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『週刊エコノミスト』10月18日号 - 古賀茂明氏「行政改革を怠って増税するのではギリシャと同じ」

2011-10-14 | 『週刊エコノミスト』より
今週の『週刊エコノミスト』の特集は「為替激動」でした。
新しい情報はない印象ですが「巻闘言」が素晴らしい。

経産省を遂に退職された古賀茂明氏が
危機に陥っているギリシャでは増税が行われてきたと指摘し、
増税するだけで行政改革を怠っていれば
日本はギリシャと同じであると痛烈に批判されています。

『エコノミスト』2011年 10/18号


当ウェブログも全く同意見で、
税収の急減と高齢者3経費の膨張という現実を見ながら
自らの既得権擁護ばかりに血眼になっている連中が
今後の日本の活力を削り取ってゆくでしょう。
歳出構成を見れば分かるように、メスを入れる対象は
高齢者3経費と地方交付税交付金より他にあり得ない。

    ◇     ◇     ◇     ◇

今週の『週刊東洋経済』は女性労働の特集。
これは今年3本の指に入る程かなり良い特集です。

東洋経済特有の「方向性を定めずに情報を総花的に入れる」編集傾向が
今回の特集内容に適合しているのだと考えます。

但し、男女平等が進む北欧経済の分析は浅いですね。
彼らは非常に合理的で、男が長時間働くよりも
男女が短時間で集中して働く方が生産性が高く社会保障にプラスになる

よく理解している。これは思想や価値観だけの問題だけではない。

『週刊東洋経済』2011年 10/15号


通勤ラッシュのため役に立たない企業内保育所や
妊娠した社員を選んで謝罪に行かせる企業など興味深い話が多いです。

何より企業だけでなく女性労働者自身の問題も取り上げたのには好感が持てます。
「能力不足型」と「権利主張型」はどこの会社にも必ずおり、
有能な女性労働者は彼女らを心底から嫌っている。

当ウェブログで何度か書いたように、女性労働者は一枚板ではない。
融和不可能なほど価値観と見解における根深い対立が隠れている。

企業や労働現場における「女々対立」も特集にしてほしいですね。

    ◇     ◇     ◇     ◇

今週の『週刊ダイヤモンド』も素晴らしい。
得意とする官民格差特集でした。

矢張り地方公務員の人件費にメスを入れないと財政再建は絶対に不可能。
地方交付税の殆どを占める額は
2010年度で21.7兆円
仮に1割削減でも貴重な震災復興予算財源が出てくる。
被災県と救援・復興に携わった公務員を除外しても相当の巨額。

私が最も問題視する退職手当債も相変わらずで、
(これは恥知らず以外の何ものでもない)
毎年の発行額と累積発行額、自治体と首長の実名を公表すべきです。

P23の「非正規に痛みを押しつける正規」も必見です。
以前から全く変わらず、
非正規職員の待遇切り下げを傍観しておきながら
格差是正論や小泉改革批判を繰り広げる正規公務員や組合の偽善
が分かります。

『週刊ダイヤモンド』2011年 10/15号


経済政策における注目点はP20で、
SMBCフレンド証券の松野利彦がドル安・ユーロ安の結果、
アメリカやユーロ圏からの輸出が急増していることが分かります。

日本の為替政策が愚かであることがひと目で分かる図表です。
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