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驚異の「風レンズ風車」、九州大が実証実験開始 - 発電量2~3倍・低騒音・バードストライク抑止

2011-10-28 | いとすぎの見るこの社会-地球環境を考える
急激にイノベーションが進んでいるのは太陽電池ばかりではなく、
今度は風力発電機に強烈な技術革新が生じつつある。

発電量が2~3倍に達するというのだから
間違いなくこの新型風車の発電コストは下がる。

立命館大の大島堅一教授の試算では
現時点でも風況の良い場所では火力発電より風力の方が安い。
この風レンズ風車が実用化されたら火力のコストを大きく下回るだろう。

『原発がなくても電力は足りる!』(飯田哲也/大島堅一/河野太郎)


▽ しかも風力発電の拡大は製造業に大きな恩恵を与える

『エコ・ウオーズ 低炭素社会への挑戦』(朝日新聞特別取材班)


当ウェブログで大きな反響を頂いたエントリーに書いた通り、
風力発電が安定しないだの音がうるさいだの環境破壊だの
ぶつかる鳥が可哀想だの言っていた論者の主張は、
矢張り信用に値するものではなかった。

  ↓

藤沢数希が迂闊にも福島瑞穂に惨敗した日 -「ピーク電力は年間10時間程度、91%が事業者需要」
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/846a47231e2d14fb75621c4781b73059


「藤沢数希氏にせよ池田信夫教授にせよ、よく調べないで
 迂闊にエネルギー政策にコメントして原発を擁護するのは
 自身の信用度を下げるだけなのでやめた方がいいと思う。

 いかなる理由があろうとも、原発を擁護することは即ち
 ピーク電力を口実に過剰投資を正当化し
 原発で厚い利幅を享受してきた電力会社の利権を擁護することになる。

 電力会社があれだけ原発のCMを流していた理由はただ一つ、
 カネになるからである」


風力や太陽光には欠点があり、燃料電池の価格低下の方が早いとした
石井彰氏の見解もどうやら危うくなってきた。

『大転換する日本のエネルギー源 脱原発。天然ガス発電へ』(石井彰,アスキー・メディアワークス)


高い発電効率、低騒音=博多湾に新型風車―12月から実証実験・九州大(時事通信)
http://www.jiji.com/jc/c?g=ind_30&k=2011102400027

”九州大学は12月に、従来の風車に比べて発電効率が数倍高い「風レンズ風車」を
 博多湾に浮かべ、実用化に向けた実証実験に乗り出す。この風車は既存の風力発電
 の問題点だった騒音を抑えることも可能。
東京電力福島第1原発の事故後、自然エ
 ネルギーへの関心が高まる中、関係者は太陽光発電の設備なども加えた「エネルギ
 ーファーム」造りの足掛かりと期待する。
 風レンズ風車は、レンズが光を集めるイメージから「風を集める」という意味で名
 付けられた。風車翼を覆う輪が特徴で、開発者の九州大応用力学研究所の大屋裕二
 教授(風工学)によると、輪に付いている帽子の「つば」のような部分が高い発電
 効率を生む。つばがあるため風車の外側を通る空気の流れが乱れ、風車の前と後ろ
 の気圧差が大きくなって風力が増し、「発電量が2~3倍増加する」(大屋教授)
 という。
 さらに輪で覆うことで騒音や低周波音を抑えるほか、視認性が高まり鳥が衝突する
 「バードストライク」も起きにくくなる
。輪を付ける分だけ支柱を頑丈にする必要
 があるが、大屋教授は「利点は欠点を補って余りある」と語る。”

日本の技術開発力は本当に凄い。
風力発電の技術はもう成熟期にあるのではと考えていたが、
とんでもない。日本が風力発電の歴史を塗り替えかねない。

ただ気になるのは台風による強風の被害で、
是非とも台風を気にせず福島で実証実験を行って欲しい。
Comments (2)
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