デラシネ日誌

私の本業の仕事ぶりと、日々感じたことをデイリーで紹介します。
毎日に近いかたちで更新をしていくつもりです。

大盛況シルクール

2005-04-12 10:59:41 | お仕事日誌
また寒さが戻った感じ。今日も留守番。問い合わせが殺到するのではと思っていたのだが、静かなもの。当日券の問い合わせが、5件ぐらい。会場の場所の問い合わせが、2件。なんとなく手持ち無沙汰のお留守番となった。
17時留守電を吹き込み、会社を閉めて、会場に向かう。18時30分から当日引換を開始。最初は余裕で始まったのだが、人の流れはこちらの思惑通りにはいかない。開場前あたりから窓口は混乱しはじめる。当日券のお客さんにぎりぎりまで待ってもらい、結局は立ち見席を出すことに。西田が担当している招待もかなり混乱する。客入れで少し混乱するかと思ったのだが、わりとすんなりいっていたようだ。それでも15分ぐらい押しで開演。
窓口もそろそろ落ち着く。自分は万博で見ているので、お留守番。予約の人ももう来ないし、やはりチッタでの公演もちょっとのぞきたく、ラウンディングポールのシーンから客席で見る。万博とは全然違う。ステージの間口はぐっと狭まり、客席との距離も縮まり、迫力が違う。アーティストのノリも、全然いい。万博ではなかった全裸でのパフォーマンスも存分にやっていた。アクトひとつひとつも空間のせいだろうか、そのクオリティーの高さが、さらに感じられた。これも万博ではなかったカーテンコールが続く。いい公演だった。
公演後ロビーで、顔見知りが何人も声をかけてくる、それもみんな興奮している。中には手をにぎってありがとうという人も。
ACCとしてはサーカスの手打ちは、初めての試みだったし、しかもその決定は1ヶ月前というかなり無茶な公演だったが、このサークルを見つけ、ここまでこぎつけたプロデューサーの大野をはじめ、みんな自分たちのもてる力を最大限発揮して、よくやったと思う。ACCにとってもひとつ新しい道を見つけた、エポックメーキングとなる公演だったといえる。
今日中に撤収して、明日の午前中には出さないといけない。これもまたたいへんそう。ここは手をださないでおく。
チッタの人に挨拶して、23時すぎに会場をあとにする。終電一本前の電車で帰宅。家の近くの桜がもう葉桜になっている。桜と共に、シルクールが去っていった、そんな感慨にちょっとひたる。これで一区切りだ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シルクール前売りほぼ完売

2005-04-11 10:41:05 | お仕事日誌
朝から冷たい雨。桜道の桜も、昨日の風と今日の雨でほぼ散ってしまっている。ほんとうに花の命は短くて、だ。10時すぎ出社。シルクールの問い合わせの電話が、絶え間なく入る。予定の500席がとれないということもあって、前売りはほぼ完売の状況。ただ入れないということではないので、問い合わせの電話にはそう答えておく。
もうないというと電話がくるものである。昼過ぎ現場から一列追加したという連絡が入る。これで一安心。ほぼ一日ひとり留守番だったが、不思議なもので、電話は何故か集中する。
雑用をしながら電話の応対で終日すごす。21時退社。
雨がやまない。帰宅してからかなちゃんから電話、今日のテレ朝の「あしたまにあーな」でシルクールが紹介されるという。録画しながら見る。なかなか面白そうにつくってあった。現場は22時半ぐらいで作業は終了したという。いよいよ明日である。集客が一番心配の種だったのだが、なんとかメドは立ったのが、なによりである。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フールB第4回

2005-04-08 15:50:29 | 観覧雑記帳
公演名 「フールB 4th」
会場  planB
観覧日時 2005年4月7日7時30分~8時50分
出演(出演順) ふくろこうじ、安西はぢめ、加納真実、三雲いおり

みんなよく作り込んできたと思う。ネタ見せで見せてもらってからも、かなり手を入れてきているし、出演者はそれぞれこのフールBの意図を十分に飲み込んできている気がする。
個々の感想を記すことにする。
ふくろこうじ
 今回も斜めの椅子のネタ。道具としては、斜めの台に、斜めになるように仕掛けられた植木鉢(花付)、穴の空いたカバンが加わっている。このネタの狙い目は、日常の中に生まれた斜めの世界にある。この斜めが不思議なものでなく、こうじの世界では当たり前のものになっている、それを見せるのが妙味になっている。ここにこの作品の焦点があり、ここに絞るべきだったと思う。それが後半に穴の空いたカバンとの遊びが加わったことで、ぼけてしまったかなという気がする。斜めの世界という不条理な世界が、舞台に出来上がったことで、完結されたものになってしまっている。それをどう展開させていくのか、それが今後の勝負になるのではないだろうか。
安西はぢめ
満州から引揚者である自分の祖母をモデルにした私小説風作品を、語りだけで演じた。ネタ見せの時は、一人称でこれを語りつくしたのだが、本番で病院でほぼ意識のないまま寝ているところを訪ねる二胡弾きという設定で、第3人称風にした。これでひとつ奥行きができたと思う。しゃべくりは声もよく通るし、達者である。いま満州時代ものを読みあさっている自分からすれば内容的に思わず聞きほれてしまうところもあった。話のつくりかた、組み立て方については、もう少しブラッシュできたように思える。例えば「蘇州夜曲」の演奏を全部やってしまうのではなく、細切れにしながら話をしていって、最後に通しで演奏するというのも手だったと思う。
加納真実
いや面白かった。ネタ見せの時は、ふたつに分かれていたネタが一本にまとまっていたのは、構成的にも良かったと思う。さりげない日常の風景を、細部にこだわり描いたのが成功した。細部へのこだわり、そして繰り返しというクラウニングの基本がしっかりしていたのが、笑いを生み出す出す要因になっている。前回のウェイトレス、そして今回の独り暮らしの女性と、キャラクターの選び方が、自分の好みに近いものではと思うのだが、全くちがうキャラクターのものを選択したときの、展開、描き方を見てみたい。
三雲いおり
ゴム紐を、幾何学的に舞台に張りめぐらせたなかで、タクシーのドライバーと、漁師志望なのに何故か命守り灯台の管理人に任命されてしまった男というふたつの違ったキャラクターを演じ分けた。前回のお化け屋敷といい、命守り灯台といい、設定の面白さが見どころのひとつになっている。ただこうした設定や語り口の面白さよりも、地の強さのようなものを感じた。顔の表情の変化を見ているだけで吹き出してしまった。馬力のある芸人さんだと思う。フールBは実験の場なので、こうした設定の面白さを追求するのもいいと思うのだが、この持ち前の馬力を全面的に出すようなものを一度見てみたい気もした。

今回は4人ともいわいる音楽は一切使用しなかった。加納が効果音を少し使っただけである。音楽を使うのはよくないということではなく、こうした実験の場では音楽を使わず、やってみるというのはいいことだと思う。
それとこれは4人に共通することなのだが、作り込んでいくなかで、どんどん内面化してしまっているという気もした。クラウンニングの世界では、やはり飛翔するファンタジーとでもいうべき、飛躍も必要なのではないだろうか。つくっていく過程で深く内面化していくというのは、仕方がないことなのかもしれないが、発想や演技の飛躍というのを折り込むことで、また世界をかえることができるように思える。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シルクールメンバー川崎入り

2005-04-08 08:44:37 | お仕事日誌
あっという間に近くの桜道の桜は満開、先週の金曜日には蕾だったのに。駅で産経新聞を購入、昨日連絡がありシルクールの記事がでているはず。出ていた、出ていた、写真入りででかい!いままで一番大きい記事かもしれない。
シルクールに関しては、今日は会場で打ち合わせ、メンバーも川崎入りするということで、確認のための打ち合わせ。それぞれが配置される場所と時間を確認。月曜日は自分をのぞいて全員チッタで朝から仕込み。たぶんこの日は夜中までかかるだろう。チケットの売れ枚数の確認も。プレイガイドがどのくらい出ているか、わからないがかなりいいところまでは来ている。あともう少しだ。
夏の仕事でもう来ないと思っていたところから、プレゼンしてくれという連絡が西田に入る。大森君と誰を出すか、相談しつつ、スケジュールも確認するめに電話。
チッタで打ち合わせ中の辻君から電話、一階の席が当初予定されていたより少なくなったから、残券をチェックしながら予約対応するようにという連絡。立ち見まではまだいかないが、結構シビアーな残席になってきた。月曜日は自分ひとりが対応することになるが、まあなんとかなるだろう。
18時過ぎに会社をでて、黒テントの芝居「ロベルト・ズッコ」を見に、新しい劇場へ。神楽坂上のすぐ近く。いいところだ。いろいろな演出的な仕掛けがふんだんに盛り込まれ、舞台空間の処理も見事、黒テンらしい、硬質な台詞の響きも心地よく、芝居を見た!という感じになった2時間だった。公演後制作のMさんと、この新劇場や2階にある稽古場をつかって一緒になにえできないかという話しをする。カバレットを黒テントと一緒に定期的にするカバレット新バージョンとかもできるかもしれない。互いに抱えている公演が終わったら一度ゆっくり話ししようということに。
帰り、久し振りに「りゅうほう」でラーメンを食べる。帰り際におやじにあいさつ。
23時前帰宅。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

サーカス・シルクール

2005-04-07 13:29:04 | 観覧雑記帳
公演タイトル 99%Unknown
出演      サーカスシルクール
会場      愛知万博エキスポドーム
観覧日    2005年4月6日午後6時半~7時45分

サーカスに関しては、かなり見ているつもりであるが、これだけしびれるような感動を受けたのは、本当に久しぶりのことである。背筋がぞくぞく、しびれるような感覚が身体を抜けていく、そんな感動である。10数年前にベルリンで「Gosh」を見た時、赤坂の国際フォーラムで「シルク・イシ」を見た時以来のことかもしれない。
4月12日のクラブチッタでの公演チケットを購入している人もいるだろうから、ここであまり内容に関しては、触れないように注意しながら感想を記したい。
感心したのは、ひとつひとつのアクトの技術の確かさとそのユニークさだ。技術の確かさというのは、高い技術ということもあるのだが、それを演じるアーティストが、例えば雑技の人のように、極限に挑み、その信じられないようなハイレベルの技術で驚かそうというのともちがう、楽しんでつくっている、そんな遊び心を加味したなかから生まれている。だからこそアクトに、オリジナリティーが生まれるのだろう。
これはもしかしたら、カロリンスカヤ医学研究所とのワークショップから生まれてきたものなのかもしれない。
科学者とサーカスパフォーマーによるコラボレーションというのも今回の作品の売りになっているのだが、それがこむずかしいものになっていない、非常にサーカス、サーカスした、エンターテイメントになっている。ずばり楽しいのである。緊張感があるアクトやシーンもあるが、ユーモラスなシーンもたくさん盛り込まれている。上質のエンターテイメントに仕上がっている。音楽もかなり大きな役割を果たしている。バックバンドというのではなく、サーカスアクトと一体となっているし、サウンド的にもかなり厚みがある。

ユニークなセット、それに映像の使い方も見どころのひとつ。いろいろなところに工夫・アイディアが盛り込まれている。
この公演をストックホルムで見た、国際サーカス村の代表理事西田敬一氏が、シルクールと、いわゆるヌーヴォー・シルクとの違いは、シルクールのアーティストの顔がはっきりと見えることだと言っていたが、それを実際に見て、なるほどと実感できた。セットもそうだし、アクトもそうだし、演出もそうなのだが、きっとこんなことができたら面白いだろうなあと言うところからはじまり、楽しんでつくっているそんなアーティストたち、スタッフたちの姿が見えてくるのである。こういう作品つくりはきっと楽しいと思う。
エキスボドームは、かなり間口が広いため、両袖に無駄な空間ができていたが、チッタの間口だと、さらに見応えのあるステージになり、濃密な空間のなかで演じられることになるはずだ。しかも客席と舞台の距離は、ドームよりも近くなるので、さらに臨場感は増すことだろう。
後半のステージでは、ほとんど身体をゆらしながら見ていた。ステージのリズムが、客席まで伝わり、それに呼応してしまうなんて、サーカスの公演はめったにあるものではない。
必見のサーカスである。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カレンダー

2005年4月
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

バックナンバー