カンボジアの中央銀行であるカンボジア国立銀行(NBC)は、自国通貨のリエルの流動性を増強するため、証券担保型流動性供給オペレーション(Liquidity-Providing Collateralized Operation (LPCO)を2016年から実施しています。カンボジアは高度にドル化した経済であり、市中現金の8割以上が米ドル、預金の9割以上が米ドル建てとなっており、現地通貨のリエルは少額取引(おつり等)や地方での取引に使用されるだけとなっています。こうした中で、中央銀行は、非常に緩やかな脱ドル化を志向しています。LPCOは、リエル建てまたはドル建ての譲渡性証券を担保として、銀行やマイクロファイナンス機関に中央銀行からリエルを供給するものです。中央銀行では、月1回、銀行やマイクロファイナンス機関からの入札で金利を決定して、各銀行・機関に必要な金額のリエルを供給しています。
2018年上半期(1月~6月)には、中央銀行は2380 億リエル(約66億円)を供給しました。供給量は、対前年同期比で2.6 倍に拡大しています。金利は、2.6~3.07%でした。中央銀行では、金融機関の要望を受けて、今年3月から、これまで1年のみだった償還期間について3カ月と6カ月の償還期間も認めることとしています。
カンボジアのドル化経済は、外国直接投資を呼び込む観点からは、今のところはプラスに働いています。しかし、ドル高になると輸出が不利になったり、カンボジア国内で独自の金融政策が行いにくい等のデメリットも目立ちつつあります。決して急いではなりませんが、リエルの使用を促進することにより、一歩ずつ緩やかに脱ドル化を行っていくことは重要であり、必要性も高い政策と言えます。
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2018年上半期(1月~6月)には、中央銀行は2380 億リエル(約66億円)を供給しました。供給量は、対前年同期比で2.6 倍に拡大しています。金利は、2.6~3.07%でした。中央銀行では、金融機関の要望を受けて、今年3月から、これまで1年のみだった償還期間について3カ月と6カ月の償還期間も認めることとしています。
カンボジアのドル化経済は、外国直接投資を呼び込む観点からは、今のところはプラスに働いています。しかし、ドル高になると輸出が不利になったり、カンボジア国内で独自の金融政策が行いにくい等のデメリットも目立ちつつあります。決して急いではなりませんが、リエルの使用を促進することにより、一歩ずつ緩やかに脱ドル化を行っていくことは重要であり、必要性も高い政策と言えます。
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