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人類学のススメ

人類学の世界をご紹介します。OCNの「人類学のすすめ」から、サービス終了に伴い2014年11月から移動しました。

動物考古学の本・その他13.ネズミ

2012年05月17日 | L4.動物考古学の本:その他[Zooarchaeo

Kitahara1986

ネズミ―けものの中の超繁栄者 (山の小さな動物たち)
価格:¥ 1,260(税込)
発売日:1986-10

 この本は、東京農業大学(当時)の北原正宣さんが、ネズミ全般について書いたものです。副題には、「けものの中の超繁栄者」とあります。1986年に、自由国民社から出版されました。

 本書の内容は、以下のように、全5章からなります。

  1. ネズミを理解しよう
  2. ネズミといわれる所以
  3. ネズミのからだ
  4. ネズミを調査する
  5. ネズミの分布

 本書は、直接、動物考古学の本ではありませんが、ネズミ全般が解説されており、また比較標本作製のためのネズミの採集法や捕獲用具についても解説されているため、大変、参考になります。


動物考古学の本・その他12.ニホンカモシカのたどった道

2012年05月16日 | L4.動物考古学の本:その他[Zooarchaeo
ニホンカモシカのたどった道―野生動物との共生を探る (中公新書) ニホンカモシカのたどった道―野生動物との共生を探る (中公新書)
価格:¥ 735(税込)
発売日:2000-06

 この本は、元九州大学の動物学者・小野勇一さんが、ニホンカモシカについて書いたものです。2000年に、中公新書1539として、中央公論社から出版されました。

 本書の内容は、以下のように、全6章からなります。

  • 序章.カモシカ研究事始め
  • 第1章.ニホンカモシカとはどんな動物か
  • 第2章.反芻類としてのカモシカ
  • 第3章.生まれてから死ぬまで
  • 第4章.ニホンカモシカを追う
  • 第5章.「カモシカ問題」とは何か

 本書は、直接、動物考古学の本ではありませんが、カモシカの生態や形態について書かれており、大変、参考になります。

Ono2000


動物考古学・その他の本11.歯から読みとるシカの一生

2012年05月12日 | L4.動物考古学の本:その他[Zooarchaeo
歯から読みとるシカの一生 (自然史の窓 2) 歯から読みとるシカの一生 (自然史の窓 2)
価格:¥ 1,995(税込)
発売日:1998-11-06

 この本は、麻布大学の高槻成紀さんが、シカの歯から死亡年齢を推定する方法について書いたものです。1998年に、岩波書店から出版されました。

 本書の内容は、以下のように、全6章からなります。

  1. 死体について
  2. シカとはどのような生き物か
  3. なにが読みとれるか
  4. シカの頭骨からわかること
  5. 歯の磨滅が語るもの
  6. シカの歯からわかる年齢

 本書は、シカの頭骨や歯について書かれており、動物考古学に参考になります。

Takatsuki1998


動物考古学・その他の本10.毛皮と人間の歴史

2010年04月15日 | L4.動物考古学の本:その他[Zooarchaeo
毛皮と人間の歴史 毛皮と人間の歴史
価格:¥ 2,940(税込)
発売日:2003-02

 この本は、元京都大学の海洋生物学者・西村三郎さん[1930-2001]が、世界の毛皮をめぐる話をまとめたものです。著者の遺作として、2003年に、紀伊國屋書店から出版されました。著者の西村三郎さんは、海洋生物学者でしたが、博物学の歴史にも造詣が深く、『リンネとその使徒たち』では大佛次郎賞を受賞されています。

 本書の内容は、以下のように、全9章からなります。

  1. 毛皮:人類最初の衣料
  2. 最初に毛皮を着たのは誰か?:人類史の流れに沿って
  3. 毛皮と毛皮獣の世界
  4. 古代社会から
  5. 花ひらく毛皮文化:中世の世界
  6. 荒野にクロテンを求めて:ロシアの興隆とシベリア進出
  7. 新世界の呼び声
  8. 西と東の出会い
  9. 日本の毛皮と皮革

 本書は、直接、動物考古学の本ではありませんが、大変、参考になります。国内のみならず、海外でも本書のようなテーマで書かれた本はあまりありません。世界の毛皮の歴史が、翻訳ではなく、日本語でオリジナルで書かれている点に敬服しました。


動物考古学・その他の本9.十二支の動物たち

2010年03月26日 | L4.動物考古学の本:その他[Zooarchaeo
十二支の動物たち 十二支の動物たち
価格:¥ 2,730(税込)
発売日:1998-11

 この本は、元平凡社の五十嵐謙吉さんが、十二支の動物について書いたものです。1998年に、八坂書房から出版されました。

 本書の内容は、以下のように、全13章からなります。

  • 序.干支
  • 1.鼠・子(ね)
  • 2.牛・丑(うし)
  • 3.虎・寅(とら)
  • 4.兎・卯(う)
  • 5.竜・辰(たつ)
  • 6.蛇・巳(み)
  • 7.馬・午(うま)
  • 8.羊・未(ひつじ)
  • 9.猿・申(さる)
  • 10.鶏・酉(とり)
  • 11.犬・戌(いぬ)
  • 12.猪・亥(い)

 本書は、直接、動物考古学の本ではありませんが、十二支の動物の歴史や民俗について書かれており、大変、参考になります。


動物考古学・その他の本8.十二支の民俗誌

2010年03月25日 | L4.動物考古学の本:その他[Zooarchaeo
十二支の民俗誌 十二支の民俗誌
価格:¥ 2,730(税込)
発売日:2000-11

 この本は、武蔵野美術大学の佐藤健一郎さん・田村善次郎さんによる著・工藤員功さんによる写真で、十二支の民俗について書かれたものです。2000年に、八坂書房から出版されました。

 本書の内容は、以下のように、全13章からなります。

  • 子・鼠
  • 丑・牛
  • 寅・虎
  • 卯・兎
  • 辰・龍
  • 巳・蛇
  • 午・馬
  • 未・羊
  • 申・猿
  • 酉・鶏
  • 戌・犬
  • 亥・猪
  • 鹿

 本書は、直接、動物考古学の本ではありませんが、十二支の民俗について解説されており、大変、参考になります。


動物考古学・その他の本7.十二支動物の話

2010年03月05日 | L4.動物考古学の本:その他[Zooarchaeo
十二支動物の話 子丑寅卯辰巳篇 十二支動物の話 子丑寅卯辰巳篇
価格:¥ 3,360(税込)
発売日:1999-12

 この本は、元桃山学院大学の井本英一さんが、十二支の動物について書いたものです。元々は、1984年から1999年にかけて、様々な学術雑誌に発表した論考をまとめたものになります。1999年に、法政大学出版局から出版されました。

 本書の内容は、以下のように、全7章からなります。

  • 十二支の源流
  • 鼠の話
  • 牛の話
  • 虎の話
  • 兎の話
  • 竜の話
  • 蛇の話

 本書は、直接、動物考古学の本ではありませんが、動物の歴史や民俗について書かれており、大変、参考になります。


動物考古学・その他の本6.ニホンカモシカの解剖図説

2010年01月03日 | L4.動物考古学の本:その他[Zooarchaeo

Photo_2

ニホンカモシカの解剖図説
価格:¥ 14,700(税込)
発売日:2003-08

 この本は、北海道大学の杉村 誠さんと岐阜大学の鈴木孝義さんが書いた、ニホンカモシカの解剖図説です。1992年に、北海道大学図書刊行会から出版されました。

 本書の内容は、以下のように、全8章からなります。

  1. 骨格
  2. 体幹
  3. 頚部および胸腔
  4. 腹腔および骨盤腔
  5. 前肢
  6. 後肢
  7. 頭部
  8. ニホンカモシカ体部位および臓器の計測値

 動物考古学にとっては、第1章が参考になります。地域差がありますが、ニホンカモシカの骨は、縄文時代の遺跡から時々出土します。シカの骨とは形や大きさが似ているので、注意が必要になります。また、第8章には、骨の計測値も掲載されているので、大変参考になります。


動物考古学・その他の本5.日本猿の解剖図譜

2010年01月02日 | L4.動物考古学の本:その他[Zooarchaeo

Photo

日本猿の解剖図譜
価格:¥ 10,500(税込)
発売日:1992-02

 この本は、山口大学の牧田登之さんが書いた、ニホンザルの解剖図譜です。1992年に、東京大学出版会から出版されました。ニホンザルは、日本に固有の種で、本州・四国・九州に生息するニホンザルと、屋久島に生息するヤクザルとに分かれます。

 本書の内容は、以下のように、全6章に分かれます。

  1. 骨格系
  2. 筋系
  3. 内蔵系
  4. 神経系
  5. 血管系
  6. リンパ系

 動物考古学にとっては、第1章の骨格系が大変参考になります。ニホンザルは、身近な動物ですが、本にまとめられたものは無く、大変、参考になります。

Makita1992


動物考古学・その他の本4.硬骨魚類の顎と歯

2009年08月06日 | L4.動物考古学の本:その他[Zooarchaeo

Photo_6

 この本は、いわき短期大学の山崎京美さんと元国立科学博物館の上野輝彌さんが、硬骨魚類の顎と歯の骨格図をまとめたものです。2008年に、アート&サイエンス工房TALAIから出版されています。遺跡出土の硬骨魚類の顎と歯を検索するには、最適の本です。

 本書の内容は、1.はじめに・2.謝辞・3.本書の目的・4.使用標本と本書の使用方法・5.絵目次・6.ウナギ目・7.ニシン目・8.コイ目・9.ナマズ目・10.キュウリウオ目・11.サケ目・12.タラ目・13.ボラ目・14.ダツ目・15.マトウダイ目・16.カサゴ目・17.スズキ目・18.カレイ目・19.フグ目・20.付録魚類の鰭の棘・21.参考文献・22.学名索引・23.和名索引となっています。

 本書の「はじめに」で書かれているように、企画から出版にいたるまで27年もかけた全322頁の大作です。

 本書は、一般書店では手に入れにくいため、興味がおありの方は、以下のアドレスに連絡をとってみて下さい。

e-mail: tarai1951@yahoo.co.jp


動物考古学・その他の本3.鳥の骨探

2009年07月12日 | L4.動物考古学の本:その他[Zooarchaeo

鳥の骨探 (BONE DESIGN SERIES) 鳥の骨探 (BONE DESIGN SERIES)
価格:¥ 2,940(税込)
発売日:2009-06

 この本のタイトルは、『鳥の骨探』で「トリノホネタン」と読みます。京都大学の松岡廣繁さん・大阪市立大学の安部みき子さん・伊藤恵夫さん・原島広至さんによる編著で、タカザワカズヒトさんが写真を撮影しています。2009年に、NTSから出版されました。

 本書の内容は、以下のように、全3章からなります。

1章.鳥の骨格系

2章.鳥の生態の多様性と骨格

3章.各骨の図譜

 本書には、全編、鳥の骨が満載されています。鳥の骨の写真が、スケールと共に2面から4面観掲載されており、動物考古学でも大変、役に立つ本です。私が知る限り、日本で鳥の骨だけを掲載した本は、本書が最初で唯一だと思われます。

Matsuoka2009


動物考古学・その他の本2.鶏と人

2009年06月26日 | L4.動物考古学の本:その他[Zooarchaeo

鶏と人―民族生物学の視点から 鶏と人―民族生物学の視点から
価格:¥ 3,360(税込)
発売日:2000-05
 本書は、秋篠宮文仁殿下による編著で、2000年に小学館から出版されました。鶏を総合的に研究された結果をまとめられた本です。

 本書の構成は、以下のように、全7章からなります。

  • 第1章.雲南・シップソーンパンナーを行く
  • 第2章.鶏: 家禽化のプロセス
  • 第3章.家鶏と村人の生活
  • 第4章.家禽化と闘鶏
  • 第5章.鶏占いと儀礼の世界
  • 第6章.鶏と人間をめぐる現在
  • 第7章.総合討論: 家禽化の諸問題をめぐって

 秋篠宮文仁殿下は、第2章と第3章をお書きになられており、第7章の総合討論にも参加されておられます。私は、第3章の「(引用始め)・・・供犠などに使う鶏の脚は例外なく黒である。・・・(引用終わり)」という箇所を、非常に興味深く読ませていただきました。

 遺跡から出土した獣骨、特に、鶏の場合は細い骨が多く、検出される事例はほとんどありません。また、脚の色を特定できる事例は、皆無だと思われます。もし、将来的に骨からの遺伝子解析が進めば、非常に面白い結果が期待されるところです。


動物考古学・その他の本1.ニワトリの動物学

2009年06月25日 | L4.動物考古学の本:その他[Zooarchaeo

ニワトリの動物学 (アニマルサイエンス) ニワトリの動物学 (アニマルサイエンス)
価格:¥ 3,360(税込)
発売日:2001-11
 動物考古学は、遺跡から出土した獣骨の研究を行う学問ですが、動物学・行動学・遺伝学・生理学等の分野の知識も必要です。

 この『ニワトリの動物学』は、鹿児島大学の岡本 新さんが、2001年に東京大学出版会から出版した、ニワトリに関する総合的な本です。この本は、「アニマルサイエンス」という全5巻のシリーズで、本書がシリーズ最後の第5巻となっています。第1巻は『ウマの動物学』・第2巻は『ウシの動物学』・第3巻は『イヌの動物学』・第4巻は『ブタの動物学』という内容です。

 本書の内容は、以下のように、全5章からなります。

  • 第1章.誇り高き小さな勇者: ヒトとニワトリのかかわり
  • 第2章.飛翔のあかしと子孫のための戦略: ニワトリの形態と繁殖
  • 第3章.時の流れを遡る: ニワトリの成立
  • 第4章.仕組まれたプログラム: 家畜としてのニワトリ
  • 第5章.これからのニワトリ学

 ニワトリの骨は、ウマ・ウシ・シカ・イノシシかブタに比べると、遺跡から出土することはあまりありません。骨が小さいために、残存しにくいのかもしれません。しかし、湿地帯等、骨が保存されやすい状況の遺跡からいずれ、出土するかもしれません。