みんなの心にも投資 … ソーシャルインベスター(社会投資家)への道

個人投資家の”いとすぎ ”が為替・株式投資を通じた社会貢献に挑戦します。すべてのステークホルダーに良い成果を!

クレディ・スイスのダナ・サポルタ氏「米経済はリセッションの瀬戸際にはない」- ドルキャリー復活予想も

2011-10-10 | 注目投資対象・株価の推移
           ↑ USD/JPY(infoseek)値動きが重い

※ BLOGOS担当の方、このエントリー転載不要です。

先週は転機を感じさせる動きがあった。
週半ばにメルケル独首相がユーロ防衛への強いコミットを見せ、
EFSFの資金活用でも進展があった。

その後に香港市場が+900という凄まじい急伸を見せ、
更に米経済指標は小幅ながらポジティブだった。
NY原油先物は週末にバレル82ドルを回復した。

「NY原油先物は常時80ドルを割込むようだと
 完全に世界経済の急減速を織り込んだと言える」

と一週間前に当ウェブログではコメントしたが、
賽の目は良い方に出た。2番底はないだろう。


さて概況は先々週書いた通り。予想より市況の落ち込みは深刻で急回復は望み薄。

「今年は本当に東証がアウトパフォームしてしまうかもしれない」

「香港も大きく下げており、アメリカ経済の影響度の大きさと
 デカップリングの難しさが改めて浮かび上がっている。
 暫くはDAXの方がましかもしれない」

「米経済の回復ペースが鈍化しているのは間違いありませんが
 当ウェブログで書いたように大勢は上です。それは揺らぎません。
 問題はどの地域、どの企業、どのセクターの回復が早いかです」

との見方も引き続き変わりませんが回復は遅れるでしょう。
ユーロの下落が止まればDAXが復活するのですが、まだでしょう。


今週もユーロに関し以下の見通しを維持します。
第2のギリシャショックが終わったとはまだ言えません。
ユーロ100円割れの可能性が接近しています

第2のギリシャショックが接近しています。
 問題はいつ、どの程度の変動が生じるかです。
 中印も東証も当然ながらその余波を受けるでしょう」

「下放れのリスクが残っています。
 105円割れの可能性を考慮すべきです」

ECBが本当に利下げしたらユーロ100円割れもあり得る。
 ユーロ圏の債務問題は2年3年で解決できるものではない。
 国家間と政府対世論の対立で無駄に時間が過ぎるだろう」

ゴールドに関しては「警戒すべき水準」との判断を維持します。
FRBの利上げ観測で完全に相場が終わるでしょう
バブルは崩壊する寸前に大きく上昇して人を幻惑することが多い。

「ゴールドは高値波乱です。素人は手出し無用

「ゴールドが1400ドル台で苦戦しています。
 ここから中長期のポジションはくれぐれも注意。
 寧ろ今年中に売り時が来ると考えた方が良い」


↓ EUR/JPY(infoseek)下げ止まったか?


↓ AUD/JPY(infoseek)どこまで反発を持続できるか



ユーロ圏も米経済も結論としては
不安症な市場関係者が懸念するほど
深刻な悪化からは逃れられることになりそうだ。


米プライマリーディーラー、米景気二番底の確率35%と予想(reuters)
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-23545520111008

”ロイターが7日、9月の米雇用統計発表後に米プライマリーディーラー(政府証券
 公認ディーラー)を対象に実施した調査によると、米経済が再びリセッション(景
 気後退)に陥る公算は小さいものの、低成長が続くと見込まれている

 9月の雇用統計では非農業部門雇用者数が前月比10万3000人増となり、市場
 予想の6万人増を上回った。また7月と8月の非農業部門雇用者数も上方修正され
 た。
 調査では、米経済が1年以内に二番底に陥る確率は予想中央値で35%となった
 これは9月21日に実施した前回調査から変わらず。調査対象のプライマリーディ
 ーラー22社のうち17社から回答を得た。 
 2011年の米成長率見通しは、回答した19社の予想中央値で1.7%。前回9
 月2日に実施した調査でも1.7%と予想されていた。
 クレディ・スイスのエコノミスト、ダナ・サポルタ氏は「米経済の回復は、失業率
 押し下げには力不足であるものの、9月の雇用統計は、経済がリセッション(景気
 後退)の瀬戸際にはないとする当社の見方を裏付ける内容となった」
と述べた。 
 また、回答した19社のうち10社が、米連邦準備理事会(FRB)が少なくとも
 2014年まではフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を現在の0─0.2
 5%に据え置くとの見方を示した。一方、9社は2013年下期の利上げを予想し
 た。
 向こう半年以内にQE3(量的緩和第3弾)が実施される確率については、回答を
 得た15社の予想中央値で35%となった。
 FRBが次回11月1─2日の連邦公開市場委員会(FOMC)で一段の緩和強化
 策を打ち出す可能性については、回答した18社のうち17社が「ない」と回答し
 た。


 → 米雇用統計がポジティブ・サプライズとなった後の
   プライマリーディーラー対象の調査、熟読が必要です。

   米経済の回復は緩慢で雇用の急激な改善はないが
   これ以上の悪化は見込みにくいということでしょう。


NY外為市場でユーロ下落、イタリア・スペイン格下げ受け(reuters)
http://www.asahi.com/business/news/reuters/RTR201110080015.html

”7日のニューヨーク外国為替市場では、ユーロが下落した。フィッチがイタリアと
 スペインの格付けを引き下げたことが重しとなった。
 フィッチは、イタリアの格付けを「AAマイナス」から「Aプラス」へ1段階、ス
 ペインを「AAプラス」から「AAマイナス」へ2段階引き下げ、ユーロ圏債務危
 機や財政健全化をめぐるリスクを理由に挙げた。一時上昇していたユーロは、これ
 を受けて値を消した。
 デーリー・フォレックスの為替アナリスト、デビッド・ソング氏は「(格下げで)
 ソブリン危機に再び焦点が当たり、(危機)波及リスクが高まった」と指摘した。
 ユーロ/ドルは0.3%安の1.3388ドル。一時1.3524ドルまで上昇して
 いた。
 ドルは円とスイスフランに対しても上昇し、ドル/円は0.2%高の76.85円。
 ドル/スイスフランは0.6%高の0.9258スイスフランとなった。
 ポンドは対ドルで0.7%高の1.5545ドル。前日はイングランド銀行(英中央
 銀行)が資産買い入れプログラムの規模拡大を決定したことから一時1.53ドル
 を割り込み、一時約1年2カ月ぶりの安値をつけていた。 
 この日発表された9月の米雇用統計は非農業部門雇用者数が予想を上回る10万3
 000人増となった。米経済をめぐる懸念がやや後退したことからカナダドルや豪
 ドルなど資源国通貨が買われる可能性がある。
 米経済がリセッション(景気後退)を回避できるとの見方が定着すれば、ドルを調
 達通貨として用いるキャリートレードが再び活発化する可能性がある
との声がトレ
 ーダーから聞かれた。”

 → 週末の報道。欧州国債の格下げはあったものの
   結局、7日の米雇用統計では更なる悪化の兆候は見られず、
   市場は下げ止まりの様相を見せつつあります。

   早くもドルキャリーの再開に期待する声も出ており
   先週の月曜日が当面の底となる可能性もあります。


ユーロ上昇、独首相が銀行支援にEFSF活用示唆=NY市場(asahi.com)
http://www.asahi.com/business/news/reuters/RTR201110060018.html

”5日のニューヨーク外国為替市場ではユーロが大半の主要通貨に対して上昇し、対
 ドルでは横ばいとなった。ドイツのメルケル首相が国内銀行の支援に前向きな姿勢
 を示したほか、欧州金融安定ファシリティー(EFSF)を銀行の資本増強に活用
 する可能性を示唆した。

 これを受けて米株価とユーロが上昇し、ユーロ/ドルは一時1.33850ドルの
 高値をつけた。ただ、翌日に欧州中央銀行(ECB)理事会を控えていることから、
 終盤にかけてポジション調整の売りに押され、値を消した。
 BNPパリバ(ニューヨーク)の為替ストラテジスト、メアリー・ニコラ氏は「ユ
 ーロには多くの下落リスクがある。売りが出やすい状態だ。今月中に1.30ドル
 まで下げるとみている」と述べた。

 市場の関心は6日のECB理事会に集まっている。金利据え置きとの見方が多いが、
 景気の下支えにつながる措置を発表し、ユーロへの売り圧力が強まる可能性もある。
 JPモルガン・チェースは大勢の予想に反し50ベーシスポイント(bp)の大幅
 利下げを予想している。
 ニューヨーク市場終盤のユーロ/ドルはEBSで1.33470ドルと横ばい。
 この日のユーロ/ドルは、IMF当局者の発言を受け、不安定な展開となった。
 IMFのボルヘス欧州局長は5日、「IMFも欧州金融安定ファシリティー(EF
 SF)と共に投資を行うことが可能だ」と発言。その後、IMFが行えることは融
 資のみであり、債券市場に直接介入することはできないとし、自身の発言を修正し
 た。
 ユーロ圏では、ムーディーズのイタリア格下げで債務危機の先行きの見通しが一段
 と悪化。フランス、ベルギー両国政府は、金融サービスグループ、デクシアの救済
 策策定を余儀なくされている。

 アナリストによると、ECB理事会を控えてどちらの方向にもポジションを大きく
 傾けづらい状況。
 〔中略〕
 9月の米ISM非製造業景気指数や米ADP雇用報告を受けてリスク志向が若干強
 まり
、資源国通貨が上昇する場面もあったが、ユ-ロ圏債務危機への懸念は根強い。
 ドル/円はEBSで77.070円まで上昇。ニューヨーク市場終盤は0.1%安の
 76.750円。”

 → こちらがユーロ反転の始まった水曜日の報道。
   一歩踏み込んだメルケル発言と
   米指標の小幅好転を受けて市場心理が好転しています。

   欧州通貨に関する言及は既に古くなっているので
   省略しました。元記事をどうぞ。

    ◇     ◇     ◇     ◇

注目銘柄、NY原油先物が急回復して80ドル台に。

 丸紅(東証一部 8002) 404 → 437 / 453 → 587 / 450 → 587
             542 → 608 / 494 → 577 / 540 → 577
             541 / 529

 三菱商事(東証一部 8058) 1,970 / 1,622

 エルピーダメモリ(東証一部 6665) 1,048 / 920

 ユナイテッドアローズ(東証一部 7606) 1,044 → 1,215
                     1,087 → 1,284
                     1,146 → 1,526
                     1,341

 東京建物(東証一部 8804) 298

 マツダ(東証一部 7261)  232 / 178

 タカラレーベン(東証一部 8897) 458 → 472
                  544

 昭和シェル石油(東証一部 5002) 987 → 1059 / 966
                  716 → 723 / 688

UAは相変わらず堅調。


受け皿機関設立へ=ギリシャ危機後初の大型救済―デクシア問題で仏・ベルギー(時事通信)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int&rel=j7&k=2011100500190

”【ブリュッセル、パリ時事】ベルギー政府は4日、緊急閣議を開き、経営不安が広
 がっているフランス・ベルギー系金融大手デクシアに対する支援策として、不良債
 権の受け皿機関(バッドバンク)を設立することを決定した。仏政府も同じ方針で
 一致。ギリシャ発の債務危機で資産劣化が進んだ金融機関をめぐり、ユーロ圏諸国
 の政府が大掛かりな救済策に乗り出すのは初めて。

 また一部報道では、欧州諸国が金融機関の資本増強を検討中とされ、金融システム
 強化が切迫した課題として急浮上しているもようだ。
 デクシアは2008年の金融危機時にも仏・ベルギー政府が救済、部分国有化され
 た。地方自治体向け融資が主力事業で、今夏以降のギリシャ危機再燃の影響が大き
 かったとみられる。受け皿機関に移される不良債権は、自治体への長期貸し付けが
 中心になる。”

 → ユーロが切り返してきた最大の理由は
   これではないかと考えている。

   根本的解決ではないものの、
   ひとまず危機を回避する時間稼ぎにはなりそうだ。

『会社四季報』2011年4集 秋号


    ◇      ◇     ◇     ◇

  【 いとすぎの為替ポジション 】

株価反転を受けユーロ円ショートを102円台で、
豪ドルのショートヘッジを74円台で解消しました。
次のユーロ戻り売りに備える予定。

 2010/07/11 80.40 USD/JPY Lev ×1.5
 2010/08/05 82.27 AUD/JPY Lev ×1.5

    現在 > 102.89 ユーロ/円(損益116%)← 今年の損益率
         76.87 米ドル/円
         75.25 豪ドル/円

 ◎ 2010年の損益率(手数料等除外)> 147%
 ◎ 2008年秋~09年末の損益率(手数料等除外)> 353%

  ▼ ポジション解消済み

 2010/09/12 80.52 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/09/29 103.76 EUR/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/09/14 115.03 EUR/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/08/26 110.48 EUR/JPY Lev ×1.5
 2010/08/08 78.19 USD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/08/08 80.20 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/08/05 111.33 EUR/JPY Lev ×1.5
 2010/08/03 83.16 AUD/JPY Lev ×1.5
 2010/07/29 77.17 USD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/07/19 111.86 EUR/JPY Lev ×1.5
 2010/06/18 80.14 USD/JPY Lev ×1.5
 2010/07/07 116.59 EUR/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/07/01 116.53 EUR/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/05/26 114.70 EUR/JPY Lev ×1.5
 2010/05/06 80.14 USD/JPY Lev ×1.5
 2010/03/22 114.97 EUR/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/04/27 81.64 USD/JPY Lev ×1.5
 2010/05/06 117.35 EUR/JPY Lev ×1.5
 2010/04/19 118.08 EUR/JPY Lev ×1.5
 2010/04/15 119.82 EUR/JPY Lev ×1.5
 2010/03/31 117.55 EUR/JPY Lev ×1.5
 2010/05/03 87.43 AUD/JPY Lev ×3.0
 2010/03/31 85.75 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/03/25 81.42 USD/JPY Lev ×1.5
 2010/03/17 127.12 GBP/JPY Lev ×1.5
 2010/01/06 108.40 EUR/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/09/10 77.52 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/03/01 133.60 GBP/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/02/10 82.65 USD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/02/03 111.36 EUR/JPY Lev ×1.5
 2010/01/27 82.87 USD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/01/21 112.38 EUR/JPY Lev ×1.5
 2010/01/14 110.19 EUR/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/12/29 107.80 EUR/JPY Lev ×1.5
 2010/12/23 83.12 USD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/12/08 84.10 USD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/11/26 111.24 EUR/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/11/15 113.30 EUR/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/11/04 115.10 EUR/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/09/16 79.57 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/09/24 112.68 EUR/JPY Lev ×1.5
 2010/07/15 76.20 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/06/29 77.09 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/06/17 78.07 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/06/04 78.18 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2009/07/22 76.77 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/04/21 86.74 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/04/23 86.88 AUD/JPY Lev ×3.0
 2010/04/13 86.28 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2010/04/01 86.40 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
 2009/10/29 83.08 AUD/JPY Lev ×1.5
 2009/10/29 82.75 AUD/JPY Lev ×1.5
 2010/03/04 80.12 AUD/JPY Lev ×1.5
 2010/02/16 81.15 AUD/JPY Lev ×1.5

 …以下省略…


「資源国通貨は底打ちしました。
 豪中銀は政策金利を引き上げ始めており、
 豪ドルは緩やかな上昇トレンドに入っています」

反発が弱いため、中長期的な見通しを修正しました。

「90円から72円のレンジ圏を想定」

豪ドルに割安感が出ています。
下方向の圧力が減衰しており好機です。
依然として中国経済の減速が警戒要因。

「豪ドルに依然として割安感、反転が続くか」

ユーロ円は一時下げ止まりか。戻り売りの可能性も残る。

ドル円は先週と変わらず、反転の可能性大。

※ くれぐれも投資家各位で御判断下さい。
※ このウェブログを参考とし、めでたく投資収益を得られた方は、
  収益への課税分を社会に貢献する組織・団体に寄付して下さい。
  (当ウェブログの こちらのカテゴリーも御覧下さい。)
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