五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

瞬く光を捉える音

2014年06月07日 | 第2章 五感と体感
フランスの作曲家ガブリエル・フォーレ没後90年コンサートを聴いてきました。日本フォーレ協会主催であり、実力派の奏者が揃い、それぞれの光の色を聴くことができました。

下手な横好きのピアノは、なんだかんだいって子供の頃と大人になってから唯一長く続いた習い事でしたが、才能はまったく開きませんでした。人の倍以上かかる苦しい譜読みを読み上げた後の達成感に惹かれて、それでも音を探しながら弾いていくことは楽しいものでした。この12年間、ピアノの調律だけは欠かしていないものの、全く弾かなくなってしまいました。その代り、鼓と笛の音の囃子に魅せられ、只今謡いと舞いのほうに夢中。。。

私が最後に先生に付いて弾いていたのはフォーレでした。出会った先生にも恵まれました。
瞬く光を捉え、その瞬きが旋律になり、聴いていると瞬く光の中にいる様な感覚になるフォーレ。
ロマン派といっても印象派のような印象を持ちます。光を捉える音は感性に響きます。

聴いているよりも奏でる方が光に包まれ、楽しいかもしれません。いや、楽しいこと間違いなしです(笑)

じとじとの梅雨の始まり。湿度の高さを光の音で爽やかに。。。

パリ、マドレーヌ寺院の主任オルガニストでもあったフォーレ。彼の作曲したレクイエムは、当時は斬新なものであったことでしょう。

宇治の平等院の雲中供養菩薩、ガリョウビンガの響きに迎えられる浄土も好し。
光に包まれ、フォーレのレクイエムで天に上げられるのも好し。

自分が死ぬ時にどんな迎えられ方をするかは、その時になってみないと解りませんが、メメントモリ(死を想う)でイメージし続けることは、とても大切なことかもしれません。

瞬く光を死と共に与えられたらなお嬉し。

天女の羽衣のようにふわりと舞い昇れたら、なおなお嬉し。

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