カンボジア経済

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2019年01月21日 | 一般
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AMRO カンボジアとの年次協議結果2018を発表 高成長が続くと予測

2019年01月21日 | 経済
 1月11日、ASEAN+3マクロ経済調査事務局(ASEAN+3 Macroeconomic Research Office:AMRO)は、9月3日~12日にカンボジアで実施したサーベイランスの結果を発表しました。AMROは、この地域の経済・金融の監視・分析を行うとともに、ASEAN10か国と日本、中国、韓国による外貨融通の取り決め「チェンマイ・イニシアティブ(CMIM)」の実施を支援するために設立された国際機関です。
 GDP成長率については、2018年7.2%、2019年7.1%と引き続き高成長が続くと予測しました。建設業の好調、縫製業の回復、観光の堅調が続くと見ています。物価上昇率については、2018年2.6%、2019年2.9%と安定的と予測しています。対外収支については、経常収支の赤字(対GDP比)は、2018年の9.0%から2019年には8.5%に縮小し、改善傾向が続くと予測しています。貿易赤字が拡大する中、海外直接投資は好調であり、総合収支の黒字と外貨準備の増大が続き、外貨準備は2018年末には100億ドル(輸入の6か月分)を越えるものと見ています。金融セクターについては、懸念されていた貸付の急増が、2016年19.8%増、2017年18.5%増と落ち着いていることもあり、概ね健全であるとしています。
 リスクとしては、賃金上昇やドル高に伴う輸出競争力の減退、EUの特恵関税制度(EBA)停止問題、米中貿易戦争の影響、不動産向け貸付の増加等を挙げています。
 今後の課題としては、競争力の強化と経済の多角化を挙げています。具体的には、観光の振興、インフラ改善、人造りの強化、マイクロファイナンス機関も含めた銀行監督の強化、対外ショックに備えるための十分な外貨準備の維持等を提言しています。
 AMROとCMIMは、アジア通貨危機の際の国際通貨基金(IMF)の対応が失敗続きであったために、日本が主導して設立したアジア版IMFです。2016年の設立協定発効以降、活動を本格化しており、アジアの視点に立った経済分析・監視を実施していくことが期待されます。

AMROの新聞発表(英文です)
https://amro-asia.org/cambodia-continued-structural-reforms-needed-to-sustain-growth-momentum-and-enhance-resilience/


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