
10月20日、カンボジアの中央銀行であるカンボジア国立銀行(NBC)と国際協力機構(JICA)研究所は、2014年から実施してきた「カンボジアにおけるリエルの使用に関する調査」の結果について発表するセミナーを、プノンペンホテルにて開催しました。セミナーには、NBCのNeav Chanthana副総裁を始めとして、日本政府、カンボジア金融機関等から多数が参加しました。
今回の調査では、カンボジア全国の家計、企業、金融機関、両替商等にインタビューし、収入や支出に占めるリエルの割合等について調査しました。家計の収入については、リエルの割合が月収5000ドル以上で約5割、月収300ドル未満で8割と予想以上の比率となっています。また、支出でも、月収5000ドル以上で約5割、月収300ドル未満で9割となっています。通貨供給量(M2)に占める外貨建て預金残高の割合は84%となっており、全体的な量としては、高度なドル化が進んでいるものと見られます。しかし、少額の取引においては、予想以上にリエルの使用が多いものと見られます。なお、貸付については、ドル建ての比率が高いため、リエル建ての収入が主な家計や企業がドル建ての借り入れをするような通貨ミスマッチに留意が必要であると指摘しています。
今後の政策としては、脱ドル化は長期的課題であるとしており、当面は、リエルの使用促進を図りたいとしています。具体的には、為替レートの安定によるリエルへの信認の向上、銀行間即時決済システム(FAST)、リエル建て譲渡性預金証書の発行や証券担保型流動性供給オペレーション(LPCO)等による銀行間市場でのリエル流動性の供給円滑化、税金・公共料金・公務員給与・株式市場等のリエル建て化と支払のリエル化、値札のリエル建て化の促進等を続けていきたいとしています。
この報告は、NBCで策定中のリエル使用促進政策に生かされているとのことです。
NBCのサイト(英文です。報告書及びセミナーでのプレゼン資料がダウンロード可能です)
http://www.nbc.org.kh/english/news_and_events/news_info.php?id=230
↓日本ブログ村のランキングに参加しています。良かったらクリックしてください↓

にほんブログ村
今回の調査では、カンボジア全国の家計、企業、金融機関、両替商等にインタビューし、収入や支出に占めるリエルの割合等について調査しました。家計の収入については、リエルの割合が月収5000ドル以上で約5割、月収300ドル未満で8割と予想以上の比率となっています。また、支出でも、月収5000ドル以上で約5割、月収300ドル未満で9割となっています。通貨供給量(M2)に占める外貨建て預金残高の割合は84%となっており、全体的な量としては、高度なドル化が進んでいるものと見られます。しかし、少額の取引においては、予想以上にリエルの使用が多いものと見られます。なお、貸付については、ドル建ての比率が高いため、リエル建ての収入が主な家計や企業がドル建ての借り入れをするような通貨ミスマッチに留意が必要であると指摘しています。
今後の政策としては、脱ドル化は長期的課題であるとしており、当面は、リエルの使用促進を図りたいとしています。具体的には、為替レートの安定によるリエルへの信認の向上、銀行間即時決済システム(FAST)、リエル建て譲渡性預金証書の発行や証券担保型流動性供給オペレーション(LPCO)等による銀行間市場でのリエル流動性の供給円滑化、税金・公共料金・公務員給与・株式市場等のリエル建て化と支払のリエル化、値札のリエル建て化の促進等を続けていきたいとしています。
この報告は、NBCで策定中のリエル使用促進政策に生かされているとのことです。
NBCのサイト(英文です。報告書及びセミナーでのプレゼン資料がダウンロード可能です)
http://www.nbc.org.kh/english/news_and_events/news_info.php?id=230
↓日本ブログ村のランキングに参加しています。良かったらクリックしてください↓

にほんブログ村