キュヴェ タカ/cuvee taka 「酔哲湘南日記」

新鮮な山海の恵みを肴に酒を吞み、読書、映画・音楽鑑賞、散歩と湘南スローライフを愉しんでいる。 

野上弥生子文学記念館訪問記

2008年01月30日 | Weblog
本日はうららかな陽気の名古屋に来ております。先週きたときと比べると厳寒の冬からのどかな春に激変しております。昨日は小雨もよいの臼杵で、さすが九州は暖かいなあと暢気なことをつぶやいておりましたが、ここ名古屋も捨てたもんではありません。


臼杵というところは、現在では小室哲哉さんの奥さんの生家の「山田屋」で有名ですが、もともと天然の良港で、大友宗麟が臼杵城を築き、南蛮貿易が盛んだったところです。まあ、昨日仕入れた情報なので大きな顔も出来ませんが。また郊外には石仏群があり、タクシーの運転手によると国宝であるとの事です。私が臼杵に対して旧来から持っていた知識はなんと言っても河豚の街、いつの日か「山田屋」ででもコースで喰ってみたいなあと憧れておりました。もう一つ持っていた知識は野上弥生子さんの生地であり、文学記念館があるということで、これは先回来た時に仕入れた知識です。

今回客先との商談が早く終わり、その野上弥生子文学記念館を訪ねる機会に恵まれました。この方は臼杵の造り酒屋小手川酒造の娘さんで、記念館はその酒造店を改造した部屋にあり、入場料300円を払い、10分間のビデオを観て、二回の資料室を見学いたしました。野上弥生子の名前は轟いているものの、その著作は読んだ事が無く、どのような経歴の方かまったく知らなかったのですが、このビデオと資料館はまさに30分で即席に野上弥生子さんを知るのに大いに役立ちました。ご主人が野上豊一郎、漱石門下で弥生子さんもその影響で文学を始めたとの事。漱石の直筆の掛け軸、鏡子夫人4人の娘と一人の息子、木曜会の面々が写った写真、谷川徹三やその息子俊太郎が写った昔の写真、大江健三郎が葬儀の司会をしたときに書いた生原稿などを見ることが出来、深く感じ入りました。

見学をしているうちに、野上弥生子さんの作品群の題名が記憶の底からよみがえってきました。海神丸、秀吉と利休、迷路、大石良雄、ギリシャ・ローマ神話、これらの題名を書店で見かけたことがあります。一つくらい読んでいれば大したものなのですが、積読のリストにも入っておらず恥じ入るばかりです。
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