〈円頓章〉は天台教学の思想のエッセンス。序文は『摩訶止観』を天台大師が口述したとき、これを筆録した弟子の章安が、天台止観の真髄としてまとめたものです。最後の六句は第六祖の渓荊の文で、『摩訶止観輔行伝弘決』のなかで天台大師の一念三千を説明しているところに出ているもの。
「〈円頓章〉
円頓とは初めより実相を縁ず。境にいたるに即ち中なり。真実ならざること無し。
縁を法界に繋(か)け、一念法界なり。 . . . 本文を読む
12日は覚鑁上人のご入滅の日です。新義真言宗の寺では法要が行われます。川崎大師でも陀羅尼会が行われます。新義真言宗の祖、興教大師覚鑁上人 (1095~1143)は康治2年12月12日入滅されました。無常観と浄土教が広がる世に、大日如来を中心とするマンダラ思想を説き高野山金剛峯寺の座主でしたが、真言宗総本山金剛峯寺の内紛を憂い、金剛峯寺内の「密厳院」において3年余に及ぶ無言行の後、密厳院発露懺悔文を . . . 本文を読む