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人類学のススメ

人類学の世界をご紹介します。OCNの「人類学のすすめ」から、サービス終了に伴い2014年11月から移動しました。

動物考古学の本・全般37.第四紀試料分析法

2012年05月20日 | L1.動物考古学の本:全般[Zooarchaeolo

Daiyonki1993

第四紀試料分析法
価格:¥ 12,600(税込)
発売日:1993-09

 この本は、日本第四紀学会編により、試料調査法や試料分析法について書かれたものです。1993年に、東京大学出版会から出版されました。

 本書の内容は、以下のように、全2冊からなります。

  1. 試料調査法
  2. 研究対象別分析法

 第1巻の「試料調査法」には、脊椎動物の試料調査法が書かれています。

  • 2.6.1 魚類(高橋正志・中島経夫)
  • 2.6.2 両生類・爬虫類・鳥類・哺乳類(河村善也・樽野博幸)

 第2巻の「研究対象別分析法」には、脊椎動物の分析法が書かれています。

 4.1 魚類

  • 4.1.1 耳石(高橋正志)
  • 4.1.2 鱗(小寺春人)
  • 4.1.3 咽頭歯(中島経夫)

 4.2 両生類・爬虫類・鳥類・哺乳類

  • 4.2.1 歯・骨の形態(河村善也・樽野博幸)
  • 4.2.2 微細構造(小澤幸重)

 本書は、調査法や分析法について書かれた事典ですが、前出の部分は動物考古学にも大変、参考になります。


動物考古学の本・全般36.哺乳類の生物学2・形態

2012年05月19日 | L1.動物考古学の本:全般[Zooarchaeolo
哺乳類の生物学〈2〉 哺乳類の生物学〈2〉
価格:¥ 2,730(税込)
発売日:1998-07

 この本は、北海道大学(当時)の大泰司紀之さんが、哺乳類の形態について書いたものです。本書は、高槻成紀さんと粕谷俊雄さんによる編で、全5巻で出版された『哺乳類の生物学』シリーズの第2巻として、1998年に東京大学出版会から出版されました。

 本書の内容は、以下のように、全6章からなります。

  1. 体の基本構造:解剖学概論
  2. 体の表面:外皮と角
  3. 運動系:骨格と筋肉
  4. 歯:採食と咀嚼
  5. 内臓:消化・呼吸・泌尿・生殖
  6. 感覚器系:見る・聞く・味わう・嗅ぐ

 本書は、直接、動物考古学の本ではありませんが、哺乳類全般の形態について書かれており、大変、参考になります。

Otaishi1998


動物考古学の本・全般35.哺乳類の生物学1・分類

2012年05月18日 | L1.動物考古学の本:全般[Zooarchaeolo
分類 (哺乳類の生物学) 分類 (哺乳類の生物学)
価格:¥ 2,730(税込)
発売日:1998-05

 この本は、香川大学(当時)の金子之史さんが、哺乳類の分類について書いたものです。本書は、高槻成紀さんと粕谷俊雄さんによる編で、全5巻で出版された『哺乳類の生物学』シリーズの第1巻として、1998年に東京大学出版会から出版されました。

 本書の内容は、以下のように、全6章からなります。

  1. 分類学とはなにか
  2. 分類学と哺乳類
  3. 分類学のシステム
  4. 種の認識
  5. 個体群の変異
  6. 分類学から生物地理学へ

 本書は、直接、動物考古学の本ではありませんが、遺跡出土獣骨の種同定をする作業では、「分類」は基礎知識となります。

Kaneko1998


動物考古学・全般の本34.続日本野生動物記

2012年05月15日 | L1.動物考古学の本:全般[Zooarchaeolo

Obara19722

日本野生動物記 続―クマ・タヌキ・キツネ・イノシシ・リス・ハクビシン・シカ (2) (自然選書)
価格:¥ 1,478(税込)
発売日:1972-01

 この本は、元女子栄養大学の動物学者・小原秀雄さんが、日本の代表的な哺乳類について書いたものです。1972年に、自然選書として中央公論社から出版されました。

 本書の内容は、以下のように、全7章からなります。

  • クマ
  • タヌキ
  • キツネ
  • イノシシ
  • リス
  • ハクビシン
  • シカ

 本書は、雑誌『自然』に、1969年10月号から全14回にわたって連載された「日本野生哺乳動物記」の半分が元になっています。この雑誌『自然』は、1946年5月から1984年5月まで出版されていた科学雑誌で、39巻5号(通巻460号)で休刊となったものです。私も、学生時代購入していました。

 本書は、直接、動物考古学の本ではありませんが、代表的な日本の哺乳類の生態や形態について書かれており、大変、参考になります。


動物考古学・全般の本33.日本野生動物記

2012年05月14日 | L1.動物考古学の本:全般[Zooarchaeolo

Obara19721

日本野生動物記―オオカミ,カモシカ,カワウソ,イタチとテン,ウサギ,ヤマネコ (1972年) (自然選書)
価格:(税込)
発売日:1972

 この本は、元女子栄養大学の動物学者・小原秀雄さんが、日本の代表的な哺乳類について書いたものです。1972年に、自然選書として中央公論社から出版されました。

 本書の内容は、以下のように、全6章からなります。

  • オオカミ
  • カモシカ
  • カワウソ
  • イタチとテン
  • ウサギ
  • ヤマネコ

 本書は、雑誌『自然』に、1969年10月号から全14回にわたって連載された「日本野生哺乳動物記」の半分が元になっています。この雑誌『自然』は、1946年5月から1984年5月まで出版されていた科学雑誌で、39巻5号(通巻460号)で休刊となったものです。私も、学生時代購入していました。

 本書は、直接、動物考古学の本ではありませんが、代表的な日本の哺乳類の生態や形態について書かれており、大変、参考になります。


動物考古学・全般の本32.日本史のなかの動物事典

2012年05月11日 | L1.動物考古学の本:全般[Zooarchaeolo
日本史のなかの動物事典 日本史のなかの動物事典
価格:¥ 2,345(税込)
発売日:1992-06

 この本は、様々な分野の研究者4人により、日本史と関連して動物について書かれたものです。動物考古学者の金子浩昌さん・昆虫学者の小西正泰さん・歴史学者の佐々木清光さん・民俗学者の千葉徳爾さんにより、1992年に、東京堂出版から出版されました。

 本書は、『週間朝日百科・日本の歴史』の巻頭コラム「歴史のなかの動物」の記事が元になっており、増補改訂されています。

 本書の内容は、以下のように、全4部からなります。

  • 哺乳類(千葉徳爾)
  • 鳥類(佐々木清光)
  • 昆虫類(小西正泰)
  • 魚介類(金子浩昌)

 本書は、動物考古学者の金子浩昌さんによる部分以外は、直接、動物考古学の本ではありませんが、日本史の中での動物とヒトとの関わりが書かれており、大変、参考になります。

Kanekoetal1992


動物考古学・全般の本31.江戸時代人と動物

2012年05月10日 | L1.動物考古学の本:全般[Zooarchaeolo
江戸時代人と動物 江戸時代人と動物
価格:¥ 3,150(税込)
発売日:1995-10

 この本は、元国立歴史民俗博物館の塚本 学さんが、江戸時代の動物について書いたものです。1995年に、日本エディタースクール出版部から出版されました。

 本書の内容は、以下の通りです。

序章.異本人の歴史と他種動物との交渉

Ⅰ.日本人の人倫・生類意識

  • 江戸時代における動物の生命と人命
  • 生類憐み政策と西鶴本

Ⅱ.生活をめぐる動物

  • ブタにも歴史があります:生活をめぐる動物1
  • 犬と狼:生活をめぐる動物2
  • 虫とのつきあい:生活をめぐる動物3
  • 鷹と人間社会:生活をめぐる動物4
  • 江戸時代人の動物ペット
  • 犬はひとの鏡

Ⅲ.虫を見る目の歴史

  • 虫を見る目の歴史

付録.「山人外伝資料」外伝

 本書は、直接、動物考古学の本ではありませんが、江戸時代という時代に限って、主に文献から動物と人間の関係について書かれており、大変、参考になります。

Tsukamoto1995


動物考古学・全般の本30.人間がつくった動物たち

2012年05月09日 | L1.動物考古学の本:全般[Zooarchaeolo

Shoda1987

人間がつくった動物たち―家畜としての進化 (東書選書)
価格:¥ 1,260(税込)
発売日:1987-06

 この本は、元東京大学の正田陽一さんによる編著で家畜全般について書かれたものです。1987年に、東京書籍から出版されました。副題には、家畜としての進化とあります。

 本書の内容は、以下のように、全8章からなります。

  • 牛(正田陽一)
  • 馬(野澤 謙)
  • 山羊(野澤 謙)
  • 豚(正田陽一)
  • 鶏(西田隆雄)
  • 犬、猫(田名部雄一)
  • 兎(田名部雄一)、マウスとラット(山田淳三)
  • 分子の進化(河本 馨)

 本書は、直接、動物考古学の本ではありませんが、国内の代表的な家畜について書かれており、大変、参考になります。


動物考古学・全般の本29.動物と人間の文化誌

2012年05月08日 | L1.動物考古学の本:全般[Zooarchaeolo
動物と人間の文化誌 (歴博フォーラム) 動物と人間の文化誌 (歴博フォーラム)
価格:¥ 2,730(税込)
発売日:1997-07

 この本は、動物と人間の関わりについて書かれたものです。国立歴史民俗博物館編で、1997年に吉川弘文館から出版されました。本書は、1996年3月から同年5月まで、国立歴史民俗博物館で開催された企画展「動物とのつきあい」が元になっています。

 本書の内容は、以下の通りです。

動物と人間をめぐる文化(小松和彦・篠原 徹)

基調報告:動物とのつきあい

  • 江戸時代人のイヌとのつきあい(塚本 学)
  • 激動の近代中国:ブタたちの場合(武田雅哉)
  • 西アジアにおける人間と動物(松井 健)
  • 西洋世界の動物観(池上俊一)
  • 言語表象における動物の寓意:西アフリカ・モシ社会の事例(川田順造)

公開討論:人間社会における動物の位置

  1. アニマル・ライトの思想
  2. 発掘された動物たち
  3. 稲作文化と肉食の禁忌
  4. 人間社会のなかの動物
  5. 食べられる動物、保護される動物
  6. 家畜と野生動物

 本書は、直接動物考古学の本ではありませんが、基調報告の「江戸時代人のイヌとのつきあい」や、公開討論の「発掘された動物たち」が、大変、参考になります。

Nmjh1997


動物考古学全般の本28.動物と人間の歴史

2012年04月21日 | L1.動物考古学の本:全般[Zooarchaeolo

Eguchi2003

動物と人間の歴史
価格:¥ 2,520(税込)
発売日:2003-03

 この本は、麻布大学名誉教授の江口保暢さんが、11種類の動物と人間の歴史について書いたものです。2003年に、築地書館から出版されました。

 本書の内容は、以下のように、全10章からなります。著者の遊び心からか、「章」ではなく、「頭」・「匹」・「羽」となっています。

  • 第1匹.オオカミ:狼が来た!
  • 第2匹.イヌ:犬は友達
  • 第3頭.ヤギ、ヒツジ:山羊と羊は遊牧の世界から
  • 第4頭.ウシ:牛は農耕とともに歩んで来た
  • 第5頭.ウマ:馬が駆け抜けた遠い道
  • 第6頭.ブタ:豚は肉と脂の塊
  • 第7羽.ニワトリ:鶏は太陽を呼ぶ
  • 第8匹.ヘビ:蛇の神秘性
  • 第9匹.ネズミ:ネズミの害と愛嬌
  • 第10匹.ネコ:猫が来た苦難の道のり

 本書は、代表的な動物11種類について、世界史及び日本史の中での人間との歴史について書かれており、動物考古学にも大変、参考になります。


動物考古学全般の本27.骨の科学

2011年11月11日 | L1.動物考古学の本:全般[Zooarchaeolo

Opm2011

(*画像をクリックすると、拡大します。)

 この本は、沖縄県立博物館で、2011年2月4日~2011年3月21にかけて開催された企画展『骨の科学』展の図録です。2011年2月4日に、沖縄県立博物館・美術館から出版されました。アマゾンで検索しましたが、ヒットしませんでしたので、リンクさせていません。

 本書の内容は、以下のように、全5章からなります。

  1. 骨とはどのようなものか?
  2. 私たちヒトの骨
  3. 動物たちの骨
  4. 昔の骨や化石
  5. 骨の研究いろいろ

 本書は、A5版で86ページというあまり大きな本ではありませんが、ヒトの骨や動物の骨について書かれており、大変、参考になります。中でも、沖縄県立博物館・美術館がヒトが手を振って歩く理由を調べるために開発した、「TESIMO」の記事を興味深く読みました。


動物考古学全般の本26.事典・人と動物の考古学

2010年12月26日 | L1.動物考古学の本:全般[Zooarchaeolo
事典 人と動物の考古学 事典 人と動物の考古学
価格:¥ 3,360(税込)
発売日:2010-11

 この本は、国立歴史民俗博物館の西本豊弘さんと名古屋大学博物館の新美倫子さんによる編で、動物考古学について書かれた事典です。2010年に、吉川弘文館から出版されました。帯には、「骨が語る、日本人と動物の知られざる歴史」とあります。

 本書の内容は、以下の通りです。

  • 人と動物の歴史を探る(西本豊弘)
  • 動物考古学の世界
  • 骨を調べる
  • 捕らえる
  • 食べる
  • 飼う
  • 利用する
  • 占う・祈る
  • 古代の動物観
  • 付録

 このブログでも、動物考古学についての本は多数ご紹介してきましたが、「事典」は国内のみならず海外でも出版されていない貴重なものです。動物考古学の分野の基本文献となるでしょう。

 編著者以外の執筆者は、工藤雄一郎さん・車崎正彦さん・小林園子さん・波形早季子さん・北條朝彦さん・山根洋子さんです。

Nishimotoniimi_2010


動物考古学全般の本25.動物と中世

2010年04月05日 | L1.動物考古学の本:全般[Zooarchaeolo

Photo

動物と中世―獲る・使う・食らう (考古学と中世史研究 6)
価格:¥ 2,625(税込)
発売日:2009-07

 この本は、「考古学と中世史研究6」として、小野正敏さん・五味文彦さん・萩原三雄さんの3人の研究者による編で、2009年に高志書院から出版されました。2008年7月5日・6日に、帝京大学文化財研究所で開催された、第6回考古学と中世史シンポジウム「動物と中世社会:捕獲・加工・消費」が元になっています。

 本書の内容は、以下のように、全3部11編からなります。

序論.中世人の動物観(五味文彦)

第1部.野生と飼育

  • 動物考古学からみた中世の動物利用(松井 章)
  • 野生と中世社会(白水 智)
  • 牛馬の放牧と蒭の確保(盛本昌広)

第2部.捕獲・加工・消費

  • 都市鎌倉における動物(河野眞知郎)
  • 大内氏は何を食べたか(北島大輔)
  • 本州アイヌの狩猟と漁撈(関根達人)

第3部.表象とモノ

  • 山野河海における生類と信仰(苅米一志)
  • 中世絵画に見る動物の捕獲・加工・消費(斉藤研一)
  • 装束・武具・馬具にみる動物部位の使用(近藤好和)

シンポジウム「動物と中世社会」の成果と今後の課題(中澤克昭)

 本書の内容は、動物考古学だけではありませんが、大変、参考になります。


動物考古学全般の本24.ハンター&ハンティッド

2009年12月29日 | L1.動物考古学の本:全般[Zooarchaeolo
ハンター&ハンティッド―人はなぜ肉食獣を恐れ、また愛するのか ハンター&ハンティッド―人はなぜ肉食獣を恐れ、また愛するのか
価格:¥ 1,890(税込)
発売日:2006-04

Hunter and Hunted: Relationships between Carnivores and People Hunter and Hunted: Relationships between Carnivores and People
価格:¥ 3,679(税込)
発売日:2002-09-05

Hunter and Hunted: Relationships between Carnivores and People Hunter and Hunted: Relationships between Carnivores and People
価格:¥ 10,275(税込)
発売日:2002-09-05

 この本は、アバディーン大学名誉教授のハンス・クルークさんが、肉食獣とヒトの関係について書いた本です。垂水雄二さんによる翻訳で、2006年に、どうぶつ社から出版されました。

 本書の内容は、以下のように全12章からなります。

  1. 仕返しをしてはならない
  2. 食肉類の社会とは
  3. 狩りの獲物
  4. 人食い
  5. 家畜を襲い、病気をうつす
  6. 抗争の歴史
  7. 食肉類は何の役に立つか
  8. ペットとして、使役動物として
  9. 食肉類と隣人たち
  10. 捕食者から身を守るには
  11. 文化のなかの食肉類
  12. 彼らの未来

 本書にもふれられていますが、南アフリカのスワルトクランスで発見されたパラントロプスの頭蓋骨には、穴が2つくっきりとつけられていました。トランスヴァール博物館のボブ・ブレインは、この穴がヒョウによりつけられたことをつきとめています。これは、最古のヒョウの犠牲者であると考えられています。


動物考古学全般の本23.小さな骨の動物園

2009年11月24日 | L1.動物考古学の本:全般[Zooarchaeolo
小さな骨の動物園 (INAX booklet) 小さな骨の動物園 (INAX booklet)
価格:¥ 1,575(税込)
発売日:2005-12-15

 この本は、魚類・両生類・爬虫類・鳥類・哺乳類と様々な動物の骨の写真や図が満載されています。11月23日に、群馬県立自然史博物館の第34回企画展「BONES」展の最終日に見学に行き、ミュージアム・ショップで購入してきました。INAXギャラリー企画委員会の企画、建築・都市ワークショップの編集で、2005年にINAX出版から出版されました。

 本書の内容は、以下の通りです。

  • 骨の世界へようこそ
  • 食卓の恐竜(盛口 満)
  • 骨のデザイン
  • みんなで楽しく骨取りしよう!標本製作チーム「なにわホネホネ団」の活動(西澤真樹子)
  • 僕と骨と博物館と(相川 稔)
  • イヌイットの骨遊び(安田 守)
  • 遺跡の骨が教えてくれること(安部みき子)
  • 骨の彼方に(瀬戸山 玄)

 どの内容も、大変、興味深い話と写真で満載です。

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小さな骨の動物園の表紙(*画像をクリックすると、拡大します。)