五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

芭蕉

2019年09月08日 | 第2章 五感と体感




芭蕉   2019年9月8日

現在出光美術館で開催されている芭蕉 奥の細道330年展には、
芭蕉直筆の俳句だけでなく、芭蕉が描いた画のみならず、
芭蕉が憧れた西行や与謝野蕪村も展示しており、
とても分かりやすい内容の展覧会となっています。

平安の世が終わろうとしているさ中、
佐藤義清は、自分の地位も役割を捨てて、
出家してしまいます。
歌の名手と言われ、今の言葉で言うと
宮中でもアイドル的な存在であった彼が、
すがる娘を縁側から蹴落としてまでも
飛び出たかった世界は、
私にもわかるような気がしています。
結果的に、出家をしたことで、
乱世を生き延びたわけで、
西行が隠遁した吉野の庵跡を訪ねてみると
西行の静かな暮らしが目に見えてくるのです。
激しさと鎮まりは、相対しているものであっても、
激しければ激しいほど、鎮まりの理想は、
極端に大きいものであったのでは、とも思います。

一方、芭蕉が、超激しかったかというと、
そういうことは書かれておらず、
芭蕉が生きている時代から500年前の西行に、
憧れを抱き、その憧れを成就しようと奥の細道の旅に出たことが
理由の一つであったことも、知れば知るほど、
「いつの世も始まりはミーハーでいいじゃん!」と、
楽しい気分になるのです。

そして、今年は、芭蕉が奥の細道の旅に出て、330年の年。
芭蕉が憧れた500年前の西行よりも短いのです。
奥の細道の旅で詠んだ膨大な俳句を
厳選を重ねて抽出したはずで、
大好きすぎる西行にいちいち手を合わしながら
詠んだ芭蕉の思いが詰まっている事であろう、
という、私の妄想を膨らましています。

縄文、役行者、空海、西行、そして芭蕉の
繋がりを考えたくなる現代に生きている自分は、
何と幸せ者でありましょう。

・・・

歴史を辿ることの愉しみを教えてくれた
偉大なる人物を、こうやって辿ることの出来る
時代に生まれたことに感謝するとともに、
地球で人や動物が生き続けていられる環境を
知恵を持つ「ヒト」が、どうにかせねばなりません。
地球を見渡し、自分の持ち物を増やすことばかりに
気が向く人が多くなればなるほど
芭蕉のように、西行のような旅に憧れてしまうのが、
私の傾向であるということも言えそうです。

大きな自然災害で、芭蕉や西行の観た風景が
壊されない事を祈るばかりです。
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「生き甲斐の心理学」

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