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人類学のススメ

人類学の世界をご紹介します。OCNの「人類学のすすめ」から、サービス終了に伴い2014年11月から移動しました。

霊長類その他の本4.原猿の森

2012年05月25日 | M8.霊長類の本:その他[Primates・Othe

Kawamichi1978

原猿の森―サルになりそこねたツパイ (1978年) (自然選書)
価格:¥ 1,050(税込)
発売日:1978-07

 この本は、元大阪市立大学の動物学者・川道武男さんが、ツパイについて書いたものです。副題には、「サルになりそこねたツパイ」とあります。なお、ツパイは以前は霊長類に分類されていましたが、現在でははずされている場合が多いようです。1978年に、自然選書として、中央公論社から出版されました。

 本書の内容は、以下のように、全9章からなります。

  1. ツパイを求めて
  2. ツパイの行動
  3. ワナの狩人
  4. 空間構造
  5. ペアの生活
  6. なわばり制
  7. 声とにおい
  8. 繁殖とその結末
  9. 木に登ったサル:原猿

 本書は、著者の川道武男さんが、1974年8月から1975年3月まで、東南アジアのマレーシアとシンガポールで現地調査した結果が書かれています。日本語で書かれたツパイに関するまとまった本としては、本書が唯一だと思われます。


霊長類その他の本3.自然がほほ笑むとき

2012年04月25日 | M8.霊長類の本:その他[Primates・Othe
自然がほほ笑むとき 自然がほほ笑むとき
価格:¥ 1,937(税込)
発売日:1993-11

 この本は、霊長類学者・伊谷純一郎[1926-2001]さんが霊長類その他について書いたエッセイ(随筆)をまとめたものです。1993年に、平凡社から出版されました。

 本書の内容は、以下のように、全4章からなります。

  • 自然がほほ笑むとき
  • 旅への衝動
  • 先達たちの足跡
  • 自然界における人間の位置

 本書は、伊谷純一郎さんが、1981年から1993年まで、様々な新聞や雑誌に投稿した随筆が再録されています。本書には、伊谷純一郎さんの1990年に行った退官記念講演「人類学とアフリカの旅」が再録されていますす。なお、本書の表紙は、伊谷純一郎さんの実父で洋画家の伊谷賢蔵[1902-1970]さんが描いたスケッチだそうです。

Itanij1993

伊谷(1993)『自然がほほ笑むとき』表紙(*画像をクリックすると、拡大します。)


霊長類その他の本2.自然の慈悲

2012年04月24日 | M8.霊長類の本:その他[Primates・Othe
自然の慈悲 自然の慈悲
価格:¥ 1,896(税込)
発売日:1990-03

 この本は、霊長類学者・伊谷純一郎[1926-2001]さんが霊長類その他について書いたエッセイ(随筆)をまとめたものです。1990年に、平凡社から出版されました。

 本書の内容は、以下のように、全5章からなります。

  • 洛北随想
  • 野鳥雑記
  • サル学余録
  • アフリカ断章
  • 自然の慈悲

 本書は、伊谷純一郎さんが、1979年から1988年まで、様々な新聞や雑誌に投稿した随筆が再録されています。本書が出版された、1990年は、伊谷純一郎さんが京都大学を定年退官された年にあたります。なお、本書の表紙は、伊谷純一郎さんの実父で洋画家の伊谷賢蔵[1902-1970]さんが描いたスケッチだそうです。

Itanij1990

伊谷(1990)『自然の慈悲』表紙(*画像をクリックすると、拡大します。)


霊長類その他の本1.大旱魃・トゥルカナ日記

2012年04月23日 | M8.霊長類の本:その他[Primates・Othe

Itanij1982

大旱魃―トゥルカナ日記 (1982年) (新潮選書)
価格:¥ 840(税込)
発売日:1982-11

 この本は、霊長類学者・伊谷純一郎[1926-2001]さんが、1980年にアフリカのトゥルカナで調査した際の日記を元に書いたものです。1982年に、新潮選書として新潮社から出版されました。

 本書の内容は、以下のように、全6章からなります。

  1. 飢餓の原野
  2. ラポー
  3. 牛牧
  4. アウイ・ナポロンにて
  5. エピローグ

 個人的には、第2章の「埋葬」(pp.85-86)を興味深く読みました。それによると、「子供が亡くなった場合、死体を藪に持っていき、砂を少し掘ってエプーの葉を敷いてその上に遺体を置く。」とあります。「子供を土に埋めると、つぎの子に恵まれないと信じられている。」そうです。