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人類学のススメ

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古人口学の洋書1.イリノイ川下流域におけるミドル・ウッドランド期の人口

2010年06月06日 | K9.古人口学の洋書[Palaeodemography:

Asch1976

Middle Woodland Population of the Lower Illinois Valley (Scientific Papers, No 1)
価格:¥ 720(税込)
発売日:1976-06

 この本は、ディヴィッド・アッシュ(David L. ASCH)さんが、イリノイ川下流域のミドル・ウッドランド期(中期ウッドランド期)の古人口について書いたものです。1976年に、ノースウェスタン大学考古学プログラム科学論文第1号として出版されました。

 本書の内容は、以下のように、全5章からなります。

  1. イントロダクション
  2. 背景と方法
  3. 人口構造
  4. 人口推定
  5. ディスカッションと要約

 この当時、ミドル・ウッドランド期は、一般的に150B.C.~A.D.400(約550年間)と考えられていました。また、C14年代測定法では、最小で70B.C.~A.D.320(約390年間)・最大で230B.C.~A.D.460(約690年間)と考えられていました。現在では、200B.C.~A.D.400年(約600年間)前後と考えられているようです。

 著者のアッシュさんは、私がキャンプスヴィルでお会いした当時は、専門を変えて考古植物学を研究していました。実際、フィールド・スクールでは、植物や環境の変遷について教えていただきました。現在は、ニューヨーク州のアルバニーにあり1836年に創立された、ニューヨーク州立博物館に、考古植物学者として勤務されています。

David_asch

植物や環境の変遷を説明するディヴィッド・アッシュさん(*画像をクリックすると、拡大します。)