ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

振り向いたら………。

2014-09-22 06:03:26 | 日記
お彼岸です。
墓参りに行って来ました。
真っ青な空。
風も無く、空気も、深呼吸したいほどに澄んでいます。
夫や、近くに住む娘が、クルマで送って行ってくれると言うのですが、墓参りへは一人で出かけます。
足腰は歳の割に丈夫。
バスを乗り継いで行くと、ゆったりした時間を楽しめるからです。

ご先祖様と呼ぶには まだ身近すぎる祖父・父母・若くして逝った姉などのお墓に お参りし、
それから 親のようにお世話になった姉たち夫婦のお墓へも。
昨日、この姉の息子夫婦が墓参りにやってきて、私のところへも寄ってくれました。
梨・りんご・地元の野菜など、少しばかりですが、買い求めて置いたものを持たせてやりました。

今日、お墓へ行きましたら、
〈昨日は、息子たちが、ごちそうさま。ありがとう〉
と、姉の声。
振り向いたら、遠くを新幹線が走り去って行くのが見えただけ。
吉野 弘の詩・「石仏」を思い出しました。

    『石仏』………晩秋
      うしろで
      優雅な、低い話し声がする。
      ふりかえると
      人はいなくて
      温顔の石仏が三体
      ふっと
      口をつぐんでしまわれた。
      秋が余りに静かなので
      石仏であることを
      お忘れになって
      お話などなさったらしい
      其処だけ不思議なほど明るく
      枯草が、こまかく揺れている。

〈石仏〉さまの姿は、そこには見えず、晩秋には まだちょっとありますが、
〈其処だけ不思議なほど明るく〉
そんな、明るさだけが広がっていました。

もしかしたら、
「石仏」さまは、かくれんぼでも なさっていらっしゃったのでしょうか。
                                  〈ゴマメのばーば〉
コメント
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