五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

真実と理想

2017年04月20日 | 第2章 五感と体感


真実と理想 2017年4月20日

昨晩、8年ぶりに作品を発表した(CD)、坂本龍一氏のインタビューをテレビで拝見しました。
10代の後半から20代にかけて、いろいろなジャンルの音楽をこだわり持って深く聴いていましたが、自分が無意識に音に転機を求めているときに、たいてい細野晴臣氏や坂本龍一氏の音がデトックスになってきたことを、昨日の番組でふと気づいたのです。

昨晩のインタビューを聞きつつ、「同期しない」というタイトルとテーマの中から、同期しない上での調和を能に準えながら私が求めている状態を、私自身が納得したような時間を持ったのです。

ああ、やっぱり、こういう時に、好きとか嫌いとか、そういうんじゃなくて、坂本龍一なんだな、と、思った次第です。
無意識に訴えているものを社会全体がキャッチしていて。キャッチしている真実をじぶんというフィルターが「あたかも真実」だと思っていることを真実だと信じていくうちに、体のどこかで違和を積んでいくことが抑圧となるとすると、「あたかも真実」イコール「理想」の判別がますます曖昧になっていくのです。

「理想と現実のギャップが不安感を生む」
といった、ストレスの基本の仕組みを踏まえて、真実と向き合うことは、簡単そうで、実はたいそう難しいものなのだということを、改めて感じ取った夜となりました。

能楽師が一つの舞台を踏むときに、前日の申し合わせだけで、舞台を仕上げます。
それまでの稽古は、個人的なものです。
つまり、同期せずして、結果舞台で首尾一貫した同期が成るわけです。
裏打ちされた個人の蓄積が、表で他者と調和を成したときに表れる美からは、嘘偽りのない真実が見えてきます。
それを感じ取ろうとする人間は、決して本能だけでは成り立たない生き物なのでありましょう。

真実なのか。
理想なのか。
とにもかくにも、絵に描いた餅が理想であることは、確かであるということぐらいしかここでは言えませんが、人間には、歪曲した理想を軌道修正したいという本能があることは、どうも真実なようです。

・・・・
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