五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

源氏物語に投影してみる

2014年02月22日 | 第2章 五感と体感
私は源氏物語に登場する人物に自分や他者を重ね合わせてみることを度々してみます。

雅よりも鄙びのほうが自分らしいと思うので、どうしても葵上や六条の御息所には程遠い自分がおりますが、明石の君は「ああ、こんな人生だったらいいのにな~」と憧れたりします。

末摘花のように勉強はできても、融通の利かない、着る服や住まいに無頓着なのも嫌だな~~、とも思います。

かといって、大きな心で全ての人を暖かく包むような花散里も、どうかと。。。

夕顔の様な大胆さも案外嫌いでは無く、彼女が亡くなっても娘の玉葛との再会、というシンデレラストーリーも悪くは、ありません。

自分の行く末に迷いを生じ、最終的に一人で生きて行く道を選ぶ浮舟も、迷いの正直さが好きだったりします。

親に可愛がられすぎて自立できていないまま光源氏に託された女三宮は、だらしない自分に飽きれるときに、ふと重ね合わせたりします。

いつも、この源氏物語妄想が始まると、このように止まらなくなるのですが、振り子のように揺れながらあれこれと想い描いた末、行き着くのが紫上です。

光源氏に幼い頃見染められ、光源氏に一番近いところに居ながら、それでもいつも脇役的な存在であるがゆえの苦しみや悲しみがいつも取り巻いているわりには、さっぱりとした爽やかさのある女性です。
表向きと裏の葛藤をわきまえているように思うのです。
結局、自分との折り合いをつける為に起こした行動が「御法」だと私は解釈しています。
自分の精神的情動を自分の悔いなき方向でけじめをつけた彼女の人生は、やっぱり好きだなぁ。。。と、思うのです。

源氏物語の登場人物の性格や人生が、現生に生きる誰かにも結びついたりすると、私の頭の中で密かな妄想が始まります。

想像力は、無から生まれるものではないようです。
比較、考察するには基点となる何らかのモチーフがあると便利です。

源氏物語は、私にとってのよきモチーフです。

☆☆

クりック応援お願いします♪「生き甲斐の心理学/五感で観る」
人気blogランキング


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 源氏物語直訳スペイン語版 | トップ | 薬膳で身体温かく »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

第2章 五感と体感」カテゴリの最新記事