カンボジア経済

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カムコントロール 国境検査廃止へ

2019年01月23日 | 経済
 1月11日、フン・セン首相は、手続に時間がかかることに加え、コスト面でも重荷になっていた商業省のカムコントロールによる国境検査を廃止することを表明しました。これは、懸念されている欧米の特恵関税制度廃止に対抗して、国境手続の簡素化によって貿易を振興し、欧米マーケットへの依存度を下げつつ経済成長を図ることを目的とする「国家独立政策」の一環ということです。
 カムコントロールは、カンボジア独自の制度で、輸入される製品の品質等を検査する機関です。しかし、実態上は検査も不十分で、一部では不正の温床になっているとの批判もありました。このため、日本とカンボジアでの官民合同会議でもカムコントロールの必要性に対する疑義が表明され、カムコントロールによる検査の目的や対象品目の明確化、優良企業に対する検査の免除および減免、検査自体の撤廃等を求めてきていました。本件に関する省令はすでに準備済で、2月にも施行される見通しです。これまで、カムコントロールによる検査費用は、最初のコンテナに対し25万リエル(約6800円)、2つめのコンテナ以降6万リエルとなっていました。
 商業省は、本件に加え、手数料の減免、原産地証明書の省略等を進めており、パン・ソラサック商業相によると、合わせて年間6000万ドル(約65億円)の減収となる見通しを示しています。手数料減収は2000万ドル、原産地証明書関連で1000万ドル、カムコントロールの手数料減が3000万ドルとみています。
(写真は、トラックで混み合うタイとカンボジアの国境であるポイペト)


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コメント (1)
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