五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

感情の変換 

2017年03月08日 | 第2章 五感と体感


感情の変換 2017年3月8日

怒りの感情
哀しみの感情
喜びの感情
感動の感情
安らぎの感情
恨みの感情
嫉妬の感情
妬みの感情
幸せな感情
等、
感情の種類は、書き連ねられないくらいあります。普段意識していないと自分が湧き出している感情がどんな種類のものなのか分からないまま過ごしているはずです。

二年前に、容体が安定していた伯父が兄弟のように親しくしていた旧友の来訪に喜んだ当日の夜に亡くなりました。その時に、「人の興奮は、喜びの時でも怒りの時でも、同質なエネルギーが働く」事の意味を身を持って知った体験をしました。伯父はよほど嬉しかったのでしょう。
怒りであっても、喜びであっても、同じエネルギーを使って興奮するのであれば、喜びながら命を閉じるのは最高の幸せであろうと思います。

チベットの死者の書の中に、「80の自性の分別」という修行が記されています。80種類の感情を一つ一つ検討して、それを無に変換してゆくのです。つまり、諸々湧き上がる自己の感情を受容してゆく作業なのだと私は解釈しています。
これは高僧が自分の死を目の前にして行う修業ですので、凡人の私にはそれを意識する事が精一杯なだけですが、確かに自分の中で動く感情に翻弄されていたら、感情に支配され、もっと深いところにある「核」に辿り着かないように思います。だからこそ、表層的な感情に囚われることなく宇宙に回帰するためには必要な修業なのかもしれません。そこで何が見えてくるかを知ることはできませんが、何とはなしに想像はつきます。

人の感情を単純に表現すると[「不安」か「不安でない」]だそうです。
この原初感情に、色々な経験や体験が重なり、諸々な感情へと上書きされていくのかもしれません。
本来は単純であろう自分自身の感情の動きを受け容れて、不安とは反対の感情になる何らかの行動、行為をすることが、いかに自分の身心を助けることになるかを一回信じて「心から楽しめる何か」をしてみると良いのです。

さすれば、
あら不思議、
自分の不安感の変換が成され、不安感のエネルギーと同じぐらいの喜びが湧き出してくるはずです。

自分自身のバランスは、自分自身のスケールを自分が知る以外、他者には解らないのです。
他者が他者を知ったつもりでも、それは推察にしか過ぎません。

自分を大切にすることを知る人は、他者を大切にする術を知っているようにも思います。

私自身も自己の感情の変換を要領よく愉しみたいものです。

腰越勉強会ではロジャーズの19の命題を取り組んでいますが、昨日の勉強会で上手く言語化できなかったので、文章にしてみました。


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