デラシネ日誌

私の本業の仕事ぶりと、日々感じたことをデイリーで紹介します。
毎日に近いかたちで更新をしていくつもりです。

ジャズマン

2010-06-18 23:58:47 | お仕事日誌
新しくなった渋谷中央図書館に出社前に寄ったのだが、なんと開館するのは10時。普通9時だよな。何人か開館するを待っていた。満洲関係の本を一冊借りて出社。ローマから今回のカザフ行きにつていの航空券情報がメールでくる。キリギスのイシクリに行こうと思ったのだが、昨今の武力衝突のことを考えるとやめた方がいいだろう。桃太郎の現場から電話、この前渡したばかりのサランラップが消えたという。買うしかないわあ。14時半すぎに会社を出て、外交史料館へ。ヤマダサーカスについて調べ物。六本木から大江戸線で築地まで。浜離宮ホールで大学の時見た『ジャズマン』が今日上映される。全編20年代のジャズ音楽に満たされた青春映画。体制側にもう少しというところで跳ね返されながらも、ジャズメンたちが助け合って、励まし合いながら、前に進む姿をテンポよく描く。時代を感じさせない初々しい青春の姿がそこにあった。歩いて銀座を縦断、ダメじゃん小出のライブ会場銀座みゆき館へ。そういえば今日もまた雨。去年の12月も雨だったような気がする。さすがである。

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ダメじゃん小出負け犬の遠吠えVol.22

2010-06-18 23:27:10 | 観覧雑記帳
公演名 ダメじゃん小出負け犬の遠吠えVol.22
出演・演出 ダメじゃん小出
会場 銀座みゆき館
観覧日 2010年6月18日午後7時半(終演9時15分)

最後のネタの前に、突然金嬉老事件のことを話しはじめたのにはちょっとびっくりというよりたじろいだ。在日韓国人の差別問題というかなりエンターテイメントとは遠い題材なのに、またなんでと思ったら、本人の口からこの事件が起きた1968年に自分が生まれ、この年の報道ニュースをまとめた本に、必ず金が火鉢の回りにマスコミの人間を集め、悦に入って話している写真があるのが気になったという。なるほどなあと不思議な感慨にとらわれる。いままで高度経済成長の道を突っ走っていた日本が、少しずついろんな矛盾が出てきて、ほころびを見せ始めた時代に小出は生まれた、事業仕分けですっかり有名になった蓮舫も、小出と同じ年だという。小出の時事ネタの基本はエンターテイメント、本人も今日言っていたが、自民党の集会に呼ばれ、民主の悪口をいい、民主の集会では自民をコケにする。その根底には対象を茶化する自由を保持しておきたいという気持ちがあるのだと思う。そこに金嬉老である。かなり危険な領域への接近である。彼はこの事件についてのコメントは一切言わなかったし、茶化することもなかった、淡々と事件の推移を解説しただけだ。だが金嬉老を持ってきたからには、なんかしないといけんだろうと思ったら、最後にこの事件をもとにつくった、事件とはまったくほど遠い作品をということで出してきたネタに驚き、そしてある意味感心した。小出得意の寓話劇、冷蔵庫に取り残された食材たちの話しなのだ。主人公は和製キムチ。しばしあっけにとらわれていた。金嬉老と冷蔵庫に残された和製キムチ、事件にはまったく関係ないのは十分承知の上なのだが、こうした寓話をしゃあしゃあとつくってしまうところに、この男の凄さを見たような気がした。かなり危険な臭いがするところに近づいていこうとするところに、この男まだまだ先を行きたいのだろうという意志を見た。
何でもない疑問の回答を求めて、どっきり取材というシリーズもので、総務省と内閣官房省を突撃しているが、いつも官庁だとワンパターン。このシリーズをやるのなら官庁じゃないところに迫らんといかなあ。はやぶさ回収で話題になっているJAXAにも突撃取材し、結局は空振りに終わっているが、最近ニュースを見て気になったことの裏側が見えてきたようで面白かった。それははやぶさが7年の宇宙の旅を終えて地球に帰還という報道が盛んにくり返されていた時、JAXAの人たちがの態度。こんな夢あることのために我々は7年間も苦労し、こうしていま人類史上例のない新たな宇宙研究の材料を手にしたとたと語る時、事業仕分けの対象になんかされてたまるか、俺たちはこんなに有能なんだぞと、何か鬼の首でもとったような風に見えたことを思い出した。
明日のオランダ戦のことを盛んに心配していたが、このライブを見て、パリックビューで試合見ればいいんじゃないの。

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「ミスター・セバスチャンとサーカスから消えた男の話」

2010-06-18 23:25:01 | 買った本・読んだ本
書名 「ミスター・セバスチャンとサーカスから消えた男の話」

著者 ダニエル・ウォレス  翻訳 川副智子 
出版年 2010 出版社 ランダムハウスジャパン

タイトルに惹かれたのと、作者がティム・バートン監督で映画化された「ビックフィッシュ」を書いていたことが動機となって購入した。「ビックフィッシュ」のサーカスシーンは良かったので、期待もあった。
サーカスを舞台にしてはいるが、どちらかというと名前はサーカスでもサイドショーで演じているマジシャンを主人公にした話。さまざまな人の語りを通じて、ヘンリーというマジシャンがサーカスから消えてしまったその真相を探るということになっている。いろいろな仕掛けが施されており、悪魔から魔術を習ったというあたりが、ゴシックロマンのような雰囲気を漂わせ、ブラックファンタジーの世界へと引き込んでいく。
ちょっと前半が自分にはかったるかったが、半ばすぎるとスイスイと読め、次の展開が気になるようにまで入り込ませてくれる。細部のことに触れると、どうしてもネタバレになり、それを読む前に教えるというのは犯罪行為に近いといってもいいので、あえて触れないようにしておく。訳者は最近読んだサーカス本ではナンバーワン「サーカス象に水を」も訳している。サーカスファンというよりは、イリュージョンやマジックのファンには魅力的な一冊だと思う。
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「箱に入った男」

2010-06-18 11:51:02 | 観覧雑記帳
公演名 「箱に入った男」
出演   un-pa
観覧日時 2010年6月17日(木)
会場   シアターΧ

いま開催中のシアターΧ国際舞台芸術祭IDTFのチェーホフシリーズの一環。重森が完成度の高い舞台を見せてくれた。
いままで彼が試行してきたことを折り込みながら、実験で終わろうということではなく、しっかりと骨格をもった自立した作品になっている。
オープニング、客電をつけっばなしにして、客席から怪しげなコスチュームに身をまとった重森が登場。よく通る声でしゃべり。ひとつの客いじりなのだが、実に堂々していた。全員にマスクをさせるところまでやるのだからたいしたもんである。ステージ上に、裸電球が下りてきてから、重森ワールドが炸裂する。拘禁服のようなコスチュームを苦しみながら脱いでいくシーンは、もう少し練るとさらに面白い場面がつくれたかもしれないが、そこは彼の迫力で押し切った。パンツ一丁になり、それを脱ごうとしたところで、スマップの「世界にひとつだけの花」を歌い出す。
相変わらずこのあたりの動きはキレがあるし、迫力がある。特にチェーホフに合わしたわけではないのだろうが、このパフォーマンスを見てふと思ったのは、ヴォードビルのこと。
チェーホフは、初期にたくさんのヴォードビルを書きながら、来るべき戯曲創作の糧にしていた。重森が今回見せてくれたのは、まさに身体表現によるヴォードビルでなかったのか。時に情念が噴き出し、状況が一変し、まるでゆがんだ絵を次々に見せつけられる、そんな重森のパフォーマンスに、ストーリー性はない。クラウニングがオチをつくるために計算されていくのとちがって、常に崩していく、破壊していく。そこに重森流のクラウニングの可能性があるような気がした。ヴォードビルも、コント集のようなもので、整合性は無視し、笑いを特化させていく、それと重なるような気もしたのだが、それは深読みか・・・
もっともっとこんな試みに乗って、作品をつくっていくことを期待したい。

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