7月7日、国際労働機関(ILO)は、「変容するアセアン:科学技術がもたらす仕事と企業の変化(ASEAN in transformation: How technology is changing jobs and enterprises)」と題する報告書を発表しました。東南アジア諸国連合(アセアン)の五つの主要産業(自動車・自動車部品製造、電機・電子産業、繊維・衣料・履物産業、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)、小売業)を対象に、科学技術が職場に与えている影響、そして今後10年間に労働者や企業に予期される変化を分析したものです。ロボット工学、物のインターネット(IoT)などといった先端技術は、成長と雇用に寄与する相当の潜在力を秘めており、調査対象企業の6割以上がこういった科学技術を、販売、労働生産性、高技能労働者の雇用にプラスと見ていることが判明したとしています。
報告書は、大規模な雇用喪失が差し迫っているわけではないとしつつも、非熟練労働者を代替できるような科学技術のコストが下がり、技術革新に中小企業も手が届くようになれば、そのような技術がアセアンでますます採用されるようになる可能性を指摘し、カンボジア、インドネシア、フィリピン、タイ、ベトナムでは今後20~30年で、給与労働者の約56%が機械化等によって失われるリスクが高いとしています。カンボジアについては、非熟練労働者を数多く抱える縫製業の労働者数が74万9000人(2012年)で、製造業従事者の60%を占めており、影響が大きいと見ています。縫製業では、機械化により高いリスクにさらされる労働者が全体の88%とアセアン諸国の中でも最も高くなっています(ベトナム86%、インドネシア64%等)。
報告書では、来たるべき変化に対処するために、必要な専門技能やコアスキルを将来の労働力に身につけさせるような技能訓練システムの開発の重要性を強調しています。
ILOの新聞発表(和文)
http://www.ilo.org/tokyo/information/pr/WCMS_497523/lang--ja/index.htm
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報告書は、大規模な雇用喪失が差し迫っているわけではないとしつつも、非熟練労働者を代替できるような科学技術のコストが下がり、技術革新に中小企業も手が届くようになれば、そのような技術がアセアンでますます採用されるようになる可能性を指摘し、カンボジア、インドネシア、フィリピン、タイ、ベトナムでは今後20~30年で、給与労働者の約56%が機械化等によって失われるリスクが高いとしています。カンボジアについては、非熟練労働者を数多く抱える縫製業の労働者数が74万9000人(2012年)で、製造業従事者の60%を占めており、影響が大きいと見ています。縫製業では、機械化により高いリスクにさらされる労働者が全体の88%とアセアン諸国の中でも最も高くなっています(ベトナム86%、インドネシア64%等)。
報告書では、来たるべき変化に対処するために、必要な専門技能やコアスキルを将来の労働力に身につけさせるような技能訓練システムの開発の重要性を強調しています。
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