五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

祇園祭とエリアーデ

2014年07月16日 | 第2章 五感と体感
今日は祇園祭の巡行ですね。後祭の巡行が24日なので、祇園祭は丸一カ月かけて行われます。この祭りは平安時代から行われています。保元の乱、平治の乱に絶え、足利時代に再興、更に応仁の乱、文明の乱には京都の街は焼け野原になるのですが、町衆の勢いで復活を遂げたことで、益々絢爛豪華な山鉾を設え、このような大きな祭と成ったそうです。

昨年から7月に勉強会を開催することになったことが幸いして、この時期に京都に寄ることができるようになりました。今年も鉾山が建った様子だけでも観たいと思い、掛け足で巡りました。

海外との交易。
シルクロードの文化の匂い。
神仏習合のみならず、キリスト教、イスラム教、様々な宗教を醸し出し、、、。
そして、歴史的物語を垣間見ることもでき、京都町衆文化の潤いが素晴らしかったことも窺い知ることができます。

何と言っても京都の町衆の皆様のカッコイイこと。。。浅草の三社祭にしても府中の大國魂神社にしても、祭を支える人々の誇りと風格は、一代で築き上げられたわけではなさそうです。
代々受け継がれたアイデンティティが、「今」という時間に映し出され、時を経る毎に厚みが増してくるものを感じ取ることができるのです。それが祭の面白さでもあるのです。

宗教学者ミルチャ・エリアーデ/ヨアン・P・クリアーノ「エリアーデ世界宗教辞典」の「神道」についての書き出しに、「日本の民俗宗教は、広い範囲にわたる信仰、習俗、実践の複合体である。これがかなりあとになってから仏教や儒教と区別される為に神道と呼ばれるようになった」と記されてあります。

まさに複合体である現象そのものを複合という形で顕わに所見できる日本の文化に素晴らしさを感じます。
日本に生まれ育ち、比較文化、比較宗教に興味を持つ暮らしができている自分にも幸せを感じます。
つまりフィールドワークの立ち位置である私という主体が日本人であるということに誇りがあるということも書き添えておきます。

エリアーデの弟子でもある宗教学者クリアーノは1991年に暗殺されます。イランイラク戦争が終わり、湾岸戦争の年です。
この意味深な史実に気付き、クリアーノが生きていたらまだ64歳。勿体無いなぁ、と思います。

学問的見地で互いを知り受容し合う世の中が来る日を望みながら、私は私ができることを粛々と行い、楽しみたいと思うのでありました。

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