朝顔

日々の見聞からトンガったことを探して、できるだけ丸く書いてみたいと思います。

国際学術会議@サンクトペテルブルグ、ロシア

2014-06-05 | 外国の風物
数日前からロシアに滞在しています。



地元テレビ局が取材にきていました。

ITU Kaleidoscope Conference 2014 この会議の名称です。国連(UN)の情報通信専門国際機関(ITU)が主催して、毎年、各国の持ち回りで開催されています。



会場は、国立サンクトペテルブルグ情報通信大学(SPbSUT)です。市の中心部から何年か前に郊外に移転してきました。学生数は約7000人。ロシアでも最難関大学の一つだそうです。



招待講演「Internet of Nano-things」Akyildiz教授(米国ジョージア工科大学)を非常に興味深く拝聴しました。炭素原子が規則正しく結合したグラフィン(Graphene)という物質を用いて、ナノサイズ(1mの十億分の1)のアクティブ素子(トランジスタ相当機能、電池機能、センサー、送信機、受信機、アンテナなど)が開発できる可能性があるとのこと。

そのためテラヘルツ(THz:現在実用されている周波数の数百倍)デバイスを開発しています。

人体の内部に電子ネットワークを埋め込んで健康管理に応用することも、将来は可能になるかもしれません。



メキシコの大学の女性研究者から、e-Healthに関する発表もありました。



初日の夜は歓迎のレセプションが開催されました。会場は市内中心部にある「通信博物館」を貸しきっていました。

初期のロシア製通信衛星の地上モデル実物が展示されています。

この建物はアレクサンドル・ポポフ (物理学者)が世界で初めて無線通信の実験に成功した研究所でした。イタリアのマルコーニの無線実験が有名ですが、実はその4ヶ月前にポポフが成功していました。マルコーニの申請が早かったので特許権はマルコーニが獲得し、その後、彼は無線通信会社で大成功し、ノーベル賞も受賞しました。

ロシアでは、ポポフの業績が有名です。この大学はポポフの発明を元にして設立されたそうです。



オードブルの食べものが並びましたが、あまりロシア的なものは見つかりませんでした。
飲みものは、赤白ワイン、アルメニア製ブランディー、そして当然、ウォッカ。



弦楽四重奏がクラシック音楽を奏でます。このあたりの設定はさすがにヨーロッパ流です。

コメント
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