朝顔

日々の見聞からトンガったことを探して、できるだけ丸く書いてみたいと思います。

ナラ枯れ

2010-08-18 | 京都の文化(夏)
窓から見える東山の樹木に異変が起こっています。赤茶色になった木々が増えています。



 原因は米粒ほどの甲虫カシノナガキクイムシ(カシナガ)です。この虫がカシやミズナラの広葉樹に2mmくらいの穴をあけて進入しそこに菌が繁殖して樹液の吸い上げを止めてしまい、ついには木が枯死するというわけです。

 大文字山でも同様に紅葉したかのような木が多くなったため、お盆の送り火の際、燃やす薪の量を例年の2割減としたそうです。

 確かに昨年よりも燃え尽きるのが少し早かったような気がしました。

 

 瓜生山の麓を歩いて観察しました。近くで見ると本当に枯れ木、枯れ葉の塊になっています。防火の上でも危険だと思いました。

 調べてみると数年前から全国で発生しているようです。特に今年は激しく被害が拡大しいます。



 この虫に天敵はいないのでしょうか。この虫に罪があるわけではなく、たまたま繁殖に適した条件が整ったので流行しているわけです。

 米国イエローストーン国立公園では自然事象はそのまま放置する方法に転換しています。落雷で山火事になっても人為的な消火はせず自然にまかせてその後の回復を見守る。

 日本の地勢や社会状況ではそのような自然保護はとれません。人と野生動植物の共生バランスをとりながら、費用がかかっても「害虫」「害獣」「外来魚」を駆除していかざるをえません。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする