平泉澄「物語日本史(中)」を読みだしているが、時代は平安で地方の豪族の反乱が相次ぐところから始まる。
何といっても東国の将門、西国の純友の乱が有名で、歴史音痴の僕でも知っているくらいだけど、当時の雰囲気がどんな風だったのかについては全く分からなかった。
だが、なんとなくその感じが掴めるところが平泉澄の優れたところのような気がする。
実はもう40年も前に「平将門の乱」という本を買って一度は読んだことがあったのだが、当時は関西嫌いで、特に京都を毛嫌いしていたから、東国で謀反を起こした将門に大きな共感を感じて読んだ記憶がある。
詳細については全く覚えておらず、その雰囲気もチョト違った感じにとらえていた。
地方を任された人達が京都を離れるのを嫌がって、部下を派遣して置いて、このような地方豪族の反乱にも、介とか次官に当たるものが当たっていたことからも推察されるとの指摘をしている。
また、地方で力をつけた豪族はかなり裕福で京都の生活よりいい生活をしてたようだ。
どう見ても碌な海の魚もないし、気候も夏暑く冬寒いので蔵日難かったと思われる。
かつて鄙だったところがどんどん開発され生産性が上がり、富を蓄積していったことが伺われる。
まあ、その後の時代を見れば地方豪族が台頭して、京都はその中の一人の庇護を受けてやってゆくことになるわけで、制度は中央集権を目指し、実態はそうならないところが面白く、現在でもそのからくりをきちんと押さえればもっと豊かな生活が可能になりそうだ。
先ずは腐朽した官僚制度を抹殺する事かな。
まだほんの数ページを読んだに過ぎないが、日本史小事典を持って来て調べたりしながら楽しんでいて、中々先に進まない。
さらに、関連図書を探したりするものだから汗をかいて、涼んだりしているのも良くない。
TVに出て来る歴史研究家の人達が喜々として語っているのを観るが、この世界にのめり込んで、しかも口が糊出来れば極楽至極の仕事に違いない。