に疲れ果て、配偶者のいのちを奪ってしまうという悲惨な
事件も起こしてはいけないのです。

安倍晋三さま。
こうした社会は「美しい日本」と言えるのでしょうか。
「津々浦々までアベノミクスの恩恵」とは、高齢者抜きの政策ですか。
『実行実現内閣』の文字が空々しく見えて来ます。
                                  〈ゴマメのばーば〉
コメント
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