人類学のススメ

人類学の世界をご紹介します。OCNの「人類学のすすめ」から、サービス終了に伴い2014年11月から移動しました。

博物館全般の本23.博物館学を学ぶ

2014年09月30日 | H4.世界の人類学者[Anthropologist of

博物館学を学ぶ―入門からプロフェッショナルへ 博物館学を学ぶ―入門からプロフェッショナルへ
価格:¥ 2,052(税込)
発売日:2007-11

 この『博物館学を学ぶ』は、東京女子大学の水藤 真さんが、博物館学について書いた本です。2007年に、山川出版社から出版されました。博物館学の教科書です。

 本書の内容は、以下のように全9章からなります。

  1. 博物館の定義
  2. 博物館の本質と種類
  3. 資料と分類
  4. 資料の収集と整理・保管
  5. 資料の保存・分析・修理・製作
  6. 博物館の事業展開:博物館活動
  7. 博物館の情報
  8. 博物館の維持管理:運営
  9. これから博物館学を学ぶ人へ

 以前、ご紹介した、同じ著者による博物館を考えるⅠ・Ⅱ・Ⅲと併せて読まれることを、お勧めします。

Suito2007


博物館全般の本22.達人たちの大英博物館

2014年09月29日 | H4.世界の人類学者[Anthropologist of

達人たちの大英博物館 (講談社選書メチエ) 達人たちの大英博物館 (講談社選書メチエ)
価格:¥ 1,677(税込)
発売日:1996-07

 この『達人たちの大英博物館』は、イギリスで活躍している、松居竜五さん・小山 騰さん・牧田健史さんの3人の方々が、大英博物館について書いた本です。1996年に、講談社選書メチエ81として、講談社から出版されました。

 本書は、以下のように全5章からなります。

  1. ヴィクトリア朝の発展
  2. コレクションの形成
  3. 収蔵された「日本」
  4. 大英博物館学派とその時代Ⅰ
  5. 大英博物館学派とその時代Ⅱ
  6. エピローグ

 この大英博物館には、有名な博物学者の南方熊楠[1867-1941]が東洋調査部に在籍していたことでも有名で、本書にもふれられています。1759年に開館した世界有数の博物館と、博物館に関わった研究者について知ることができる本です。

Matsuikoyamamakita1996


博物館全般の本21.大英博物館の舞台裏

2014年09月28日 | H4.世界の人類学者[Anthropologist of

大英博物館の舞台裏 大英博物館の舞台裏
価格:¥ 2,412(税込)
発売日:1994-03

 この『大英博物館の舞台裏』は、元大英博物館館長のデイヴィッド・ウィルソン(David M. WILSON)さんが、1989年に出版した『The British Museum: purpose and politics』の翻訳です。出光美術館の中尾太郎さんによる翻訳で、1994年に平凡社から出版されました。

 本書の内容は、以下のように、全8章からなります。

  1. かの高雅なる宝物庫
  2. 収集
  3. 収蔵品の管理
  4. スタッフとトラスティー
  5. 建物と展示
  6. 資金
  7. 全世界のために
  8. 我々は今後何をなすべきか

 著者のウィルソンさんは、1977年から1991年にかけて15年間大英博物館の館長をつとめた方です。この本は、歩きながら、あるいは立ったまま約2ヶ月で書き上げたそうです。本書は、大英博物館のガイドというよりは、タイトル通りに、博物館の裏側を知ることができる本です。

Wilson1994


博物館全般の本20.遙かなるスミソニアン

2014年09月27日 | H4.世界の人類学者[Anthropologist of

遙かなるスミソニアン―博物館と大学とアーカイブスと 遙かなるスミソニアン―博物館と大学とアーカイブスと
価格:¥ 2,700(税込)
発売日:1997-03

 この『遙かなるスミソニアン』は、松本栄寿さんが、世界最大の博物館と呼ばれるアメリカのスミソニアン協会について書いた本です。1997年に、玉川大学出版部から出版されました。

 本書の内容は、以下のように、全10章からなります。

  1. ワシントンのスミソニアンへ
  2. アメリカ歴史博物館の日々
  3. メリーランド大学の学生
  4. 博物館のさまざまな展示
  5. スミソニアンの基本方針
  6. ワシントン周辺のにぎわい
  7. 東海岸の博物館とアーカイブス
  8. 西海岸のシリコンバレー
  9. アトランタとジョン
  10. 博物館と技術史とアーカイブス

 スミソニアン協会は、イギリスの化学者、ジェームズ・スミッソン(James SMITHSON)[1754-1829]の遺産を基金として、1846年に創立されています。国立自然史博物館や国立アメリカ歴史博物館・国立航空博物館等の多くの博物館を運営しています。

 著者の松本栄寿さんは、1993年から1994年にかけて、国立アメリカ歴史博物館の客員研究員やメリーランド大学に留学していたそうで、スミソニアン協会について詳しく書かれています。

Matsumoto1997


博物館全般の本19.博物館からミューズランドへ

2014年09月26日 | H4.世界の人類学者[Anthropologist of

博物館からミューズランドへ 博物館からミューズランドへ
価格:¥ 1,782(税込)
発売日:1989-03

 この『博物館からミューズランドへ』は、建築家の上田 篤さんが遊園地的ミュージアムの実践論について書いた本です。1989年に、学芸出版社から出版されました。

 本書の内容は、以下のように、全8章からなります。

  1. こんなやりかたでは人が集まらない
  2. ミューズランドとはなにか
  3. ミューズランドの可能性
  4. 立派でなくても大空間があれば
  5. 博物館が楽しくなる
  6. 「橋の博物館」の仕掛け
  7. どの町にも面白い題材はある
  8. ミューズランドが町をつくる

 著者の上田さんは、1988年に開館した瀬戸大橋架橋記念館の建物を設計したことで有名な方です。写真で見ると、橋の形をしたとてもユニークな設計です。

Ueda1989


博物館全般の本18.市民のなかの博物館

2014年09月25日 | H4.世界の人類学者[Anthropologist of

市民のなかの博物館 市民のなかの博物館
価格:¥ 2,160(税込)
発売日:1993-04

 この『市民のなかの博物館』は、元東京学芸大学の伊藤寿朗[1947-1991]さんが、市民に開かれた博物館像について書いた本です。本書は、伊藤寿朗さんの死後の1993年に、吉川弘文館から出版されました。

 本書の内容は、以下のように、全2部11章からなります。

Ⅰ.市民と博物館

  1. 博物館とはなにか
  2. 博物館の仕事
  3. 博物館の専門的職員:学芸員
  4. 博物館はなにをめざすのか:博物館の学習と教育
  5. 博物館と行政:市民の学習・文化創造を保障する運営
  6. 博物館と市民

Ⅱ.現代の博物館

  1. 博物館の大衆化
  2. 第三世代の博物館像
  3. 地域博物館論
  4. 消費社会の博物館
  5. 博物館運営の問題:学芸活動の制度的保障

 本書の内、第2部第2章には、第三世代の博物館像とあります。第一世代とは国宝や天然記念物等を保存する古典的博物館、第二世代とは通常の博物館、第三世代とは社会の要請にもとづいて市民の参加・体験を運営の軸とする博物館を指すそうです。著者は、この第三世代の博物館を市民に開かれた博物館像としてとらえており、新しい博物館の目標としています。

Ito1993


博物館の歴史の本4.明治博物館事始め

2014年09月24日 | H4.世界の人類学者[Anthropologist of

Shiina1989

明治博物館事始め
価格:¥ 2,700(税込)
発売日:1989-12

 この『明治博物館事始め』は、元国立科学博物館の椎名仙卓さんが、主に、明治時代の日本の博物館について書いたものです。1989年に、思文閣出版から出版されました。

 本書の内容は、以下のように、全2部からなります。

  • Ⅰ.博物館を理解するために
  • Ⅱ.明治博物館事始め

 本書は、著者の椎名仙卓さんが、「博物館研究」に3年間連載した、同名のシリーズが元になっています。明治の草創期における、博物館・美術館・動物園・植物園等のエピソードが多く書かれており、大変、参考になります。


博物館の歴史の本3.博物館の誕生

2014年09月23日 | H4.世界の人類学者[Anthropologist of

博物館の誕生―町田久成と東京帝室博物館 (岩波新書) 博物館の誕生―町田久成と東京帝室博物館 (岩波新書)
価格:¥ 842(税込)
発売日:2005-06-21

 この『博物館の誕生』は、元東京国立博物館の関 秀夫さんが、東京国立博物館の前身の東京帝室博物館とその創始者の町田久成[1838-1897]について書いた本です。2005年に、岩波新書新赤版953として、岩波書店から出版されました。

 本書の内容は、以下のように、全10章からなります。

  • 序章.若き日の町田久成
  • 一章.万国博覧会と博物館の構想
  • 二章.「博覧会を公開する」博物館
  • 三章.博物館をつくりたい
  • 四章.博物館の資料を求めて
  • 五章.上野の山に博物館を
  • 六章.博物館が開館した
  • 七章.博物館を皇室に
  • 八章.帝室博物館の誕生
  • 終章.晩年の町田久成

 明治15年に開館した東京国立博物館は、大英博物館をモデルとして計画され、町田久成は初代館長に就任します。ところが、在任わずか7ヶ月で解任され、二代館長として田中芳男が就任します。ところが、この二代館長も在任わずか7ヶ月で解任されるという、草創期の混乱が描かれています。

Seki2005


博物館全般の本17.博物館を楽しむ

2014年09月22日 | H4.世界の人類学者[Anthropologist of

博物館を楽しむ―琵琶湖博物館ものがたり (岩波ジュニア新書) 博物館を楽しむ―琵琶湖博物館ものがたり (岩波ジュニア新書)
価格:¥ 842(税込)
発売日:2000-10-20

 この『博物館を楽しむ』は、滋賀県の琵琶湖博物館の元館長・川那部浩哉さんによる編著で、琵琶湖博物館について書かれた本です。副題には、「琵琶湖博物館ものがたり」とあります。2000年に、岩波書店の岩波ジュニア新書360として出版されました。

 本書の内容は、以下のように、全5章からなります。

  1. 博物館へようこそ
  2. 博物館の歴史と未来
  3. 博物館をつくる
  4. あなたも私も博物館員
  5. 作り上げたい博物館のこれから

 この琵琶湖博物館は、1996年10月に開館しました。この開館に至るまでが様々なスタッフ34人により書かれており、大変、参考になります。

Kawanabe2000


博物館全般の本16.おススメ博物館

2014年09月21日 | H4.世界の人類学者[Anthropologist of

おススメ博物館 (文春新書) おススメ博物館 (文春新書)
価格:¥ 745(税込)
発売日:2002-05

 この『おススメ博物館』は、フリーライターの小泉成史さんが、全国のおススメ博物館50館を紹介したものです。「まえがき」には、「著者個人から見た、きわめて不公平、えこひいきなガイドである。」とあるように、ユニークな博物館ガイドになっています。2002年に、文春新書248として、文芸春秋社から出版されました。

 本書に掲載された50館は、逓信総合博物館・科学技術館・明治大学博物館・東京理科大学近代科学資料館・消防博物館・早稲田大学會津八一記念博物館・印刷博物館・東京大学総合研究博物館・江戸東京博物館・墨田区の「小さな博物館」・すみだ環境ふれあい館・江東区深川江戸資料館・日本科学未来館・船の科学館・目黒寄生虫館・昭和のくらし博物館・たばこと塩の博物館・紙の博物館・東京農工大学工学部附属繊維博物館・江戸東京たてもの園・日本工業大学工業技術博物館・大谷資料館・茨城県自然博物館・千葉県立中央博物館・海の博物館・日本新聞博物館・シルク博物館・日本郵船歴史資料館・電気の史料館・環境エネルギー館・川崎市市民ミュージアム・発見工房クリエイト・相模原市立博物館・湘南台文化センターこども館・平塚市博物館・浜松市楽器博物館・産業技術記念館・トヨタ博物館・博物館明治村・滋賀県立琵琶湖博物館・京都大学総合博物館・海小路蒸気機関車館・京都市青少年科学センター・JT生命誌研究館・大阪市立住まいのミュージアム・ワッハ上方・なにわの海の時空館・宝塚市立手塚治虫記念館・竹中大工道具館・UCCコーヒー博物館です。

 本書は、関東地方と関西地方の博物館を中心に著者が自ら訪問して紹介されています。取材方法は、アポなしで博物館をまず見てから、後で広報担当者に補足取材をしたそうです。ここにも、著者こだわりの取材方法があります。

Koizumi2002


博物館全般の本15.博物館の楽しみ方

2014年09月20日 | H4.世界の人類学者[Anthropologist of

博物館の楽しみ方 (講談社現代新書) 博物館の楽しみ方 (講談社現代新書)
価格:¥ 681(税込)
発売日:1994-06

 この『博物館の楽しみ方』は、元大阪市立自然史博物館館長の千地万造さんが、日本の博物館について書いた本です。1994年に、講談社現代新書1207として、講談社から出版されました。

 本書の内容は、以下のように、全8章からなります。

  1. 日本の博物館
  2. 博物館を楽しむ
  3. 地域に息づく博物館
  4. 文化遺産を収集し継承する
  5. 自然とともに生きるために
  6. 展示はどのようにしてつくられるか
  7. 市民とともに学ぶ:大阪市立自然史博物館の場合
  8. 博物館の国際協力

 本書は、博物館の草分け的存在の大阪市立自然史博物館に長年勤務された千地万造さんの、博物館への思いがつまっている本です。千地さんが勤務されていた頃は、「学芸員? そりゃなんじゃ!」と言われていたそうで、今では想像もできない状況であったことが推測されます。

Chiji1994


博物館全般の本14.日本全国産業博物館めぐり

2014年09月19日 | H4.世界の人類学者[Anthropologist of

日本全国 産業博物館めぐり (PHP新書 523) 日本全国 産業博物館めぐり (PHP新書 523)
価格:¥ 929(税込)
発売日:2008-05-16

 この『日本全国産業博物館めぐり』は、名古屋工業大学の武田竜弥さんによる編著で、北は北海道から南は鹿児島県までの産業博物館94館を紹介した本です。副題には、「地域の感性を伝える場所」とあります。2008年に、PHP新書523として、PHP研究所から出版されました。

 

 本書の内容は、以下のように、地域毎に6章に分かれます。

  • 北海道・東北(8館)
  • 関東・甲信越(22館)
  • 東海・北陸(19館)
  • 近畿(21館)
  • 中国・四国(14館)
  • 九州(10館)

 日本全国の産業博物館に絞った解説は、大変、参考になります。

Takeda2008


博物館全般の本13.この博物館が見たい!

2014年09月18日 | H4.世界の人類学者[Anthropologist of

この博物館が見たい! (ちくま新書) この博物館が見たい! (ちくま新書)
価格:¥ 886(税込)
発売日:2005-04

 この『博物館が見たい!』は、歴訪会主宰・テレビ美術家協会総合プロデューサーの桑原茂夫さんが、全国89の博物館について書いたものです。2005年に、筑摩書房のちくま新書529として出版されました。あとがきにあるように、講談社で出版された「週刊日録20世紀」と「週刊再現日本史」に連載された記事が元になっています。

 本書の内容は、以下のように、全5部からなります。

  1. 悠久の時と人類のいとなみ
  2. こんなところにも技術の粋が!
  3. この土地にこの文化あり
  4. 見る人をとりこにする蒐集の愉悦
  5. 想像力を刺激し、想像力を超える

 本書には、北は北海道から南は鹿児島までの様々な分野の博物館、全89館が掲載されています。以下は、本書のカバーから引用します。

 (引用始め)・・・「国宝級の名だたる名品を収蔵する大博物館も魅力的だが、世の中には、思いもよらない、だけどこだわり抜いたコレクションや奇想天外の逸品を誇る博物館・ミュージアムが、あまたある。それらは同好の士に愉悦を与えるだけでなく、何気なく訪れてしまった人を、ついトリコにしてしまう力を秘めている」・・・(引用終わり)

Kuwabara2005

 


博物館全般の本12.博物館へ行こう

2014年09月17日 | H4.世界の人類学者[Anthropologist of

博物館へ行こう (岩波ジュニア新書) 博物館へ行こう (岩波ジュニア新書)
価格:¥ 907(税込)
発売日:2007-07-20

 この『博物館へ行こう』は、東京国立博物館の展示デザイナーの木下史青さんが「記念撮影したくなる展示風景」を目指して東京国立博物館のリニューアルを行った体験を元にして博物館全般について書いた本です。2007年に、岩波書店の岩波ジュニア新書571として出版されました。

 本書の内容は、以下のように、全5章からなります。

  1. 博物館に記念撮影した展示風景を
  2. 博物館の仕事
  3. 博物館を楽しむ
  4. 進化する博物館
  5. 博物館へ行こう

 本書には、日本のみならず、海外の博物館の事例紹介も多数あり、参考になります。

Kinoshita2007


博物館全般の本11.博物館と情報

2014年09月16日 | H4.世界の人類学者[Anthropologist of

博物館と情報―館長対談 (中公新書 692) 博物館と情報―館長対談 (中公新書 692)
価格:¥ 588(税込)
発売日:1983-01

 この『博物館と情報』は、元国立民族学博物館館長の梅棹忠夫さんと、様々な分野の12人の方々との対談を掲載したものです。元々は、『月刊みんぱく』に掲載されたものが再録されています。1983年に、中公新書692として、中央公論社から出版されました。

 本書の内容は、以下のように梅棹忠夫さんと12人の方々との対談が掲載されています。

  • 歴博百年の計:井上光貞
  • 博物館相互の連携プレー:丸山茂樹
  • 博物館と国際広報:福田 繁
  • 博物館学の基礎課程:中川成夫
  • 博物館と学習情報システム:遠山敦子
  • 地球時代の情報処理:高全恵星
  • 博物館の教育的利用:山内 篤
  • 映像情報の価値:和崎信哉
  • 音楽のソフトウェア:小泉文夫
  • 博物館と写真情報:岩宮武二
  • 博物館の広報活動:高田 宏
  • 文化経済学事始め:山田浩之

 この12人の方々の中には、故人も多く貴重な記録です。

Umesao1983