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人類学のススメ

人類学の世界をご紹介します。OCNの「人類学のすすめ」から、サービス終了に伴い2014年11月から移動しました。

考古学の本5.オセアニア

2013年05月24日 | T1.考古学の本[Archaeology]

Takayamaishikawatakahashi1992

オセアニア (地域からの世界史)
価格:¥ 1,427(税込)
発売日:1992-12

 この本は、元帝塚山大学の高山 純さん・元東京都立大学の石川栄吉[1925-2005]さん・元群馬大学の高橋康昌さんにより、オセアニアの歴史について書かれたものです。1992年に、地域からの世界史第17巻として、朝日新聞社から出版されました。

 本書の内容は、以下のように、全4章からなります。

  • 序説.オセアニア史理解のために(石川栄吉)
  • Ⅰ.先史文化の時代:紀元前~15世紀(高山 純)
  • Ⅱ.西欧文明との出会いの時代:16~18世紀(石川栄吉)
  • Ⅲ.民族意識形成の時代:19~20世紀(高橋康昌)

 本書は、主にオセアニアの歴史の本ですが、高山 純さんによる、第Ⅰ章には考古学の記載が多くなされており、参考になります。


考古学の本4.楽園考古学

2013年05月23日 | T1.考古学の本[Archaeology]
楽園考古学 楽園考古学
価格:¥ 2,957(税込)
発売日:1994-05
楽園考古学―ポリネシアを掘る (平凡社ライブラリー) 楽園考古学―ポリネシアを掘る (平凡社ライブラリー)
価格:¥ 1,365(税込)
発売日:2000-01

 この本は、元ハワイ・ビショップ博物館の篠遠喜彦さんと博物学者・荒俣 宏さんにより、主にポリネシアの考古学について書かれたものです。1994年に単行本として、2000年に平凡社ライブラリーとして、平凡社から出版されました。

 本書の内容は、以下のように、全8章からなります。

  • 序章.タオテ・シノトとの出会い
  • 第1章.イースター島とポリネシア
  • 第2章.考古学ことはじめ
  • 第3章.釣針に魅せられて
  • 第4章.マルケサス諸島をめぐって
  • 第5章.フアヒネ島の大発見
  • 第6章.ポリネシア島めぐり
  • 第7章.楽園の実際

 本書は、長年、ポリネシアをフィールドにした篠遠喜彦さんと聞き手の荒俣 宏さんによる対談をまとめたものです。考古学がメインですが、人類学にも大変、参考になります。

Shinotoaramata1994


考古学の本3.オセアニア暮らしの考古学

2013年05月22日 | T1.考古学の本[Archaeology]
オセアニア 暮らしの考古学 (朝日選書) オセアニア 暮らしの考古学 (朝日選書)
価格:¥ 1,260(税込)
発売日:2002-11

 この本は、国立民族学博物館の印東道子さんが、オセアニアの考古学について書いたものです。2002年に、朝日選書715として、朝日新聞社から出版されました。

 本書の内容は、以下のように、全9章からなります。

  1. 海を渡る
  2. 島に住む
  3. 作る
  4. 捕る
  5. 育てる
  6. 食べる
  7. 飾る
  8. 葬る
  9. ふたたび海へ

 本書は、長年、オセアニアをフィールドにした印東道子さんの経験が豊富につまっています。特に、第8章は、人類学にも大変参考になります。

Into2002


考古学の本2.先史時代の人類

2010年05月25日 | T1.考古学の本[Archaeology]

Photo

先史時代の人類 (1969年) (新潮選書)
価格:¥ 630(税込)
発売日:1969

 この本は、アメリカの考古学者、ロバート・ブレイドウッド(Robert J. BRAIDWOOD[1907-2003]が、世界の先史時代の遺跡や遺物について書いたものです。原題は、『Prehistoric Men』で、初版は1948年にフィールド自然史博物館から出版されています。本書は、第7版を、文化人類学者の泉 靖一[1915-1970]さん・増田義郎さん・大貫良夫さん・松谷敏雄さんの4人で翻訳しています。1969年に、新潮選書として新潮社から出版されました。

 著者のブレイドウッドは、ミシガン州のデトロイトに生まれ、ミシガン大学を卒業後、シカゴ大学大学院を卒業し、引退まで、このシカゴ大学で教鞭をとりました。主に、イラク・イラン・トルコで農耕の起源をテーマに発掘調査を実施しています。また、その調査には、考古学者・農学者・植物学者・動物学者・地質学者等を動員して、総合調査を実施したパイオニアです。さらに、シカゴ大学の同僚で炭素年代測定法を考案し後にノーベル賞を受賞した、ウィラード・リビー(Willard LIBBY)[1908-1980]の影響も受け、年代測定を実施しています。これらは、やがて、シカゴ大学で、ニュー・アーケオロジー(New Archeology)と呼ばれる学派を形成する下地となりました。 

 ちなみに、このブレイドウッドは、アメリカ映画の「インディアナ・ジョーンズ」のモデルあるいはジョーンズの先生のモデルではないかと言われています。映画の中でも、ジョーンズは、シカゴ大学出身で、レイベンウッドに考古学を学んだという設定になっています。

  • 序文
  • 先史時代はどのようにして明らかにされてゆくか
  • 変わりゆく先史時代の世界
  • 先史時代人とは何か
  • 文化のはじまり
  • さらに豊かになる文化
  • 初期の新人たち
  • 終末と前奏曲
  • 最初の革命
  • 文明の征服
  • 先史時代の終幕
  • まとめ

 本書は、出版年が古いのですが、当時のブレイドウッドの考えや、調査の方法等、参考になります。

 


考古学の本1.旧石器時代ガイドブック

2009年08月23日 | T1.考古学の本[Archaeology]
ビジュアル版 旧石器時代ガイドブック (シリーズ「遺跡を学ぶ」別冊) ビジュアル版 旧石器時代ガイドブック (シリーズ「遺跡を学ぶ」別冊)
価格:¥ 1,575(税込)
発売日:2009-08

 この本は、日本の旧石器時代について、写真や絵を多用して解説した本です。浅間縄文ミュージアムの堤 隆さんが著者で、2009年に新泉社から出版されました。これは、新泉社から出版されている「遺跡を学ぶ」シリーズの別冊2として出版されています。

 私は、人類進化の系統樹の原図を提供した関係で、著者の堤さんから寄贈していただきました。本日、届きましたので、紹介させていただきます。

 本書の内容は、以下のように全20に分かれています。

  1. ようこそ旧石器時代へ
  2. 偉大なる旅
  3. 四万年以前の居住者はいたのか
  4. 最古の居住者の素顔
  5. 氷期の森
  6. 後期旧石器時代の動物たち
  7. 旧石器遺跡を掘る
  8. 狩猟・採集民の道具
  9. 石器をつくる技
  10. 黒曜石を求めて
  11. 旧石器の進化
  12. 磨かれた斧
  13. 環状キャンプに集う
  14. 仕掛けられた陥し穴
  15. あらゆる環境への適応
  16. 旧石器人は何を食べたか
  17. 遊動生活
  18. 最古の海洋航海者
  19. ホモ・サピエンスの美学
  20. 旧石器時代の人びとと社会

 巻末には、「一度は訪ねたい旧石器遺跡・博物館」のリストが掲載されており、訪問する際に大変、役に立ちます。