世界一周タビスト、かじえいせいの『旅が人生の大切なことを教えてくれた』 

世界一周、2度の離婚、事業の失敗、大地震を乗り越え、コロナ禍でもしぶとく生き抜く『老春時代』の処世術

人間不信

2015年12月21日 | 100の力
騙すより騙されるほうがまし。

これがボクの信条。


自分の力ではどうしようもないことがある。

むしろありすぎる。

自分の未熟さ、力量のなさを嫌というほど痛感させられる。


いくらオプティミストのボクだってネガティブなることはある。

激しく落ち込むことだってある。


だけど、立ち直りは早い。

開き直りとでもいうか。

数時間。

長くても、一日か二日。


ボクには助けたい人がいる。

五万といる。

身近な人から、遠い空で飢餓で苦しむ子供たちまで。


ときおり自分の不甲斐なさに腹が立つ。

叩きつけるような雨がブルーな気持ちに一層追い打ちをかける。


アー、また人を助けることができなかった。

逆に逆恨みを買う。

いつもこのパターン。


裏切られ、騙されて、

それでも人を信じなければならないのか。


そう、それでも信じたい。

だけど時に誰も信じられらくなることがある。


あんなに親身になって考えてあげたのに、

それでも手のひらを返したように人は去っていく。

最後は唾をかけるように。

後ろ足で砂をかけて。

また一人、またひとりと歯が抜け落ちるように消えていく。


その都度自分の不甲斐なさを感じる。

分かってくれないのは、自分が不甲斐ないからに他ならない。

分かってくれない相手を責める前に、

自分が至らなかったんだと深く反省する。


もっともっと誠意を尽くさなければならなかった。

もっともっと相手を理解してあげればよかった。


店を任せていた人間が突如として姿を消し、

それを取り巻いていた人間も全く寄り付かなくなった。

潮が引くようにさーっといなくなってしまう。

まるで波打ち際に取り残された貝殻のような心境。


親身になって相手のことを考えていたつもりだった。

だがこうなる前に彼女の荷物は消えていた。

それはまさに確信犯としかいいようがない。

アー、あの人までそうだったのか。

失望の底にたたきつけられる。


数日前、一緒に頑張ろうねと約束した舌の根も乾かないうちに

彼女はさっさと荷物を運び出していた。

「そうですね、分かりました」という優しい笑顔の裏に舌を出していたのだ。

そういうこととは露知らず完全に信じ切っていた。


人の心の醜さを覗き見るのは決して愉快なことではない。

それでもこうして否が応でも見せつけられることがある。

何と残酷な。



人間不信に陥る。

何度もなんども、相手に良かれと思ってやることが裏目に出る。

結局逆恨みを買い、嫌われる。

影で悪口を吹聴される。

冷たい視線が寒空と一緒にボクを刺す。


分かってるんです。

この苦しさを乗り越えたとき、

さらなる飛躍が待っていることが。

だからこそ、負けられないのです。

自分自身に。


苦しい時こそ、真の友達が分かります。

ほんとうに愛してくれている人がわかります。


こんなボクでも慕ってくださる人がいる、

こんなボクでも愛してくれる人がいる。



今はそれだけが唯一の救い。