「人間性の起源と進化」の3つ目の展示は、火の使用で、ペキン原人(Homo erectus)のジオラマ(ダイオラマ)です。ここには、男性と女性の等身大人形2体を展示しています。この2体共、直立二足歩行でアウストラロピテクス・アファレンシス(Australopithecus afarensis)の等身大人形2体を製作した、ジョン・ホームズ(John HOLMES)さんが製作しました。
群馬県立自然史博物館103.「火の使用」の等身大ジオラマ(ダイオラマ)(*画像をクリックすると、拡大します。)
ペキン原人男性は、石器を製作しているポーズです。この男性が製作している石器は、国士舘大学の大沼克彦先生にお願いして、製作していただきました。
群馬県立自然史博物館104.「火の使用」 ジオラマ(ダイオラマ)の石器を製作しているペキン原人男性等身大人形(*画像をクリックすると、拡大します。)
群馬県立自然史博物館105.「火の使用」ジオラマ(ダイオラマ)の石器を製作しているペキン原人男性等身大人形の製作過程(*画像をクリックすると、拡大します。)
ペキン原人女性は、火を熾しているポーズです。ちなみに、ペキン原人の実際の洞穴はかなり大きいのですが、ここでは、展示スペースの関係から、小さい洞穴にしました。この洞穴は、広島県の帝釈観音堂洞穴から型取りしたものです。当時の、長谷川善和館長に監修していただきました。
群馬県立自然史博物館106.「火の使用」ジオラマ(ダイオラマ)の火を熾しているペキン原人女性等身大人形(*画像をクリックすると、拡大します。)
群馬県立自然史博物館107.「火の使用」ジオラマ(ダイオラマ)の火を熾しているペキン原人女性等身大人形の製作過程とジョン・ホームズさん(*画像をクリックすると、拡大します。)
素晴らしい出来のペキン原人等身大人形2体ですが、実は、1996年10月の開館には間に合いませんでした。前代未聞とのことで、問題になったのですが、作者のホームズさんからは、「お金はいらないので、製作を完成させて展示して欲しい」との手紙が来て、仕方無いと諦めました。
その内、まず、ペキン原人の男性等身大人形が届き、やや遅れてペキン原人の女性等身大人形が届きました。今思えば、ホームズさんには、群馬県立自然史博物館の古生物模型を追加発注したり、アメリカ自然史博物館のホモ・エルガステルの差し替え等身大人形製作と仕事が集中しすぎたのかもしれません。
ジョン・ホームズ(John HOLMES)さんからは、その後、1998年に絵のプレゼントをいただきました。これは、縦約17cm・横約12cmで、アフリカに生息するショウガラゴというサルの絵です。このサルの別名は、ブッシュベイビーとも言います。この絵は、自宅に飾って、家宝にしています。
ホームズさんからいただいたショウガラゴ(ブッシュベイビー)の絵(*画像をクリックすると、拡大します。)