パリ サクレクール寺院
クリスマスの会話 2017年12月27日
或る方の紹介で、草加で裏千家のお茶の先生をしていらっしゃる人生の大先輩ととある場所で一泊させていただきました。
千利休が生きていた頃はカトリックが今様の人々に大変身近であったことから、千利休がロザリオを持って道を歩いている画があったり、出雲阿国がロザリオをぶら下げて舞っていたりと、信長、秀吉の時代には、キリスト教がもたらした典礼や文化が大変大きな影響をもたらしている話題となりました。
昨年は、高山右近が列福されたことを祝し、お家元が高槻教会でお茶をたて、奉納するミサが行われたことをお話すると、お茶の手前は、カトリックのミサそのものであることを知りながらも、カトリック教会のミサを体験したことが無いと先生が仰るので、ぜひ、来年早々に実現しましょう、ということになりました。
お茶時の設えから表装の話、能の話、お花の話等に広がり、裏打ちされた個人の文化体験が如何に大事であるかを、しみじみと感じ合い、超楽しい時間を過ごしました。
形だけなぞらえても、裏打ちしたものが無ければ、薄っぺらいものにしかあらず、
しかも、その薄っぺらいものを感ずることは、裏打ちを意識している人にしか感じないものなのでありましょう。かく云う私自身も、裏打ちの質はまだまだ取るに足らないものですが、表現されたものの背景に宿る何かをひたすら積み上げる人生を楽しむことは、意識しているつもりでいます。
京都の東寺の終わり弘法を楽しんできた友人が、粋な和菓子を届けてくださったことも重なり、人生をしみじみと感じる愉しさを改めて感ずるのでした。
さて、何処のカトリック教会でミサを体験していたこうか、、、と、思いを巡らすなか、カトリック築地教会が私の中で候補に挙がっています。
歴史的な建造物でもあり、空襲で爆撃を免れたことでも有名な教会です。
戦後の時代、色々な苦労を重ねて今日に至っていらっしゃる世代の方々には、色々な想いが湧くのではないでしょうか。
形ばかりに囚われす、普遍的な魂を感じ取りつつも、諸々の話題を慎みやかに楽しむ事こそ、たのしけれ。
日本人のアイデンティティは此処にありやもしれませぬ。
素敵なクリスマスに感謝。
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