人類起源論 (1928年) (人類学叢書〈第2篇〉) 価格:(税込) 発売日:1928 |
この本は、京都帝国大学医学部病理学教室教授(当時)の清野謙次[1885-1955]さんと京都帝国大学医学部解剖学教室助教授(当時)の金関丈夫[1897-1983]さんが、人類進化について書いたものです。1928年に、人類学叢書第2編として、岡書院から出版されました。
本書の内容は、以下のように、全4編からなります。
- 緒論
- 人類起源総論:人類が動物より由来せる証拠
- 人類起源系統論
- 人類化成論
なお、本書は、清野謙次さんと金関丈夫さんの連名になっていますが、本書の『自序』には、清野謙次さんが「著者の一人たる金関君は少壮の人類学者である。そして実の所本書は同君の人類学者としての初舞台である。同君は今日京都帝国大学医学部の助教授であって、同時に又京大文学部及大谷大学講師として人類学を講じて居られる。それで本書は全然同君の意志に任せて執筆していただいて、余が毫も補筆せざるのが良いと思った位であった。唯世の中の事情は之れを許さなかったので、余は僅かに補筆して著者の一人たる光栄を擔った。それであるから本書は大体に於いて金関君の実力を以て書かれている。」とあるように、ほとんどを金関丈夫さん一人で書いたことがわかります。当時、金関丈夫さんはまだ31歳という若さですが、多くの文献を参照して書かれています。