五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

花降る日

2007年01月08日 | 悔いのない人生とは?
「花降る日」 これは、絵の題名です。 砂漠を移動する人々が迷わないよう建てられた石の螺旋塔。海の灯台以前に造られた砂漠の灯台です。 その螺旋塔をモチーフに中世のいでたちをした女性が静々と塔を昇っています。彼女の昇る姿に、天からはらはらと花びらが落ちています。 私がその絵の前に初めて立ったのは16、7歳の時。当時あった具象画家の登龍門である「安井賞展」が、彼の絵との出合いでした。初めて観る、日本画でもフレスコ画でもなく、ましてや油絵の世界とは程遠いマチエール、そしてルネッサンスの絵画を思わせるような構図。それでいて日本人持つの感性を、どこか遠くから湧き上がらせる安定感。表現されているすべてが心地良く、永遠にそこから離れたくないという情動にかられました。 それから30年。ことある毎に有元利夫さんの絵を静かに観続けてきました。西洋と東洋のエッセンスが彼の浄化された精神から醸し出され、普遍といわれるものが画面に表出
されているのだと解釈しています。横浜のそごう美術館で開催されている「有元利夫展」、今年最初のお薦め展覧会です。ひっそりと絵画と向き合い、ご自身の五感をお楽しみください。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 富士山は美しい | トップ | 花降る日 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

悔いのない人生とは?」カテゴリの最新記事